基地内に入ると0930からの展示飛行開始の少し前でも、かなりの見学者であふれかえっていました。滑走路に面した機体展示エリアに張られた規制線を最前列にして、もう隙間なく人が詰まっていて、カメラを構えて準備していました。
会場内で配られていたパンフレットです。入間基地所在の航空機の解説も出ていました。
こちらイベントスケジュールです。飛行展示は午前に5種類、午後はメインのブルーインパルスとこの日に引退するC1のラストフライトの2種類です。前は7~8くらいの編隊飛行があった記憶がありますが、少ししょぼい。
会場の案内図、つまり入間基地の大雑把な地図です。音速越えの戦闘機や大型輸送機が発着できる長い滑走路を中心に広大な面積があります。基地内に西武鉄道の線路が通っていて、稲荷山駅があるのが分かります。大多数の人は稲荷山駅から臨時改札を使って入場します。滑走路の手前側にある駐機場がメインエリアになっていて、多数の展示機体が駐機しています。その立ち入り規制線が航空機撮影の特等席で、そこに人が溜まって動かないので、展示された機体を見るのも一苦労でした。
メインエリアから滑走路を挟んだ反対側がランウェイビューエリアになっています。ここは滑走路手前に飛行機が駐機していないので、離発着が障害物越しではなく直接見られます。離発着の動画を撮りたい人はこちらがいいと思いますが、問題点もあります。まず、展示飛行解説のアナウンスがほぼ聞こえない、そして特に午後は半逆光になります。
ランウェイビューエリアの脇の立ち入り禁止区域に、メインエリアに尻を向けたYS11が2機駐機していました。飛行も展示もやらないようです。
警察のヘリコプターと、その奥に並んだ4機のT4練習機。T4は展示飛行に参加する機体です。
展示飛行の1番手はこのEC1でした。C1輸送機のファミリー機体で、この1機しかない電子線訓練機です。機体はC1と同型ですが、電子線機材を搭載しているので、ところどころ出っ張りがあったりと違いもあります。特に違うのは機種部分で、新幹線0系の様な団子っ鼻のオリジナルC1より、かなり大型化されていて、カモノハシと呼ばれているようです。
細かなスペックなどすべて非公開の機体ですが、航空祭ではかなり低空を飛びました。
飛行を終えて着陸後に、待機位置まで引っ張られて移動しています。
次はCH47ヘリコプター。こいつは陸上自衛隊でも使っている機種です。規制線のトラロープ越しにYS11も見えます。
滑走路のすぐ上でホバリングしたり旋回したり、長い時間サービスしていました。
U680かな。これがYS11の後継機だそうです。
展示飛行スケジュールに出ていませんが、このあたりの時間帯で陸上自衛隊の第1空挺団のパラシュート降下が予定されていたようです。しかし、強風のため中止されました。抜けるような青空ですが、地表付近はそこそこ風が強くて危険と判断されたようです。根性ねえなぁ、第1空挺団・・ではなく、空挺降下するには幅が狭い滑走路で、風に流されて観客の上に降りたら大変だからです。
さて、僕と周辺の友人達の間では、この入間航空祭は「入間へんたい祭」と呼ばれています。なぜなら、コロナ前で展示飛行が今のような単機だけの飛行ではなく、4~5機による編隊飛行だった頃に、会場内に流れるアナウンスは
「皆様、滑走路左手をご覧ください。滑走路左より侵入してきた”へんたい”は、第1”へんたい”です。」
「続いて滑走路正面から侵入してきた”へんたい”は、〇〇3等空佐率いる第2”へんたい”です。」
等々、アニメキャラクターの様なかわいい声で”へんたい”を連呼していたのです。この場合の”へんたい”は当然「編隊」ですが、声には漢字が表示されないので、脳内で勝手に「変態」と変換してしまい、そうなると、「何?左から侵入してきた第1の変態!」と勝手に笑い転げてしましました。不謹慎で申し訳ない。今では編隊による飛行がないので、”へんたい”が連呼されることは無くなりました。
T4の展示飛行が始まりました。これだけは単機ではなく4機による編隊でした。当然ですが、随所で”へんたい”とアナウンスが流れました。
4機編隊ですが、2機ずつ離陸しました。これは通常の角度での離陸と、最大上昇角度での離陸を同時に展示した物です。
離陸したのは4機でしたが、3機編隊で展示飛行をしました。もう1機は別行動でした。
T4練習機はブルーインパルスと同型の機種です。会場アナウンスの解説では、ブルーインパルスのパイロットの定年は35歳なのでそうです。今回の航空祭に参加しているブルーインパルス編隊の平均年齢は31歳、そしてこのT4編隊の平均年齢は51歳との事で、「たいへん年季の入った”へんたい”です。」とアナウンスが流れた際には「大変年季の入った変態」と脳内変換されて、笑いがこらえられませんでした。
午前中の展示飛行の最後は、U4、C1、C2の3機による飛行でした。この場合、ある程度固まって飛んでも「編隊」とは呼ばないようです。C1とC2が並んで飛ぶと、その大きさの違いが実感できます。
大型機なのにかなりの急旋回をしました。運動性能が高いのが分かりますが、それよりもこの状態の荷室に乗っていたら、ものすごい角度だから椅子から転がるだろうなぁ‥などと思いました。
雲一つ無い青い空に、大きな機体が飛ぶ姿を間近で見られるのは良い体験になりました。でも機体の塗装が通常運用の状態だからそもそも空で目立たないので、お祭りの時だけでも目立つように特別塗装にしてくれないかなぁ・・と勝手な事を考えてしまいました。
これで午前中の飛行が終わり、午後の飛行まで約1時間半空き時間があります。メインエリアを離れてランウェイエリアに移動することにしました。
その3に続く。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます