落語の演目の「もう半分」「後生ウナギ」「髑髏柳(新作)」をモチーフにした3作の中編集に見せかけた長編小説。
それぞれの元ネタはホラーだったりブラックだったりで、その見立てみたいな話もホラーテイスト。
面白くて一気に読んでしまったけれど、構成が良くない。
元ネタや登場人物の背景などを、回想や会話で切れぎれに説明しながら明らかになるようになっているけれど、これが不自然でまどろっこしい。
纏めて説明して後はストーリを展開していく構成にして欲しかった。
いたるところ伏線が地雷のようにちりばめられていて、読んでいて振り返るところが多かった。
終盤に物語全体が見えてくると結末も見えてきて、ほぼその通りの結末となる。
2024.10.25
中央公論新社