田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

汲み取りを知らない~子供達さあ~♪

2016-07-10 19:43:31 | ヒゲの毒舌
つい最近のブログで、昔の汲み取り式トイレの話題をメインに。
コメントのトバシルとかオツリやらの特殊用語(笑)を見ながら気づいた。
この用語を理解出来る世代と、まるで分からない世代との
ジェネレーション・ギャップがあることを。
                         

ヒゲは、今の熊本市西銀座通りの元・田園ビルの場所で、生まれ育ちました。
通りから入った路地には、四軒の家が長屋風に並んでいました。
それぞれが、一階が店、二階が住居です。
まず通りに面したところが喫茶店風。次が、三味線が聴こえる小料理屋。
後の二軒は、スタンド バーでした。
その三軒目が、ヒゲの家です。
      ≪ 二階の洗濯干し場で母と愛犬と ≫

一番奥には、セメント製風な造りで、裸電球がぶら下がった共同便所がありました。
四軒の住人と店の客が、共同で使うシステムでした。

だいたい、小学生ヒゲが下校時ぐらいの時に、バキューム・カーが
露地の入り口に来ていました。
今で云うとタンクローリー車?
或いは、今度の熊本大震災で水を配給した給配車?
そんな形の車です。
その車からは、ニシキヘビサイズのホースが共同便所に延びていました。
ドックン、ドックンと脈打つみたいに、蛇腹状のホースが律動して、
溜まったみんなの糞尿を吸い上げているのです。
そして、再びニシキヘビホースを巻き付けて、バキュームは何処かに向かうのでした。
        ≪ 畑のあちこちに掘ってある肥溜め ≫

春休みのある日、少年ヒゲは荒尾の親戚のおばちゃん家にステイを。
そこの近くに、野菜畑がありました。
                     
良く見ると、所々に穴が。 何だろう?
しかし、随分便所の臭いがするナ。
ある時、そこの農家のおじさんが、大きな柄杓で穴から何かをすくったのです。
そして、葉物と葉物の間のくぼ地に、そのすくい物を散布したのです。
近くに寄って見ると、ソレは排泄物の発酵したものでした。
「 ウワッー、ババっちい! 」
この時、ヒゲ少年は初めて自然のリサイクルのシステムを理解したのでした。
“ こえたご ” や、土地を肥やすとかの意味を。
      
          ≪ 映画で乙羽信子さん演じる、コエタゴを担ぐシーン ≫

その夜、おばちゃんちの食卓。
菜っ葉の料理が並んでいた時、思わず昼の光景が浮かび、ぐっと喉がつかえました。
しかし、食糧事情の悪い時代、そんな事言っとられません。
ちゃんと頂いたモノです。

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