栄通り時代のヒゲは、朝からあわただしかった。
特製カップにコーヒーを用意したら、直ぐに車で我が家を出発です。
モーニングコーヒーをゆっくり頂いて、という優雅な言葉とは無縁の世界。
時間が貴重だから、信号待ちの時間を使って、コーヒーを飲みます。
その頃は、手伝いの叔母ちゃんを相棒に、ヒゲの独り仕事でしたから、
時間を有効に使うしかなかったのです。
目的地は、天草の生け簀屋。
やがて、三角半島にたどり着く頃には、海が見えてきます。
しかし、これからが長いのです。
そうして、やっと生け簀屋に着きますが、お目当ての小平目は見当たりません。
すると、水槽の片隅に、何か見えます。
まるまる太った真ゴチです!
「 この鯒は、幾らネ? 」 「 ウン、300円たい 」
ヒゲは、計算します。
当時の熊本市内の活けの養殖タイが、グラム300円でした。
1キロ弱みたいなコチだから、2.700円ぐらいか? まあ、そんなもんだろう。
「 じゃあ、この鯒を五本と、あのニシ貝を五個ちょうだい 」
そして、支払う時でした。 妙に安い?
伝票を見ると、真ゴチ一本が300円!?
グラムの値段と思っていたのが、何と一匹の価格だったのです。
《 ババゴチ(笑)と呼ばれる、こういう格下コチもいました 》
ヒゲは小躍りしながら、セリカLB1600GTで帰路に着きます。
《 これのグレイで、京都時代に手に入れた車です 》
少し疲れが出たヒゲは、気分転換に8トラのカセットを差し込みます。
“ニューミュージック”というタイトルのハチトラから、新人歌手の曲が流れてきます。
♫ そんな~時代も~ 🎶 あーたねと ♫ きっと笑える 日が~来るワ
♫ 今日は 倒れた旅人たちも 生まれ変わってぇ~ 🎶 歩~き出~すヨ~
これが新人か? ずいぶん練れてる唄だなー!
《 実物ではないハチトラです 》
まるで、人生の達人みたいな曲だ。
想像に及ばなかった苦境に立つヒゲ夫婦の現状を、励ましているように聞こえた。
そうこうしている内に、やっと熊本市の店に着きます。
元気にしているコチを水槽に移して、ホッとひと息。
ヒゲは、まだこの時、気づいていません。
この鯒たちが、田園の店の救世主に成ることを。
http://blog.with2.net/link.php?1046790
↑ 参加中です。クリックしてもらえたら嬉しいです。
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モーニングコーヒーをゆっくり頂いて、という優雅な言葉とは無縁の世界。
時間が貴重だから、信号待ちの時間を使って、コーヒーを飲みます。
その頃は、手伝いの叔母ちゃんを相棒に、ヒゲの独り仕事でしたから、
時間を有効に使うしかなかったのです。
目的地は、天草の生け簀屋。
やがて、三角半島にたどり着く頃には、海が見えてきます。
しかし、これからが長いのです。
そうして、やっと生け簀屋に着きますが、お目当ての小平目は見当たりません。
すると、水槽の片隅に、何か見えます。
まるまる太った真ゴチです!
「 この鯒は、幾らネ? 」 「 ウン、300円たい 」
ヒゲは、計算します。
当時の熊本市内の活けの養殖タイが、グラム300円でした。
1キロ弱みたいなコチだから、2.700円ぐらいか? まあ、そんなもんだろう。
「 じゃあ、この鯒を五本と、あのニシ貝を五個ちょうだい 」
そして、支払う時でした。 妙に安い?
伝票を見ると、真ゴチ一本が300円!?
グラムの値段と思っていたのが、何と一匹の価格だったのです。
《 ババゴチ(笑)と呼ばれる、こういう格下コチもいました 》
ヒゲは小躍りしながら、セリカLB1600GTで帰路に着きます。
《 これのグレイで、京都時代に手に入れた車です 》
少し疲れが出たヒゲは、気分転換に8トラのカセットを差し込みます。
“ニューミュージック”というタイトルのハチトラから、新人歌手の曲が流れてきます。
♫ そんな~時代も~ 🎶 あーたねと ♫ きっと笑える 日が~来るワ
♫ 今日は 倒れた旅人たちも 生まれ変わってぇ~ 🎶 歩~き出~すヨ~
これが新人か? ずいぶん練れてる唄だなー!
《 実物ではないハチトラです 》
まるで、人生の達人みたいな曲だ。
想像に及ばなかった苦境に立つヒゲ夫婦の現状を、励ましているように聞こえた。
そうこうしている内に、やっと熊本市の店に着きます。
元気にしているコチを水槽に移して、ホッとひと息。
ヒゲは、まだこの時、気づいていません。
この鯒たちが、田園の店の救世主に成ることを。
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夜明け前に弁当作ってくれて『晩ゴハンのおかずが楽しみ』なんて見送られたら鯛の一匹か2匹。
田崎に送っても金にならないのを安価で泳がせてました。
最近は〆てエアで神経抜きまでしてくれます。
ただいまぁ・・・・『あら、立派なタイとアラじゃない』
家内の目には生簀屋で買い物したのねと判ってます。
縞伊佐木やオジサンや三の字など面白いのを若手の料理人が喜んで求めてるようですね。
釣果を求めない男の気持ちが。
忙し過ぎる日常を忘れ、一日中ボーッと海を眺める。時折、竿を通して魚たちと会話する。
カワハギがずる賢く餌をついばむのを、手に感じる。女は言うだろう、そんなエサ泥棒させてはダメよと。何の為に、夜明け前の弁当をこさえたと思っているの。
クーラーに入り切らない釣果を、ご近所に御分けする為でしょう?怒。
あんたの竿は、股間のサオ同様に役立たずネ!
やはり女には解るまい。