温泉におんねん！・２５

温泉におんねん ・２５ 

女将「メモ取りました」

透明「それでは、次に

　　　化粧と同じく視覚で大切になってくる、

　　　服装についてもお話ししておきます」

女将「ふ、服装ですか」

透明「はい実は、服装も大切な要素なんですよ

　　　女将さんは、仕事がら、着物ばかりだと

　　　思いますが、家ではどんな格好をされていますか」

女将「え、え～っと・・・本当にラフな格好しか・・・。」

透明「まあ、大変なお仕事ですから、疲れて帰った時は

　　　ラフな格好をしたいですよね

　　　ちなみに、お仕事でお召になっている着物は、

　　　どれ位、種類がありますか」

女将「えっえ～っと・・・。

　　　基本的には、５着くらいを着回ししています」

透明「なるほど

　　　ということで、ひとつ提案なのですが、

　　　普段、お仕事をされる時の着物を、

　　　少し、新調してイメージを変えてみませんか」

女将「えっ普段着は、良いのですか」

透明「普段着は、ラフな格好で良いと思います

　　　ただ、できれば旦那様との営みの時には、少し気を入れて

　　　いただいても良いとは思います」

女将「それは・・・下着だけでも大丈夫でしょうか」

透明「十分です

　　　それと、さっき、仕事でお召になる着物を新調することは、

　　　普段、旦那様が家庭よりも視覚に入る時間が長い

　　　仕事場での女将さんの姿に変化があった方が、旦那様の興味を

 　　　無意識に引き出すことができるからです」

女将「なるほど・・・・でも・・・・」

透明「何か、気になることでも」

女将「は、はい

　　　実は・・・今、仕事で来ている着物は、全て・・・。」

透明「(きた)」

女将「全て、お義母様から引き継いだものなんです

　　　ですので、新調して良いかどうか・・・」

透明「そこは、お子さんの為 

　　　その上、お義母様からしても、初孫の為です

　　　私から後で、旦那様にそれとなく着物を新調するように

　　　言っておきますので、女将さんは知らない振りして

　　　新しい着物で仕事をこなして見てください

　　　きっと、旦那様も惚れ直すと思いますよ」

女将「そ、そうですかわかりました」

少し照れた様子の女将さん

さて、一つ目はクリア

次も上手く進ませなくちゃ・・・・。

透明「さて、それではもう一つだけ、お話ししておきます」

女将「えっもう、最後ですか」

透明「ええ他にも色々とあるとは思いますが、

　　　女将さん達の場合は、ピンポイントで抑えておければ

　　　大丈夫なので次で最後です

　　　ただ、この最後のお話が、旦那様の気持ちを最大限引き出す

　　　トドメの一撃 になりますので、しっかりと聞いてください」

女将「わ、わかりましたよろしくお願いします」

真剣にメモの用意をする女将さん

透明「それでは、お話ししますが、女将さんは常に香水を

 　　　つけていらっしゃいますか」

女将「えっは、はい

　　　香水といっても、お香の香りに近いものですが・・・。」

透明「それは、この旅館の女将になった時から変えたものですか」

女将「た、確かそうだと思います

　　　お義母様が、着物にはこの香りが合っているからと・・・。

　　　もしかして、香水も変えた方が良いのでしょうか」

透明「ご名答です

　　　先ほどまでは、旦那様の視覚に対する刺激を引き出すもの

　　　でしたが、今度は嗅覚を使いたいと思います」

女将「で、でも、どんな香りに変えたら良いか・・・」

透明「簡単です

　　　女将さんが、旦那様と出会った頃の香りに戻って

 　　　いただければ、良いだけです」

女将「あっなるほど

　　　でも、その当時につけていた香水は、あまり香りの

　　　少ない香水だったのですが・・・。」

透明「人間というのは、不思議なもので、一度嗅いだことがある

 　　　香りを忘れることは無いんです

　　　それが、強い香気でも弱い香気でも同じです

　　　もともと、嗅覚が感じる香りは、必ずその時見たものや、

 　　　感じた感覚に直結させて記憶しているものなんです

　　　ですから、一番愛情が高まっていた時の香りを嗅ぐだけで、

　　　その時の感覚が呼び覚まされたり、嫌な想い出があった時に

