田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

熊本市ネオン街慕情 2

2016-07-04 13:30:59 | 2人3脚チンタラ道中
だるま寿司に入り、米焼酎のお湯割を注文する。
温かいアルコール飲料で、体調を整えるためです。
左側の年輩のオジサンが、ヒゲに話し掛けてくる。
 「 おたくは、良か奥さんば貰うたなぁ!
   店に入ったら、ちゃんと帽子ば脱いでござる。
   なかなか出来る事じゃあなかですバイ。 」
 「 はあ、ありがとうございます。 」
公務員上がりの高齢者は、結構、権威主義者が多いので、意見を闘わせることは
しない方がイイ。
隣のカァちゃんも心得たもんで、口を開かず笑顔を返しただけ。

体が少し戻ったヒゲ。
壁のメニューを見て、“ ニシ貝煮 ” を注文する。
懐かしい献立です。
                 
ヒゲがひとりで店を切り盛りしていた時代を思い出す。
一日置きに、天草のイケス屋に仕入れに行っていました。
その折、水槽の隅にいた安価なニシ貝を購入していたのです。
この生簀のニシ貝は、なかなか融通無碍な便利な食材でした。
刺し身盛り合わせの一品として、生で。
コリコリの歯ごたえは、熊本人好み。
或いは、サザエの代わりの焼き物。 最後は、煮ものにしてと。

此処に来たのは、カァちゃんの同級生で、某高校の元バレー監督からの電話が
きっかけでした。
なんでも、Tテレビさんで、熊本の波瀾万丈の人生を送った夫婦の番組を制作しているとか。
で、ヒゲ夫婦はそのテーマに、まさに合致しているから推薦したがどうだろうとのこと。
その番組の担当者と、このダルマ寿司さんから電話を掛けて来たと云う経緯でした。
迷惑を掛けた事もあり、長い事御無沙汰だったので、二人でやって来たのです。

アジの叩きを頼んで、返す刀で、燗付けの酒も注文する。
熊本では大方、アジにはワサビを付ける。  
ヒゲは、生姜を望む時には、「 叩き 」 と注文する。
こう言えば、角が立たない訳だ。
                       
ひとしきり地震時の話しに。
このノスタルジック店は、ほとんど被害がなかったそうだ。
今の熊本での、『 バブル 』 の話しが出る。
「 タクシー業界は、笑いが止まらないハズだ! 」
地震被害の保険調査員さん達が、熊本のタクシーを貸し切りで雇っている為です。

左隣の爺さんが、ヒゲに絡んでくる。
「 俺様の方が常連だぞ! 」 みたいな雰囲気で。
店主が、心配そうな顔。       
ヒゲは、心配ご無用の合図。
酔っ払い相手は、ちょいと前まではプロ。
こんな程度の酔客相手は、日常茶飯事だったのだから。

                    ~~~ つづく ~~~

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