青山劇場で『スウィーニー・トッド~フリート街の悪魔の理髪師~』が開幕したので、初日に鑑賞してきました。
無実の罪で流刑された理髪師が、名前を変えて、かつて自分が住んでいた街に戻り、自分を陥れた人に復習していく話です。
ひげを剃られたり、髪を切られる時の客が無防備になるその時に、理髪師の商売道具である剃刀を使って復讐することを思いつくのだけど、死体の始末に困る。理髪屋の下は理髪師に気がある女が経営するミートパイ屋。ってなわけで・・・・と、結構グロい話なんだけど、復讐の方法や死体の始末が怖いというよりは、強い思いに取りつかれた人間って怖いなって話です。
復讐を行おうとする人にとって、その行為は正義。自分が善と思っていても、別の人からは悪と見られるわけで、他人には愛情なのか狂気なのか理解できないですから。
主演の市村正親さん、大竹しのぶさんの演技が素晴らしかったのはもちろんだけど、2007年上演時と全く鑑賞の観点が違ってしまった私。そう、なぜなら2007年の時は武田真治さんをマークしてなかったのだぁ。私が真治さんに夢中になったのは、その翌年の2008年から。2007年当時の真治さん演じるトビーは残念ながら思い出せない。思い出せないってことは、そこそこイケてたんだと思うんだけど、なんてもったいないことをしていたんだぁ
そんなわけで、今回はトビー登場から気合いを入れて見ましたよ。頭が弱くて純粋なトビーの声を聞いた時は、ブラッド・ブラザーズのミッキーを思い出しました。初日の真治さんは、声がしっかり出ていて(高音もOK)、動き回って、すっかりトビーとして出来あがっていましたね。すっかり真治さんファンの目線に変わってしまったせいか、「トビーがいなきゃぁ、スウィーニー・トッドの世界観は語れない。あの怖さも哀しさもトビーがいなきゃ無理。」って思うほど、トビー、トビー、トビーで舞台を見てました。だって、ホントにそうなんだもん
。
初日はトビーを見過ぎたので(笑)、次回はトビーの一点集中ではなく舞台全体を見て楽しみたいです。次回は楽日近くに見に行きます。公演回数を重ねるごとに、また見所が変わってくるかもしれないし、真治さんはもっと素敵になってるだろうし、楽しみです。