　　　嗅いだ匂いがすれば、途端に不機嫌になったり落ち込んだり

　　　してしまうものなんです

　　　それだけ、嗅覚は脳の記憶媒体に直結している不思議な機関

　　　なのですが、これを利用しない手はありません

　　　感情を高ぶらせ、愛情を高めることで男性の本能を刺激すれば、

　　　必ず効果を期待できますので、どうか、出会った頃の香りを

 　　　身に纏ってあげてください」

女将「香りって、そんなに影響があるんですね

　　　ビックリしました

　　　でも、男性は匂いに対して敏感だというのは、

　　　聞いたことがあります」

透明「そうですね最近の研究では、人間は、相手との相性を、

　　　相手のホルモンで嗅ぎ分けて相性が良いかどうかを

 　　　確認していると言われているくらいですから、

　　　直接的な香りには、敏感なものなんです

　　　特に、感情直結の女性と比べると、感性直結の男性には、

　　　影響が強く、男性が臭い苦手と思う匂いがあれば

　　　途端に、その相手を嫌ってしまったり

　　　良い香り好きと思う匂いであれば、相手への好意が

　　　極端に高まったりするんです」

女将「でも、それであれば、簡単ですね

　　　確か、昔使っていたものがまだ、あるので、

　　　明日から使いはじめてみます」

透明「よろしくお願いします」

女将「あの～っ・・・これだけを注意しておけば、もう・・・・。」

透明「はい必ず成功すると思います」

女将「よかった～」

透明「ただ、ひとつお願いなのですが、

　　　今言った、化粧、衣服、香水を明日から行っても、

　　　いきなりは、効果は期待できません」

女将「えっ」

透明「実は、これらの行為が最大限生かされるには、

　　　一週間ほどの時間がかかります

　　　ですから、実際に行為にのぞむには、今言ったこと、

　　　特に、着物を変えること、香水を変えることを

　　　一週間行ってから旦那様とのSEXにのぞんでください」

女将「・・・先生のお考えであれば、何かあるのですね

　　　わかりました

　　　一週間経ってからにいたします」

あははっ、さすが夫婦

同じまとめ方されちゃった

よしここまですれば大丈夫だろう

私は、女将さんに旦那様を呼んできてもらう・・・。

次回、ファイナル果たして上手くゆくのか 

　　　　　　　　　　　続く ・・・。

　　　

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温泉におんねん！・２４

温泉におんねん ・２４ 

女将「化粧ですか」

透明「はい」

女将「う～ん・・・直ぐには落としませんが、

　　　お風呂に入る時には、必ず落とします

　　　あっもしかして、化粧は落としては

 　　　いけないのですか」

透明「いえいえそういう意味ではないんです」

女将「」

透明「通常、女性の方は、化粧をしますよね

　　　それは何故ですか」

女将「えっそれは・・・・

　　　身だしなみというか・・・一般的に皆さん

　　　していることなので・・・改めて考えると

　　　難しいですねそれが当たり前になっています」

透明「そうですよね

　　　ですが、元々化粧というのは、自分自身を綺麗に

 　　　見せようとする行為以外にも、自分のウィークポイント

 　　　などを隠す為にも用いられて来たものです」

女将「それって、老化もですよね」

透明「あははっそれもありますよね

　　　ただ、化粧をするという根本的な理由は、

　　　一つだけ

　　　周りに綺麗に見られたい恥ずかしくないように

　　　ちゃんとした女性と見られたいという意識は、

　　　良く見られたいという感情から来たものです」

女将「で、でも、同じ女性の目の方が気になる気が・・・」

透明「それもありますよね

　　　でも、それも周りから変な目で見られないように

　　　ちゃんとしている人間であるというアピールでもあります

　　　それに、元々化粧は、そんな女性同士が美しさを競う

 　　　ことを目的として開発されたものですから、

　　　やはり、その中には、異性へのアピールがあったりも

　　　します」

女将「確かに・・・はぁ～今聞いていて、思ったのですが、

　　　やはり、化粧の必要のない若さって大切なんですね

　

