toshiの「読書日記」

忘備録を兼ねて読んだ本の感想などを書いています。個人的な感想なので不快に思われたりすることも有るかもしれませんがご容赦。

「ひとりぼっちのあいつ」 伊岡瞬

2015年04月08日 | 読書日記
いい加減な宮本楓太と優柔不断なお人好しの大里春輝の話が交互に語られ、やがてひとつの話になっていくという私が大嫌いな「1Q84」パターンの構成。

宮本のいい加減さと春輝の性格、それに尚彦のいやらしさに、読んでる間中イライラしてしまう。
どうもこの作者は、徹底的に書かないと気がすまないのかも・・・

悪い人だと思っていたのが良い人だったり、その逆だったりの意外な展開と、悲惨な結末。

最終章は全くの蛇足で、無い方がはるかに良い。



文藝春秋
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「ただいまラボ」 片川優子

2015年04月07日 | 読書日記
久しぶりに面白い本に会えた。

ある大学の獣医学科の学生達が主人公の連作短篇集。
私の母校にも獣医学科があって、牛の解剖の日は寮で盛大に焼肉パーティをやったのが懐かしい。

読者に説明するためだと思われるけど、DNAの基礎の話を分子生物学の研究室の新人に説明するのはものすごく違和感がる。会話ではなく地の文章で説明するとか、門外漢の恋人との会話にするとかしたほうが自然。

「ネガコン!」の自意識過剰の主人公はちょっと極端すぎ。
「ブンセイ!」で、ミカが太一のことが前から好きだったことになってるけれど、太一が段々変わったのにつれて好きになっていったというふうにしたほうがリアリティがあると思う。

この小説で驚かされたことは、
獣医学科のある大学は16校しかなく卒業生は年間千人ちょっと。
舞台の大学は一学年で150人もいる(母校は30人)。
医学部は卒研が必修ではない。
高校でDNAは習うけれどRNAは習わない(ゆとり世代だから?)。

東の実家に導入される遺伝子検査装置は私が昔開発したμTASDNA解析装置の姉妹機なんだろうな。。



講談社
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「お引っ越し」 真梨幸子

2015年04月06日 | 読書日記
引っ越しにまつわる短編ホラー集。

ホラーといっても短編ということもありそれほどでもない。
私の理解力不足なのか、著者が意図的にそうしているのか、それとも著者に問題があるのか、最後の状況が理解できない作品が多い。

最後に「解説」というタイトルの作品があり、各作品についてコメントされているが、これは面白かったりする。



角川書店
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「ゼロディ」 福田和代

2015年04月05日 | 読書日記
事件を起こした犯人達と、彼らを狙う組織クーガ、彼らを守るセキュリティサービスのブラックホーク、それに警察の四者の駆け引きのサスペンス。

最後の意外な結末までハラハラの展開だけど・・・。
これだけのスケールの話の発端が、常温核融合の論文と言う動機がかなり弱すぎるのと、当事者が殺されて結局真相がわからないで終わってしまう点が残念。


幻冬舎
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「美剣士騒動」 鳥羽亮

2015年04月04日 | 読書日記
「はぐれ長屋の用心棒」の30巻。
はぐれ長屋に美男美女のカップルが住むことになって長屋は大騒ぎ。
例によってその美男の剣士を用心棒達が助ける話だけど、今回は敵に上段霞崩しという技を使う牢人が居て、華町源九郎も苦戦。


双葉文庫
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「うつけ奇剣」 鳥羽亮

2015年04月03日 | 読書日記
「はぐれ長屋の用心棒」の27巻。
今回は菅井の居合が大活躍。
それにしてももう27巻なのだから、登場人物や背景などの細かい説明はいらないんじゃないの・・?


双葉文庫
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「新友禅の謎」 佐伯泰英

2015年04月03日 | 読書日記
「鎌倉河岸捕物控」の第25巻。
ふと違和感を感じたら、それがそのまま大きな事件に発展していくという鬼平のような展開の話。
途中色々盛り上がりもあるけれど、最後にまとめて謎解き(というほどでもなく動機の解明程度のこと)という2流の推理小説みたいな構成。
いつものように事件解決後に短いおまけの話があるけれど、これが前回に続き押込み強盗の話。
25巻を数えて、段々ネタが無くなってきたのか・・・?


角川春樹事務所
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「後見の月」 佐伯泰英

2015年04月01日 | 読書日記
「鎌倉河岸捕物控」の第24巻。
冒頭にちょっとした出来事があるが、それとは全く関係なく押し込み強盗事件を鬼平ばりに解決する。
一件落着のあと、冒頭の出来事から別の事件に発展し、これも無事に解決。


角川春樹事務所
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