真理の仮面・6
透明「鼓くんは、2年前のこと・・・
覚えている」
鼓「2年前・・・いや」
透明「よ~く聞いてね
私が視たかぎり、君達は2年前に
事故にあっているんだ」
鼓「・・・事故」
透明「その事故で、君達のご両親は他界され
ている・・・」
鼓「・・・・・そ、それで お、俺は」
透明「しっかり聞くんだよ
君は、その場にはいない・・・。
もともと井俣 鼓という青年は、
存在しなかったんだ・・・。」
鼓「・・・・・・・・そ、そっか
・・・・・ははっ・・・・・・。」
透明「・・・鼓くん・・・。」
鼓「だ、大丈夫 俺は、今ここに存在してるから
・・・想像はしてたんだけど・・・・
真実って、残酷なもんだな・・・・・。」
鼓くんは、涙を流しながらも必死でこらえている・・・。
その姿が、いたたまれない・・・
鼓「そ、それじゃ~、何で楓は、俺を弟と」
透明「これは推測に過ぎないんだけど、
楓さんは、ご両親を亡くされてから
記憶の混乱があったのかもしれない
それは事故のせいなのかそこはわからないけど
辛い現実を受け入れることが出来なかったのかも
しれないね・・・
事故の後、記憶が曖昧な楓さんに、誰かが
気を利かせてご両親は、仕事の為に海外にいるって
言ったのかもしれない・・・。
それがいつの間にか彼女の真実になり、
君という存在が生まれたんじゃないのかな」
鼓「・・・どういうこと・・・」
透明「つまり、君という存在は、身寄りのない楓さんの
深層心理が作り出した、たった一人の身内
自分を守ってくれるただ一人の存在」
鼓「・・・そ、そんな、勝手な」
透明「確かにそうかもしれないけど、君はその召喚に
応じて存在している」
鼓「・・・・・・。」
透明「本当に、珍しいケースだけど、楓さんは
鼓くんを存在している弟として認識していて
鼓くんは、楓さんの副人格として認識している
・・・鼓くん君は、自分の意志で
人格を表に出すことは出来るのかな」
鼓「それは無理・・・楓が混乱したり、興奮したり
感情が強く揺さぶられた時か、意識が薄い時
だけ、出られるみたい・・・。」
透明「・・・なるほど・・・。」
しかし、驚いた
今まで見てきた多重人格者の中でも鼓くんは
飛び抜けて冷静で状況を把握している
多重人格者の多くは、深層心理より生まれた
副人格を形成しているが、どの人格も
飛び抜けた才能や能力を携えていることが多い
主体人格は、音楽の才能があるが、副人格には
物作りの才能があり音楽はからっきしなど
個々が所有している能力にもばらつきがあったりするが、
鼓くんの場合洞察力や観察力が
以上に高いのかもしれない
でも、それ故に判断に困る・・・
鼓「・・・先生今、先生が何を考えているのか
大体はわかってる・・・でも、俺は」
透明「・・・・・・。」
鼓くんは、私の考えが読めているようだ・・・。
私は、どうすることが正しいのか
決断をしなくてはいけない
その決断とは・・・
続く・・・。
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透明「鼓くんは、2年前のこと・・・
覚えている」
鼓「2年前・・・いや」
透明「よ~く聞いてね
私が視たかぎり、君達は2年前に
事故にあっているんだ」
鼓「・・・事故」
透明「その事故で、君達のご両親は他界され
ている・・・」
鼓「・・・・・そ、それで お、俺は」
透明「しっかり聞くんだよ
君は、その場にはいない・・・。
もともと井俣 鼓という青年は、
存在しなかったんだ・・・。」
鼓「・・・・・・・・そ、そっか
・・・・・ははっ・・・・・・。」
透明「・・・鼓くん・・・。」
鼓「だ、大丈夫 俺は、今ここに存在してるから
・・・想像はしてたんだけど・・・・
真実って、残酷なもんだな・・・・・。」
鼓くんは、涙を流しながらも必死でこらえている・・・。
その姿が、いたたまれない・・・
鼓「そ、それじゃ~、何で楓は、俺を弟と」
透明「これは推測に過ぎないんだけど、
楓さんは、ご両親を亡くされてから
記憶の混乱があったのかもしれない
それは事故のせいなのかそこはわからないけど
辛い現実を受け入れることが出来なかったのかも
しれないね・・・
事故の後、記憶が曖昧な楓さんに、誰かが
気を利かせてご両親は、仕事の為に海外にいるって
言ったのかもしれない・・・。
それがいつの間にか彼女の真実になり、
君という存在が生まれたんじゃないのかな」
鼓「・・・どういうこと・・・」
透明「つまり、君という存在は、身寄りのない楓さんの
深層心理が作り出した、たった一人の身内
自分を守ってくれるただ一人の存在」
鼓「・・・そ、そんな、勝手な」
透明「確かにそうかもしれないけど、君はその召喚に
応じて存在している」
鼓「・・・・・・。」
透明「本当に、珍しいケースだけど、楓さんは
鼓くんを存在している弟として認識していて
鼓くんは、楓さんの副人格として認識している
・・・鼓くん君は、自分の意志で
人格を表に出すことは出来るのかな」
鼓「それは無理・・・楓が混乱したり、興奮したり
感情が強く揺さぶられた時か、意識が薄い時
だけ、出られるみたい・・・。」
透明「・・・なるほど・・・。」
しかし、驚いた
今まで見てきた多重人格者の中でも鼓くんは
飛び抜けて冷静で状況を把握している
多重人格者の多くは、深層心理より生まれた
副人格を形成しているが、どの人格も
飛び抜けた才能や能力を携えていることが多い
主体人格は、音楽の才能があるが、副人格には
物作りの才能があり音楽はからっきしなど
個々が所有している能力にもばらつきがあったりするが、
鼓くんの場合洞察力や観察力が
以上に高いのかもしれない
でも、それ故に判断に困る・・・
鼓「・・・先生今、先生が何を考えているのか
大体はわかってる・・・でも、俺は」
透明「・・・・・・。」
鼓くんは、私の考えが読めているようだ・・・。
私は、どうすることが正しいのか
決断をしなくてはいけない
その決断とは・・・
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