　　　ちょっと、落ち込みます・・・」

透明「いやいや女将さんもまだまだ、若いですよ

　　　仕事上、化粧は必要なのだと思いますから、

　　　気になさらないでください」

女将「は、はい・・・」

透明「話がそれてしまいましたが、実はこの化粧

　　　男性から見えれば、あまり気になるものでは

 　　　ないんです」

女将「えっそうなのですか」

透明「もちろん、全く気にならないと言えば嘘になりますが、

　　　元々、男性は化粧という行為を違う視点で見ています

　　　それは、自分のために化粧をしてくれているという

　　　行動に対する満足感です」

女将「」

透明「よく、結婚すると同時に、化粧っ気が無くなった

　　　という男性からの悩みを私も耳にしますが

　　　こういった男性の奥さんに対する引っ掛かりというのは、

　　　自分を男性としてではなく、家族としてしか

 　　　捉えなくなったという分かりやすい行動への

　　　不満や不安感から来るものだと思います」

女将「そう言われれば、確かに、家族である主人の前では

　　　気を使わなくなりました・・・

　　　そ、それじゃぁ私も主人の前で化粧をしていた方が

　　　良いのでしょうか」

透明「いえいえ

　　　常に化粧をすることを意識する必要はありませんよ

　　　男性は、こういった感覚になるということだけを、

　　　理解していただければ、十分です

　　　もちろん裏を返せば、男性を喜ばせることは、

 　　　難しくないという事でもあります

　　　普段は、気を使わず化粧を落としていただいても

　　　良いと思いますが、もし、ご主人を喜ばせてあげたい

　　　と思うのであれば、夜の営みがある日だけは、

　　　特別と想って、化粧をしたり、気を配っていただければ

　　　ご主人も喜んでくれると思いますよ」

女将「わかりましたメモしておきます」

クスクス女将さんは前向きで助かる

さて、実はここまでが前振りなんだよなぁ～

この次が、旦那さんとの約束を果たす、重要なポイントに

なるから、自然に悟られないように、誘導して行かないと

次回核心部分です 

　　　　　　　　　　　続く ・・・・。

　　　

