これまで どこか自分は劣等感が強い。 いろんなことで劣等感にさいなまされる。それをなんとか打ち消そうとする自分がもがいている。
昨日 32年間経営してきた自営業の幕をほぼおろすことができた。 夫は50歳になって脱サラ、自営業としての仕事を私と二人でしてきた。会社を設立するときも あれこれ勉強して 司法書士などの世話にならず苦労して立ち上げた。 お金がなかったから 少しでも無駄な経費を使いたくなかったのだ。 それ以来 私は経理担当で税務処理をこなしてきた。 普通高校を卒業した私は 経理や簿記と言ったものは全く知らなかったので NHK学園の通信教育を使って勉強し 何とか簿記の意味が分かり 最初の10年ぐらいは税理士さんに世話になったが あとは税務署に教えてもらいながら毎年決算書を提出してきた。1年間の出納を1円の違いもなく会計処理をして青色申告書を作成するのは苦労の連続だった。 そして 昨年夫が倒れてからは後継ぎのいない会社を早くきちんと閉鎖したいと法務局へ足を運んだ。それまでにも 何度も会社を閉鎖する手続きの仕方を調べて来ていたが 会社の経営状態は 返済することができないほどの多額の借入金があったので その処理をどうしたものか? もう抜きさしならなくなって 夫の生存中になんとかかたをつけておきたかった。
夫がなくなり いつまでもそのままにしておけないので 何度も税務署を訪ね 親切に指導していただき昨日やっと 「清算確定申告」を済ますことができた。 税務署の方は 「長年にわたってよくこれだけのことを一人でやってきましたね。すごいことですよ。」と褒めてくださったら涙が込み上げてきた。 そうだよね、、、 本当によくやってこれたよね。 私以上に頑張り続けた夫が 私を見て微笑んでくれている。
他人から褒められたことといえば 夫と最後の1年間 退院後の半年間は一時も離れずに看護、介護を続けた。辛いとも苦労だとも思わなかった。気管切開をしていたので 何も話せず 食べれず 動けない夫が どうしたら少しでも楽に過ごせるかとだけ考えて過ごした。 多くの方から「よくやるねぇ」とほめていただいた。褒めてもらうようなことではないが 自分に出来るだけのことはやった という思いはある。
あと 法務局に最後の手続きに行かねばならないが 形式にのっとった書類を作成して提出するだけですべてが完了する。 もう一息。
昨日、税務署の職員の方に褒めていただいたことを胸に あまり卑下ばかりしないで 胸を張ってこれからの日々を過ごそう。