toshiの「読書日記」

忘備録を兼ねて読んだ本の感想などを書いています。個人的な感想なので不快に思われたりすることも有るかもしれませんがご容赦。

「ラウリ・クースクを探して」 宮内悠介

2023年09月08日 | 読書日記
ソビエト連邦時代のエストニアで生まれたラウリ・クースクという人物の物語。
ソ連からの独立が時代背景になっていて、歴史に翻弄される。

ラウリ・クースクが主人公の物語の合間に、後年に謎の人物が彼の足跡をたどる話が挿入されるので、読みにくくて仕方ない。
挿入されるサイドストーリは謎の人物の一人称で書かれているので、正体がなかなか分からなくて余計イライラさせられるけれど、途中でジャーナリストであることが明かされ、第二部の終わりで、ラウリ・クースクの学生時代の友人であることが明かされる。
第三部になってメーンストーリの時代がサイドストーリに追い付くと、主人公が代わるだけになるので俄然読みやすくなる(でも物語はもう終わりに近い)。
最後はソ連崩壊で引き離された友情物語で終わる。

物語の冒頭に登場するラウリ・クースクがはじめていじったパソコンTRS-80は私も学生時代いじったことがあって懐かしい。
その後はCP/Mに行ったのでMSXは経験してないけれど・・・。







2023.8.30
朝日新聞出版
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