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温泉におんねん！・２３

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透明「ここからのお話は、男性の一般的な

 　　　性行為に対する思考になるので、

　　　女将さんには、自分のことに全て

　　　置き換えないように、客観的に

　　　捉えていただけたら、助かります」

女将「わ、わかりました」

透明「もちろん、自分自身に身に覚えがあれば、

　　　参考にしてくださいね」

女将「はい」

透明「まず、男性が性的な行為を求める理由は、

　　　子孫を残すという本能から来ることは、

　　　一般的にも知られています

　　　しかし、これは、誰でも良いワケでは

　　　ありません」

女将「う～ん・・・変な話ですが、男性の中には

　　　誰でも良いのではないかという行動を

　　　する人もいませんか」

透明「確かに、気が多く、色々な女性に

 　　　対して好意を持つ人は、いますよね

　　　ただ、このことも踏まえて、男性が女性に

　　　性的な行為を求める理由として、大切な要素が

　　　あるんです」

女将「要素」

透明「それは、興味です」

女将「興味・・・ですか」

透明「はいどんな男性でもそうですが、

　　　そのお相手に対する興味があることで、

　　　本能がくすぐられ、性的な行為を求める理由に

　　　つながるものなんです

　　　それが、多いか少ないかは、人によって違って

　　　くるものですがどんな男性でも、相手に対しての

　　　興味がなければ、性的行為すら面倒な行為と

 　　　認識してしまうものなんですよ」

女将「そうなんですか

　　　でも、確かに最近の若い人達は、恋愛に興味がない、

　　　結婚したくないっていう男性も多いと聞きます

　　　これって、やはり相手に興味を持たないからと

　　　考えれば、何となく分かる気がします」

透明「そうですね

　　　本来女性は、愛情や感情など、自分自身が

　　　思考や感覚で良いと思った相手にしか、

　　　心を許さない、精神優位の本能であるのに対して、

　　　男性は興味や好奇心などの感覚や直感で動く、

　　　感性優位の本能を持っていますから、相手の方が

　　　興味の範囲にいなければ、心も動かないものなんです

　　　もちろん、女性も精神的な結びつきを感じなければ

　　　心が動かないと想いますが、この違いを理解して

　　　おいていただければ、この先の話が理解しやすいと

　　　想いますので、覚えておいてくださいね」

女将「なるほど・・・・あっそれで」

透明「」

女将「先ほど、先生が私に後悔していないかと聞いて

　　　くださったのは、私の主人との精神的な繋がりを

　　　確かめてくださったんですね」

透明「たははっバレちゃいましたか

　　　性的な行為というのは、男性優位の行為ではありません

　　　女性も男性を受け入れられる状態でなければ、

　　　成立しない行為でもありますから、女将さんの心も

　　　大切になるんです

　　　そういった面では、私が勝手に心配していたことは、

　　　徒労に終わりましたけどね」

女将「くすっありがとうございます」

透明「さてそれでは本題に入りましょう

　　　単刀直入にお聞きしますが、女将さんは、

　　　家に帰った後、直ぐにお化粧は落としますか」

男性と女性の違い

 そこから来る、男性の性的感性 

次回、具体的な説明に入ります 

　　　　　　　　　　　　続く ・・・・。

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温泉におんねん！・２２

温泉におんねん ・２２ 

さてと、そろそろ女将さんが来るかな

「トントン」

透明「はいどうぞ」

女将「失礼致します

　　　主人の事、ありがとうございました

　　　先ほど、主人が呼びに来てくれた時、

　　　昔の主人が帰ってきてくれたような

　　　気がしました

　　　本当に、本当にありがとうございました

　　　怨念が祓われただけで、これほど印象が

　　　変わるなんて、ビックリです」

透明「それは良かった

　　　ですが、まだ、気持ちを緩めないでくださいね」

女将「えっ」

透明「怨念は祓われましたが、まだ、重要なことが

 　　　残っています」

女将「と、言うと」

透明「実は、怨念による性行為への障害は、

 　　　まだ、残っています」

女将「えっで、でも」

透明「もちろん、今後はそういった障害は無くなりますが、

　　　一つだけ、大切なことが残っているのです」

少しだけ、気持ちを下げておいて・・・

女将「そ、それは・・・一体」

透明「順を追って説明しますが、女将さんに一つ

 　　　お聞きしたいことがあります」

女将「は、はい」

透明「女将さんは、旦那様を愛していますか」

女将「それは、もちろんです」

透明「旦那様も即答で愛していると答えてくれましたよ」

女将「えっ」

女将さんの顔が赤く色づく・・・

透明「ただ、一つ聞きたいのは、そのことではなく、

　　　この旅館、いや、旦那様のご実家に嫁いで来たことを

 　　　後悔していませんか」

女将「」

女将さんの顔色が一転する・・・・

女将「・・・・正直に言うと・・・辛いことが多いです

　　　ですが、主人のお母様も主人も私には、良くして

　　　くれますし、家のことと旅館の両立はキツイですが、

　　　やりがいも感じています・・・

　　　ただ、今回の怨念の件で、子供ができないことは、

 　　　こちらに来たからだと、後悔することはありました・・・」

透明「正直に話してくれて、ありがとうございます

