田切通信

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川越の景勝地 冬の伊佐沼

2024-12-04 07:03:50 | 旅行

 12月2日(月)の午前中に川越市にある伊佐沼に行ってきました。伊佐沼は関東では2番目に大きいと言われている自然の沼です。かつて(第二次大戦前)は今の2倍も大きかったそうです。春の桜、夏のひまわり、秋のコスモスなどの花の名所で、周囲にはアスレチック施設のある公園、日帰り温泉施設、グリーンツーリズム拠点施設(農業センター)などもあります。無料の駐車場もあり、川越市民の憩いの場になっています。

 

 沼の周囲や伊佐沼公園に駐車場が点在していますが、今回は沼の西側のグリーンツーリズム拠点施設の近くにある駐車場に車を停めました。あまり広くないですが、いつも空いているので助かります。グリーンツーリズム拠点施設は川越市の運営する施設群の名称で、農業ふれあいセンターを中心に、農産物直売所やうどん屋、市民農園、広場にバーベキュー場などがあります。

 

 駐車場の横にある公衆トイレは、最近立て替えられて大変きれいになりました。

 

 こちらが、農産物直売所と隣接するうどん屋です。埼玉県民は少し硬めの武蔵野うどんが好きです。

 

 広場の向こうの大きな建物が農業ふれあいセンターで、BBQ場が併設されています。利用料金が安いので、休日は大人気です。確かこの中にも軽食堂があったと思います。

 

 では、伊佐沼をぐるっと一周してみましょう。駐車場のすぐ前のこのあたりは、渇水期の冬には干上がって底が見えています。今は水がないですが、沼に遊歩道が張り出しています。この遊歩道付近には蓮が群生していたのですが、ここ何年かは全く生えていません。

 

 水が多い時期にはここは水面上になります。夏場は蓮の葉や花に囲まれて甘い香りに包まれていましたが、全滅してしまいました。その理由は蓮の芽を亀が全部食べてしまったからです。亀は外来種のミシシッピアカミミガメ、つまりミドリガメの大きくなったやつです。繁殖した亀さんたちが春先に蓮の芽を全部食べてしまったので、蓮が全く育たず、次の年からは芽すら出なくなりました。

 

 干上がった沼底を小さな鳥が歩きまわっていました。僕はあまり鳥の種類に詳しくないので、いったい誰だか区別が出来ません。伊佐沼は鳥の名所で、特に冬は渡り鳥が多く訪れます。たまにすごく珍しい鳥も姿を見せるようで、大きなレンズを付けたカメラを抱えたバードウオッチャーが多数訪れます。

 

 こんな張り紙がありました。蓮の復活を願い、まずミドリガメの捕獲作戦を展開中です。並行して蓮の種を配って苗を作るボランティアも募集しており、蓮復活作戦をやっています。亀の捕獲はだいぶ成果を上げているようです。

 

 黒いこの鳥は、カワウですね。魚を大量に食べるので漁業関係者には嫌われ者です。

 

 大きめの鳥はサギの仲間です。小さいのはカモさんかな。バードウオッチングの人は双眼鏡とかフィールドスコープ(地上用の望遠鏡)を持っていて、鶏の種類を確認していました。

 

 ススキの穂が日を浴びてキラキラ輝いていました。

 

 沈没しているのか?ちょっと不明です。写真の左端上部に写っている足場みたいなのは、水位が高い時期には軽易な桟橋として機能すると思います。つまり満水時より1.5メートルくらい水位が下がっています。

 

 この看板付近も満水時には水があると思われます。

 

 護岸の段です。色が変わっているあたりが満水時の水面の高さです。

 

 歩いているのはシラサギさん。厳密にはシラサギと言う鳥はいなくて、白っぽいサギ類を総じてシラサギと呼んでいるそうです。沼の真ん中あたりに立っても足が半分も浸からない程に浅いです。

 

 風がないので低く飛ぶと水面に写り込んで面白い景色になります。

 

 農業用の灌漑用水路が多く、この様な水門の機械が多数見られます。

 

 この水門は文化財指定されている古い物のようです。

 

 桜の葉が紅葉していました。ほとんどの葉が落ちていましたが、残った葉が赤く染まって青い空に映えていました。

 

 漁業関係者の船でしょうか。着底しています。ここまで水位が低いと、船を出すことはできないでしょう。

 

 沼から突き出した木にカワウ君がとまっていました。

 

 少し角度を変えた位置から同じカワウ君を撮りました。写真を撮った時には気が付かなかったのですが、水面にある木にカメ君が2匹いました。この距離だとミドリガメ君か、在来種のクサガメ君やイシガメ君か分かりません。ミドリガメ君は蓮の花を全滅させてしまった犯人として駆除対象になっていますが、カメ君たちはこの自然の中で当たり前に食事をして生きているだけで、原因は放流した人間側にあると思います。だからと言って駆除に反対しているわけではないですが。

 

 水が少ないせいか、あるいは時間が悪いのか、鳥さんは多くありませんでした。今はちょっと花がない時期なので寒々した景色ですが、なかなか楽しい散歩コースです。