雨龍図鐔 西垣勘四郎
雨龍図鐔 西垣勘四郎
甚吾でも紹介したが、肥後金工の多くはこのような龍を彫り表わしている。何とも実体が判らない存在、というか気配。絵画をより分からなくしているのが、銀の布目象嵌の技法である。銀は空気中の硫黄分と反応して独特の色合いを呈する。同時に、周りを侵食するように滲んでゆく。その風合いが見事にこの鐔の図柄として活かされている。墨絵でいうところの破墨、滲みの技法である。龍とはこのようなもの・・・なのである。
雨龍図鐔 西垣勘四郎
甚吾でも紹介したが、肥後金工の多くはこのような龍を彫り表わしている。何とも実体が判らない存在、というか気配。絵画をより分からなくしているのが、銀の布目象嵌の技法である。銀は空気中の硫黄分と反応して独特の色合いを呈する。同時に、周りを侵食するように滲んでゆく。その風合いが見事にこの鐔の図柄として活かされている。墨絵でいうところの破墨、滲みの技法である。龍とはこのようなもの・・・なのである。