　　　その言葉が聞けて、ホッとしています」

女将「えっ」

透明「怨念のことは、終了しています

　　　それならば、後はお子さんができれば、

　　　後悔は無くなるということになります」

女将「はい・・・・でも、怨念の障害は、まだ・・・」

ここで、上げなおすと・・・

透明「大丈夫です

　　　先ほどは、少し重く言い過ぎましたすみません

　　　ただ、少しばかり、細かい指示をしなければ

　　　ならないことがあったので」

女将「それで、問題が解決するのであれば、

　　　何でも言ってください」

透明「わかりました

　　　それでは、先ほど私が言った、怨念の障害について

　　　お話しします」

女将「はいお願いします」

透明「怨念の障害というのは、旦那様の意識に傷が

 　　　できてしまったことです」

女将「傷・・・ですか」

透明「ええ傷といっても、目に見えるものではありませんが、

　　　長い間、男性として不全状態だった旦那様は、

　　　男性としての自信を失っています」

女将「」

透明「男性というのは、女性が思う以上に性的なものへの

　　　感受性が繊細で、一度自信を失うと、今度は本当に

 　　　性行為ができなくなってしまうこともあるのです」

女将「い、一体、どうすれば」

透明「そうならないためにも、大切なことは、

　　　この後、ご夫婦が久しぶりに行為をする際、

　　　必ず成功させる必要があるのです」

女将「」

透明「そのためにも、覚えておいて欲しいことがあります

　　　それは、男性が性的な気持ちを損なう原因となることが

 　　　どのようなことなのか

　　　そして、旦那様に自信を回復してもらうために

 　　　必要なことをお話ししなければならないのです」

女将「わかりましたお願いします」

さすが、女性の方が肝が座っている

テンションの上げ下げで、怨念からはある程度、

意識が切り離せたし、明確に方法を指定してゆければ、

しっかりと前に進んでくれそうだ

透明「それではまず、男性がどのようなときに、

　　　気持ちを萎えさせてしまうのかですが、

　　　これは、一般的に言われていることでもあります

　　　まず、一番多いのは、奥様がSEXという行為を

 　　　嫌がること

　　　そして、行為ということに限り、

　　　旦那様を男性としてではなく、家族としてしか

 　　　見ていないことが相手に伝わることです」

女将「行為を嫌がることはしていませんが・・・

　　　家族として見ているのは、駄目なんですか」

透明「普通は、それが当たり前なのですが、

　　　いざ、行為となれば、男性は求めるものが

 　　　変わってしまいます

　　　その為、SEXという行為を、子供を作るための

　　　行動や事務的な行動と女性が捉えてしまうと、

 　　　その少しの変化に男性は気づいてしまうのです」

女将「・・・・こ、子供を作るという行為と捉えては、

　　　駄目なのですか」

透明「確かに、行為自体は子供をもうけるためのものです

　　　しかし、行為中もそのことだけを念頭におけば、

　　　男性が望んでいるものとは違ってきます

　　　そうなると、男性は愛されていないのではないか

　　　と自信を失ったりもするんです」

女将「えっでも、SEX自体、愛してなければ・・・。」

透明「その前提は、行為中の男性には見えないものなんです」

女将「そ、そうなのですか・・・」

透明「子供を作るというのは、相手があって初めて成せる

 　　　奇跡なんです

　　　相手を想い、相手の子を求めているということさえ

　　　忘れなければ、そういったことにはならないと

　　　想いますので、先ずはそこだけ覚えておいてください」

女将「す、すみません

　　　ちょっと、メモをとっていいですか」

透明「どうぞどうぞ」

女将さんは慌ててメモを取り出し書いている・・・。

女将さんも、そういうつもりは無いだろうが、

次の行為を失敗しない為には、覚えておいて

 もらわなければならない・・・。

女将「スミマセンでした忘れないように書きました

　　　他には、男性がやる気を無くしてしまうことって

 　　　ありますか

　　　全て教えてください」

クスッ前向き、前向き良い傾向だ

透明「それでは、それ以外のこともお伝えしておきますね」

さて、ここからが本当に伝えなければならないこと

 上手く悟られずに話すことができるか

男性の性的思考・・・レクチャーは続く・・・ 。

　　　　　　　　続く ・・・。

　　　

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温泉におんねん！・２１

温泉におんねん ・２１ 

透明「それでは、原因についてお話しします」

主人「お、お願いします」

透明「ご主人が、EDになってしまった原因は、

　　　トラウマの投影です」

主人「」

透明「単刀直入に言いますが、ご主人は、奥様に

 　　　お母様の影を見ています」

主人「えっ」

透明「先ほど、お話ししていただいた

　　　ご両親に信じてもらえなかった幼少期の経験は

 　　　ご主人にとって、大きなトラウマとなっています

　　　その上、奥様の雰囲気や立ち振舞などが、

　　　お母様に似てきたことお母様が口にする

　　　怨念の話をお母様のように奥様が話していることなど、

　　　全ての事柄にお母様が見え隠れしてしまっているのです」

主人「・・・・・・・・・。

　　　では、母が原因なのですね」

透明「それは違います」

主人「」

透明「これは、間違わないで聞いて欲しいのですが、

　　　過去のご両親の行動は、切っ掛けにすぎません

　　　トラウマというのは、その切っ掛けをご自身が

　　　どのように受け取るかによって、変わってゆくもの

　　　

