岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

2020年の作品より、五首抄出

2021年01月04日 20時33分14秒 | 岩田亨の作品紹介
2020年の作品、五首抄出。

・悲しみをいくつ背負いて行く汝(なれ)か見守るのみのわれを許せよ

・告白をじかにせんとて会いに行く特急列車に飛び乗ってまで

・戦争に子どもらを送るまいとしてわれと静香はデモに連なる

・バツイチとバツニが互いに寄り添いて生きてゆくのも悪くなからん

・ぬくもれる肌だったっけ友だちと言うに切なき白き掌


 説明は不要だろう。「相聞歌」である。2020年の新境地だ。

 事実に基づいているが固有名詞等は創作した。それが「詩的真実」だ。空想ではない。

 「短歌で嘘をついてはダメだ」と佐太郎系を自負しながら、佐太郎の歌論を理解していないベテランがいたが。




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