縮む世界・２１

縮む世界・２１


瑠璃「再構成って・・・」

透明「私の観似手なら、コンの絡まった呪詛を

　　　一つ一つ解きほぐして、ゴーレムの術式と

　　　切離すことができる

　　　後はその中で美莉の観似手の能力を借りて

　　　呪詛の中でも美莉が操作できる呪詛だけを

　　　より分けて、私がいらない呪詛を再度分解

　　　 残った呪詛、つまりそこに集まった神粒子を

　　　この世界の物体に移し、そこにゴーレムの

　　　術式を付与すれば、付喪神に近い存在として

　　　再構成できると思うんだ」

瑠璃「えっ美莉って・・・。」

美莉「あっそっか透明しか知らないんだよね

　　　私の傀儡師の能力は、何も生き物だけに

　　　効くものじゃないんだ～

　　　そこにある思念だろうが、術構成だろうが

　　　一つの行動理念や思考構成があれば何でも操れる

　　　だから、思念の塊である霊も鬼も操ることができるの

　　　本当はかなり危険な能力だから使う気はなかったし

　　　一生隠しておこうと思ってたんだけど、

　　　透明には隠しきれなかったし、まさか

　　　こんな使い方があるとは思ってもみなかったから

　　　ちょっと楽しみなんだよね～」

瑠璃「そ、そうなんだ」

透明「本来は、美莉の能力と瑠璃の能力は

　　　本当に相性が良い 能力なんだけど、

　　　二人の本質の力が合わさると危険だからって

　　　先生があまり美莉と瑠璃を組ませて

　　　仕事をさせなかったんだよ」

瑠璃＆美莉「そうなの」

透明「あれ知らなかった

　　　お前たち二人が変に力を合わせたら

　　　操れないモノなんて無くなるからな」

美莉「初耳なんだけど・・・」

瑠璃「瑠璃も知らなかった・・・確かに

　　　先生からの頼まれごとや御山での仕事でも

　　　美莉と組んだことなかったかも・・・」

透明「まあ、今ならその危険性もわかるだろうから

　　　流石に自制できると思うけど、

　　　知ったからといって使わないでくれよ」

美莉「あははっわかってるわよ」

瑠璃「ううっ・・・逆に怖くて使えないよ～」

透明「とにかく、そういうわけなんだけど、

　　　怜は納得してくれるか」

　怜「・・・形・・・変わっちゃうね・・・。」

美莉「あっ・・・。」

瑠璃「そっか」

透明「・・・いや今のコンの姿は変えない」

ALL「えっ」

透明「はいコレ」

瑠璃「えっ」

美莉「これって」

　怜「・・・コン・・・。」

透明「昨日、帰ってから昴に事情を話して、

　　　コンに似せた依代を作ってもらったんだ

　　　徹夜させて無茶苦茶機嫌悪そうだったけど

　　　どうすごく似てると思わない

　　　流石に、コンをツボとかそういうのに

　　　憑依させるのも心苦しくてさ

　　　これで上手く定着してくれれば、

　　　付喪神を式神化して依代の姿をした

　　　怜の式神が誕生するってわけだ

　　　まあ、昴には後でちゃんとお礼言っておけよ」

　怜「・・・・うん」

透明「さてと、それじゃぁ始めますか」

美莉「おお仕事だねぇ～」

瑠璃「瑠璃も手伝うよ」


さて、役者は揃った

後は上手くいくように祈るだけだ



　　　　　　　　　続く・・・。

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