　　　なのです

　　　先ほど、ご主人はご自身の心の動向を客観的に見て

　　　感じてくれました、このことも、客観的に感じて

 　　　ください

　　　ご主人のトラウマは、確かに大きな傷として

　　　心に残っていますが、今回のことは、

　　　裏を返せば、常にご主人がお母様の影を

 　　　探していることにも繋がるんです」

主人「」

透明「勘違いしないでくださいね

　　　これは無意識におこなっていることですから、

　　　ご主人の責任ではありません

　　　もちろん、お母様の責任でもない

　　　今、ご主人が直面している問題に原因が

　　　あるとすれば、それはトラウマという過去の亡霊

　　　によるものです

　　　もし、これを言い換えるのであれば、

　　　それこそ、怨念です」

主人「・・・怨・・・念・・・・。

　　　しかし、怨念は」

透明「もちろん、ありません

　　　しかし、ご主人の心には、正に怨念というべき

　　　心の棘が今でも刺さっています

　　　トラウマは、一朝一夕で取りさらうことは出来ませんが、

　　　今、現在の問題であれば、視点を変えるだけで

 　　　取りさらうことができます」

主人「一体、どうすれば・・・」

透明「簡単なことです

　　　お母様と奥様は、違う人間だと改めて

 　　　意識すれば良いだけです」

主人「」

透明「ご主人は、病院の薬が効かなかった・・・。

　　　それは、ご主人の意志がそれだけ強かった

　　　ということです

　　　特に、感の強い人間は、精神力も強い

　　　自分自身が思い込むことで、色々なことを

　　　凌駕してしまう

　　　そのため、薬が効かなかったらどうしようと

　　　考え、薬の効果すら打ち消してしまった

　　　でも、裏を返せば、その思考をプラスにさえ

　　　向けることができれば、お母様と奥様を違う

　　　人間だと意識するだけで、視点が大きく変わり、

　　　今の現状から脱出することは簡単になります」

主人「・・・・わかりました・・・

　　　でも、あくまでも今は客観的に自分を見ているから

　　　できる気もするのですが・・・。

　　　そんなに簡単に切り替えることができるのでしょうか」

透明「大丈夫です

　　　無意識に勝つには意識すること

　　　その上で、二つ程、秘策を講じてみようと想います

　　　まずは、コレを使ってください」

主人「これは」

透明「符水です」

主人「符水」

透明「この小さな御札を上から丸めて、焚いたお米で

　　　止めてください

　　　その後は、その符水をコップ一杯のお水に軽く

　　　２，３秒つけて取り出し、そのお水を飲み干して

　　　いただければ、意識とは関係なく、精力が高まり

 　　　勃起が継続しますので、安心して使ってください

　　　それと、この符水は、一枚で１０回使えるので、

　　　水に漬けた後は、どこかで干しておいてくださいね

　　　念の為、１０枚差し上げますので、有効に使って

　　　ください

　　　それと、もし、符水を飲まずに、行為ができそうで

　　　あれば、符水を使わずしてみてください

　　　その後、大丈夫そうであれば、符水は必要がないので、

　　　処分していただければと想います」

主人「これが・・・・わかりました

　　　先生の御札なら、きっと効果が期待できそうです

　　　直ぐに試してみます」

透明「それとこれだけは、お約束します」

主人「」

透明「ご主人の心配を取り去らう為に、二つ目の秘策

　　一週間後には、奥様からお母様の影を取り去らって
　　　
 　　　みせます」

主人「えっそんなことができるのですか」

透明「口にした以上は、必ず取り去らって見せますよ

　　　ですから、符水を使うのは、一週間後からに

　　　してもらえますか」

主人「わ、わかりました

　　　先生が言うのであれば、何かあるんですね

　　　正直、すぐにでも試してみたいですが、

　　　一週間は、我慢してみます」

透明「最後に、トラウマについてですが、

　　　これは、少しずつ解消して行きましょう

　　　そのためにも、ご主人の携帯番号を教えてください

　　　トラウマの解消には少し時間がかかりますので、

　　　電話で少しずつやるべきことをお伝えしてゆきますので」

主人「何から何まで、本当にありがとうございます」

この後、携帯の番号を交換した私は、

ご主人と交代で女将さんを呼び出す・・・。

ご主人は、先ほどとは別人のように意気揚々と

 部屋を後にする・・・

ちなみに、皆さんにはお伝えしておかなければならない

のですが、実は先ほどの符水は、精力を増強することは

できますが、どちらかと言うと、トラウマを緩和させる効果

 の方が強く、男性器を持続させる効果は無いに等しいのです

しかし、ご主人の想いが前にさえ向けば、先ほどご主人に

言ったことが本当に起こります

こういった、手法をアンカーリングと言い、

自らの行動で願いが叶う条件付けを作ることとなるのです

ちょっと、気が引けるのですが

