岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

地下街で連れ去られてゆく雛鳥の歌:尾崎左永子の短歌

2022年08月28日 14時37分46秒 | 尾崎左永子(長澤一作・川島喜代詩)の短歌を読む
・地下街を歩み来しとき無心にて連れ去られゆく雛のもろ声

「彩紅帖」所収。

どこの地下街か、鳥に種類は捨象されている。ここが「表現の限定」である。

この作品は「連れ去られゆく雛」への「愛おしさ」が感動の中心だ。「連れ去られゆく雛」に人間を仮託しているかもしれない。だが、それは余談。

 これ以上の説明のいらぬ簡潔な作品。「シンプル イズ ザ ベスト」といった言葉を連想しる。



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