「詩人の聲」 第1110回 岩田亨公演(9回目)
於)東京平和教会駒込チャペル
「遠き雷鳴」
・わが内の何かが変わりゆく思い抑えて遠き雷鳴を聞く (2012年『短歌』9月号)
「(語り)本日はご来場いただきありがとございました。本日は旧作、新作ないまぜに、読んでみたいと思います。」
「青深くあれ」
・向日葵の種まく頃はことさらに青深くあれ彼の海もまた (2011年『短歌』10月号)
「薔薇の白きは」
・砂のごとき一日過ごしし夜の夢に厳かに咲く薔薇の白きは (2012年『短歌』7月号)
「心鎮めて」、「猛禽類」、「博徒」、「流言」、「闇夜」、「血流」、「ブログ更新」
「高山植物」、「記憶断片」。
(これらは歌集未収録で「聲に載せながら」完成を目指した作品。いずれ選別の後、第4歌集に収録する。)
「記憶」
(50首詠だが、この三年で、批評会、このプロジェクトを通じて完成させたもの。)
「若きめん鶏」30首詠
・トロイアの廃墟さながら山裾に建物並ぶ鉱山の跡 (「運河賞」次席・辞退)
「鎮魂」
(30首詠だが、批評会とこのプロジェクトを通じて完成させたもの。)
「アルルの風」
・立ち枯れのメタセコイアの幾本が激しく揺れる風の吹く街
(50首詠だが、2011年「角川短歌賞」の予選を通過したもの)
「現代の詩としての短歌を求めて」
これは「運河」誌上に掲載した散文で、このブログの記事にもあるが、リズムがあると言われたので『聲に載せた』。)
今回の一時間は、ハードだったが前回のように、翌日体が痛むことはなかった。天童大人からは、「まだ、大声を出さなければ聲が届かないと思っている。」とコメントされたが、10回までは、アクセルを踏もうと思う。緩急をつけるのは、そのあとだ。
聴きに来てくれた方が一人、公演中に眠っていた。快いリズムは出せるようになったようだ。なお、今回の公演で読んだ作品のうち、100首ほどを捨てた。