ご主人と信頼関係ができた今なら、必ずアンカーリングが

上手くゆくと想います

今回の事は、自分の力でそれを成すことの方が大切になるため

ご主人に言ってしまえば効果が無くなりますので、

皆さんにだけ、こっそりお伝えしておこうと想います

是非、学びとしてくださいね

次回、女将さんとの鑑定です 

　　　　　　　　　　　続く ・・・。

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温泉におんねん！・２０

温泉におんねん ・２０ 

透明「それでは、ご主人の心の動向を

　　　分かりやすく説明してゆきますね」

主人「はい」

透明「最初、EDと感じた時には、ご主人のEDを

　　　引き起こす原因となったモノがあるのですが、

　　　それは、後でお話しするとして、

　　　勃起が持続しなかったことで、ご主人は

　　　どう想いましたか」

主人「えっえ～っと・・・。

　　　最初は、疲れているのかと・・・。」

透明「その後も持続しなくなり、直ぐに萎えて

　　　しまいましたよねその時は」

主人「・・・情けないと・・・それと同時に、

　　　もしかたら、EDなのではと想いました」

透明「そして、病院に行った・・・。

　　　しかし、薬も使ったが、効き目は無い

　　　きっと、その後も何度か挑戦はしたと思います

　　　でも、日を追う事に、駄目になっていった・・・。」

主人「情けない話・・・その通りです」

透明「さて、ここでご主人の心の動向を読み取って行きましょう」

主人「えっ今のが、そうだったのでは」

透明「いえいえここからです

　　　ご主人は、最初は疲れだと感じていましたよね

　　　でも、その次の機会にも持続は出来なかった・・・。

　　　この時、さきほどご主人が言っていた、情けない

　　　という言葉の縛りが、ご主人を追い込みます」

主人「」

透明「次も、また次も・・・ドンドン勃起ができなくなるにつれ、

　　　ご主人は、自信を無くし、奥様に対しても後ろめたい

 　　　気持ちが募っていった・・・。

　　　そして、病院でもらった薬を飲んでも、あまり効き目を

　　　感じない・・・ここまでくれば、SEX自体が苦しいものに

　　　なってしまったのでは無いですか」

主人「・・・・その通りです・・・・

　　　最初は、自分への焦りでしたが、その後からは、

　　　妻への後ろめたさがあり、その後は子供を作らなければ

　　　という焦りが襲ってきました」

透明「苦しかったですね・・・」

主人「はい・・・」

透明「でも、ご主人

　　　ご主人の心の動向は、一時的に、目的地から遠い線路に

 　　　乗り換えてしまっただけなんですよ」

主人「えっ」

透明「それなら、ここから、目的地に一番近い線路に乗り換えて

 　　　進んで行けば良いだけです

　　　その為にも、これからの心の持ってゆき方を説明します

　　　先ずは、ご主人が線路を乗り換えてしまった原因を

　　　説明しますから、よ～く聞いて、感じてください」

主人「は、はいわかりました」

透明「ご主人は、最初に疲れているのかと感じた

　　　ここまでは、全然問題ないんです

　　　ですが、その後、情けないという心の縛りをしてしまった

　　　この縛りは、実はかなり大きいものです

　　　それからも、ご主人は心を縛り続けます

　　　奥様への後ろめたさ、そして子供のこと

　　　次はできるだろうかもし、次も駄目だったら

　　　もう、できないのではないか

　　　こういった心の動向は、時間をかけて自分自身の自信を

 　　　蝕んで行きます

　　　実際、SEXという行為では、一般的に女性の気持ちが大切と

　　　言われていますが、行為自体を考えた時には、男性の気持ちの

 　　　方が繊細で、少しの心のズレで、お相手との性行為が

　　　できなくなってしまうことは、本当に多いのです」

主人「それは、何となくわかります」

透明「もちろん、人にもよりますが、

　　　性行為の時、女性は相手を受け入れるかどうかのサインを

 　　　感情や身体で出してくれるので、男性からは分かりやすい

　　　しかし、男性は、性行為に対する自尊心が強いため、感情には

　　　出にくく、勃起さえすれば、性行為におよべることがあるので、

 　　　女性には伝わりにくいものなんです

　　　もちろん、EDのようにそれも難しい状態になれば、お相手に

　　　言わなければならなくなりますが、その時は、男性としての

　　　自尊心が、大きな傷を抱えることになります

　　　特に、徐々に立たなくなってくる状態となれば、

　　　情けない、相手に悪い、期待に答えられない、とマイナスな

　　　感情にとらわれて行き、負のスパイラルは止まらなくなるんです」

主人「・・・・正に、私の症状ですね・・・感情の動向も、

　　　その通りです・・・あと、先生にお聞きしたいのですが、

　　　この場合、相手に飽きたということもあるのでしょうか」

透明「確かに、よく言われる言葉ですよね

