山水図鐔 若芝



山水図鐔 若芝
山水図の多くは遠く連なる山々から岩の上に佇む人物など近景まで描いたもので、その深遠なる空域を借りて心を遊ばせるといった意味を持つ。近くの木々や人物を鮮明に描き、遠くなるにつれて形状が不確かな岩となり、遥かかなたは霞んだ山並みとなる。若芝は、その表情を様々な布目象嵌で表した。ざっと眺めただけではぼんやりとした景色だが、拡大すると細い線は流れるようであったり、点であったり、クロスしていたりと変化に富んでいる。遠くの山の頂は雪を被っているようでもあり、雲は流れているようにも感じられる。若芝のぼかしの描写は布目象嵌の変化形である。





山水図鐔 若芝
山水図の多くは遠く連なる山々から岩の上に佇む人物など近景まで描いたもので、その深遠なる空域を借りて心を遊ばせるといった意味を持つ。近くの木々や人物を鮮明に描き、遠くなるにつれて形状が不確かな岩となり、遥かかなたは霞んだ山並みとなる。若芝は、その表情を様々な布目象嵌で表した。ざっと眺めただけではぼんやりとした景色だが、拡大すると細い線は流れるようであったり、点であったり、クロスしていたりと変化に富んでいる。遠くの山の頂は雪を被っているようでもあり、雲は流れているようにも感じられる。若芝のぼかしの描写は布目象嵌の変化形である。


