『うた新聞』9月号「意思表示」
・理不尽なこと多くある世にありてたった一度の意思表示せん
・群衆の声々ひびくビル街の列を離れてにぎり飯食う
・戦争を忌避する人らの集まりにわれも一人となりて連なる
・ゼッケンの結びつつ永田町一番出口を急ぎ出(い)でたり
・ファシズムをこばむ若者拳あぐハンドマイクを汗にぬらして
2014年6月30日と7月1日の二日に渡って、僕は首相官邸の門前の群衆の中にいた。「集団的自衛権容認の閣議決定」に反対し、容認に抗議するためである。
僕の生まれは1960年。日本国憲法の恩恵を空気のように感じて育った。だが今の安部内閣には非常に危険な臭いを感じる。ファシズム、軍国主義の臭いだ。
特定秘密保護法による情報統制、武器輸出解禁による軍需産業育成、集団的自衛権による軍事同盟強化。世の中では「ヘイトスピーチ」と呼ばれる人種差別がまかり通っている。
これだけ揃えば「ファシズム、軍国主義」と言って間違いではないだろう。このブログの書評(文学歴史)の記事に書いたが、安倍政権の積極平和主義とナチズムとの共通点も感じられる。
なにも天下国家を論じるつもりはない。しかし、戦争の火種だけは消そうという意思表示をしようと思う。
安部内閣を「ファシズム」と呼んだところ「羹にこりて鱠を吹く(あつものにこりてなますをふく)」とツイッターで言われた。しかし、改造内閣の顔ぶれを見ると、「ネオナチ」と関係の深い議員が何人も入閣している。「安倍政権=ファシスト政権」という直観に間違いはなかったようだ。
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