ソン・ガンホ、カン・ドンウォン主演の『義兄弟』を見てきました。まさか田舎のシネコンでドンちゃんの映画が見れるとは思わなかった・・・。
「北」の工作員と「南」の国家情報員。工作員による襲撃事件で2人は出会う。6年後、工作員は組織から裏切者扱いされ、「北」へも帰れず北に残した家族を思いながら「南」で潜伏生活。国家情報員は襲撃事件の責任を負わされクビになり、探偵業を営んでいる。この2人が偶然出会い、6年前のお互いの立場を認識しながらも共同生活をしていく話。
同じ言葉を話すのに生まれた場所が「北」と「南」ということだけで何が違うのか。「北」と「南」はお互い理解しあうことができないのか。2人が生活を共にしていく中で、大切にしたい想いや守りたいものは同じなんだということがわかってきます。2人の心の通わせ方が時に切なく、時にユーモラスに描かれていて、重苦しい映画にはなっていないです。スピード感があるので、重苦しいと思う暇すら無いって感じ。
ドンちゃん目当てで見た映画だったけど、とても良い映画でした。ラストは甘すぎるかな・・・とも思ったけど、現実の南北間の問題は映画以上に緊迫状態。だからこそ、平和への願いを込めて映画のラストはあれでベストでしょう。
ソン・ガンホの演技の巧さと作品の選び方はさすが。ホントにはずさない俳優さんだよねぇ。ドンちゃんが大先輩ガンホに負けない演技を披露してたことが嬉しい驚き。特に目の演技がヨカッタです。
洗いざらしのTシャツにダボダボパンツでもスタイルの良さは隠せない帽子とマスクをすれば顔の小ささが際立つ
と、ドンちゃんらしさも随所で堪能させてもらいました
。どの出演作品にも共通してるんだけど、ドンちゃんには品の良さが感じられるんですよね。その品の良さから生じる佇まいが、謎めいた人物や非日常的な人物を演じる時にマッチングするのかなぁと思います。
昨年11月に入隊したので、ファンとしてはしばらく淋しい時間を過ごすことになるけれど、ドンちゃんが帰ってくるまで待ってるからねぇ
今夜はTVで久しぶりにリヴァー・フェニックスの姿を見ました。
フジテレビの「インディ・ ジョーンズ 最後の聖戦」、TV東京の「ミューズの晩餐」。「インディ・ジョーンズ」のリヴァーはヤング・インディーとして映画の冒頭8分間に登場します。1989年の公開当初、この8分間のために劇場鑑賞しました。馬に乗り、蛇まみれになって、ライオンにムチをふるうリバーは凛々しかったですねぇDVDはもちろん持ってるけど、今夜も8分間のために21時にはTVの前に座っておりました。
その後22:30から「ミューズの晩餐」。今夜の特集は「スタンド・バイ・ミー」。インディと同じ放映日なんて、これは偶然じゃないよね??ってファンだから、そう思うだけかしら。「スタンド・バイ・ミー」は1986年の映画だから、もう25年も前なんだねぇ。当時、リヴァーは15歳。日本にプロモーション来日した時の写真や記事が載った映画雑誌を見て、「こんなキレイな人がいるのか・・・」と私は一瞬でファンになってしまたんです
。
23歳で逝ってしまった彼は生きていたら40歳。生きていたら・・・と思わないこともないけど、15歳から23歳の8年間に残した作品を今でも愛する根強いファンはたくさんいます。
ミーハーを自負する私だけど、リヴァー・フェニックスだけは特別ですね。これからも、ずっと特別な人です。
赤坂ACTシアターで『時計じかけのオレンジ』を観賞。
新年早々、この演目はどうかな・・・と思ったけれど、武田真治さんが出ると聞いたら行かずにはいられないでしょう。会社で「真治の舞台を観に行く」と言ったら「小栗旬主演の舞台でしょ?」と同僚に訂正された。いいじゃん、間違ってないもん。
『時計じかけのオレンジ』はキューブリック作の映画のイメージが強くて、エログロバイオレンス作品という印象しかなく、これを演劇でやるなんて無茶するなぁ・・・と思ってたけど、巧いまとめかたをしていました。
旬クン演じるアレックスは、仲間と一緒に暴行、レイプ・・・と残虐なことをやりたい放題。仲間に裏切られ刑務所に入るが、早く出所したいため人格矯正実験を受けることを自ら志願。結果、暴力やSEXに対し拒絶反応を起こす人間になったのだが・・・という話。
今作の演劇版の根底にあるものは「選択の自由」。人格矯正をすることで悪に手を染めないようにするという実験は、人間には「悪」も「善」も自らの意思で選択する自由があり、その自由を奪っているのではないか?という投げかけが行われます。「選択の自由」は映画版とは違うエンディングとなった今作品そのものが観客に訴えているもので、今作を原作・映画と違うエンディングにしたことは作り手側の選択の自由であり、観客が演劇版のアレックスの生き方をどのように解釈するかも自由。余韻が残るエンディングとなっていました。
赤坂ACTシアターの劇場の特性を活かした音と映像の演出は劇団新感線ちっくだったけど、あの爆音と映像に負けないだけの声量と演技って新感線だから出来ること。正直、開演直後の歌詞は、あまり聞き取れませんでした・・・。まぁ、支障はなかったんですけど。「パンクオペラ」と銘打ってたけど、歌は思ってたより少なかった気がします。石川禅さんの美声をもう少し聞きたかったなぁ
。
小栗旬さんの舞台鑑賞は初めてだったけど、良い声してますねぇ。それからスタイルが良いから舞台映えする。旬クン主演じゃなったら、間違いなくチケットの売れ行きは鈍かったことでしょう。だって演劇で満席の劇場を見るのは久しぶりだったもん。これが小栗旬の成せる業なのねぇ。
イケメン長身の小栗旬、高良健吾と一緒に舞台に立つと真治さんは埋もれてしまうんじゃ・・・と心配してたけどノープロブレムっすよ。主演の旬クン以外は1人複数役を演じてたけど、どの役も真治さんらしさがおもいっきり出てました。囚人服を着てても、アノ胸筋は隠せない
足を引きずる冴えない爺さんのはずが、帝劇に君臨したトートのごとく見事な歌いっぷり
そして忘れちゃいけない「ジョー」
ジョーはスゴかった・・・。ジョーは観客のハート
をがっつり掴んでましたよねぇ。真治さんには、ぜひ新感線作品に出演して欲しいわ。
圧倒的に旬くんお目当ての観客が多かった中で、終演後に「武田真治ヨカッタねぇ」「武田クンは顔が小さくてキレイだねぇ」という声がチラホラ聞こえて、真治さんファンとしては嬉しい時間を過ごすことができました。