田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

酒のメニュー

2014-02-05 20:43:04 | よもやま話・酒編
       
NHK大河の 『 八重の桜 』 の冒頭、和傘がずらりと開いている光景。
このシーンを観るたびに、店で使っていた酒のメニューを思い出していました。
            
1980年代に創られたこのメニュー。 表表紙を飾っていたのが、ふたつの和傘でした。
知り合いのデザイナーが考えてくれたのですが、この和傘風情を、私ら夫婦はお気に入りでした。

当時の熊本。
本醸造や純米酒の事を知っている酒屋も、余り無い時代でした。
そんな時、突然(!)登場した田園の 『 酒のメニュー 』
三つ折りの大型、ラミネートの物でした。
むろん、熊本の人達にとって、全く未知の酒がほとんど。
当然、熊本の酒造メーカーさん、問屋さんや小売りの酒屋さん、飲食の同業者さんが次々と
勉強の為、来店して来たのでした。
それ程に、日本酒の情報は貴重なモノでした。

そんな或る日、田園二階の雪の席。
酒のメニューを拡げたまま、書き写す人達がいました。
同業者の、○柳さんです。
○柳のママさんが、注文する事なく、一生懸命メニューを書き写していたのです。
まあ、そこ迄演るかと呆れましたが。 (笑)
勿論、問題は、その当時の熊本で、田園のメニューに登場する酒が、一本でも手に入るかどうかですが。
     

それから、数年後の光琳の間。
佐賀の蔵元さん達が、おいでになりました。
だいぶん前のブログに書きましたが、ヒゲ達が博多の天ぷら専門店でご馳走して頂いたメーカーさん。
ひとしきり部屋で楽しんで頂いて、帰られる時でした。
M梅さんのロングなコートがおかしいのです。
レジに居たママちゃんが、見逃すハズもありません。
コートの先端から少しハミ出した、田園の酒のメニューを指差して大笑い。
“ 風姿花伝 ~ 秘すれば花 ” の如く、とはいかず。
秘するハズのメニューがばれてしまったM梅さんが苦笑いして返還。

ママちゃんは、その代わりに銘柄の写真が貼ってない未完の白いメニューを差し上げたのでした。
当時は、ラミネートしたグランド・メニューはまだ貴重品だったのです。
酒のメニューひとつで、かように色々な出来事がありました。
今の、日本酒が飲まれない時代、考えられませんネ。

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