今回のイタリアワインは、テッレ ネレ社のエトナ ビアンコ “ヴィーニャ ニケ”(Etna Bianco "Vigne Niche")2009です。今では、エトナ山周辺でしか栽培がされていないカリカンテ種100%を大樽で熟成をされます。香りはオレンジの花、シナノキ、ヴァニラ、ライム、アーモンド。しかし、シナノキは苦し紛れに出した香りです。アーモンドやライムの皮の重複した香りなのか、シナノキの木肌の香りなのか。紛らわしいままに、とりあえず書き置きしました。
味わいも特徴があります。シルキーな酸は酸だと感じるのだが、酸っぱさが微塵にも感じない不思議さがあります。そして、ふっくらした果実味と相まって、舌の上にて表面張力で盛り上がる水滴のような立体感を感じました。この価格であればもっと果実味に厚みがあってもいいのにと思いますが。まあ~、エイジングをすることで押し出されることを期待します。それに、風味の良いミネラリー味わいがあり、すべてがほどほどのサイズでグラマラス。
1ヶ月前くらいの展示会で試飲したマルセル ダイスのリースリングを思い出しました。アルザスよりかなり南のシチリアで、上品でしっとりしたシルキーな酸は構成は違っていても、どこか相通じる味わいがあるように思えました。