岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

「美しくなければ」現代歌人協会会報160号

2019年10月14日 19時43分45秒 | 私の短歌論
現代歌人協会会報160。

 「美しくなければ」


 「美しくなければ芸術ではない」これが「星座α」の尾崎主筆から教わった最初のことだった。当時はまだ面識がなかったので「NHK歌壇」の誌上である。

 それ以来、短歌の素材から除いているものがある。「生々しい肉体」「排泄物」「介護される高齢者のオムツ」などである。

 「誰でも最後はオムツに世話になるから。」という人がいる。いやいや、歌材にされる立場に立つがよい。現に私の母は絶対にイヤダ、と言う。祖母は父方も母方もオムツの世話にはならなかった。

 「母親のオムツ」が実はわれであったり、国家や地球であったりすることはありませんか、と言う人がいるが、そんな喩を使う必然性はない。必然性がないから無理がある。象徴派を自称するなら、吉田一穂の詩を読んだらどうか。心が透き通ると思うまで美しい。

 美とはそもそも何か、人によって価値観が違う、自分の美的感覚を絶対視している・・・。

 理屈は大概にして欲しいネ。



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