　　　でも、飽きるという言葉は、適切ではないと想います

　　　世の中でよく言われている飽きたというものは、

　　　どちらかと言うと、慣れたに近いものです」

主人「慣れた」

透明「ご主人は、奥様のことを愛していますよね」

主人「はいそれはもちろん」

透明「それならば、相手に対して飽きたということは

　　　絶対にありません

　　　飽きるというのは、相手に対して興味を失うこと

　　　愛情がある相手であれば、飽きるということは

　　　ないんです

　　　本来、飽きるというのは、人として興味の対象から

 　　　外れているということ

　　　性行為自体は飽きるということは無くて、

　　　その行為自体に慣れてしまい、マンネリ化している

 　　　可能性の方が高いのではないでしょうか

　　　元々、性行為というのは、人が思っている

　　　以上に、感情・感覚・精神に刺激が必要な行為なので、

　　　その刺激が少なくなれば、おのずと行為自体を

　　　面倒に感じてしまうようになります

　　　これが、行為自体に慣れが生じることだと想います」

主人「なるほど・・・確かに、言葉が違う気がしました

　　　言葉が違うだけで、これほど印象が変わるんですね」

透明「そうですねですから、こういったナイーブな問題では、

　　　言葉を間違えただけで、相手の受け取り方が大きく

　　　変わってしまうんですよ

　　　話を戻しますが、そういった意味でも、ご主人が奥様に

　　　対して、飽きているということは絶対に無いので、

　　　安心してくださいね」

主人「はいありがとうございます

　　　自分の気持ちを、ここまで客観的に感じることができると、

　　　何だか、単純なことで躓いている気になりますね

　　　でも、聞けて良かったです

　　　何だか、頭のモヤがはれた気がします」

透明「それはよかった

　　　それでは、いよいよ原因についてお話ししますね」

次回、原因が明らかに 

　

　　　　　　　　　　　続く・・・。

　　　

　　　

　　　

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温泉におんねん！・１９

温泉におんねん ・１９ 

透明「先ずは、ご主人の状態を確認したいのですが、

　　　今まで、病院での検査はされましたか」

主人「はい何度か、検査をしました」

透明「その時、お医者さんは、なんて」

主人「やはり、EDだと・・・。」

透明「その時、お薬はもらいました」

主人「はいもらって飲んでみたのですが、

　

　　　効かなくて」

透明「なるほど・・・。」

薬が効かない原因も分かっているが、

あえて、今は触れないでおこう・・・。

透明「それでは、それ以降は・・・。」

主人「薬も何も効かなかったので、病院には

　　　行っていません・・・」

透明「・・・・。」

やはり、勘違いをしている・・・。

透明「ご主人お医者さんには、EDの種類は

 　　　聞きましたか」

主人「えっしゅ、種類ですか

　　　い、いえ・・・多分、聞かされていないと・・・」

多分、EDという結果だけを聞いて、それ以降の説明は

頭に入っていなかったのかもしれないな・・・。

透明「まあ、私はお医者さんでは無いので、

　　　こんなことを言うのは、おこがましいのですが

　　　ご主人のEDは治りますよ」

主人「えっ」

透明「ご主人は、EDというものを敬遠してしまっている

　　　ように感じます

　　　EDというのは、２つの種類があります

　　　一つは、機能障害

　　　これは、血液や血管、脳に問題があり、病気として

 　　　治療しなければならないものです

　　　この機能障害は、原因がわかれば、治る確率も

　　　高まります

　　　もう一つは、心の障害

　　　これは、トラウマや意識にすり込まれたことが

 　　　引き金となって発生するものです

　　　この問題は、正直医学では難しい問題ですが、

　　　これも原因さえわかれば対処できます

　　　ちなみに、ご主人のEDは、心の障害からくる

 　　　ものです」

主人「そ、そうなのですか」

透明「男どうしなので、ぶっちゃけてお話ししますが

　　　ご主人、朝立ちはしますか」

主人「えっ朝立ちですか

　　　・・・・・日にもよりますが、多分しています」

透明「機能障害の場合、どんな条件下でも、

 　　　立たないのが、機能障害です

　　　そう考えれば、ご主人のEDは、心の方だと認識できます」

主人「そう・・・だったんですか・・・・

　　　でも、それなら、何が原因なのですか」

透明「まあ、焦らずひとつひとつ解決して行きましょう」

主人「は、はい」

透明「まず、ご主人には、ちゃんと認識する必要があります」

主人「認識」

透明「はい今の状況、そして心の動向、最後に原因です

　　　この３つを理解した上で、しっかりとした治療方法を

　　　行ってもらえれば、EDは治すことができると想います」

主人「ほ、本当ですか

　　　わ、わかりました何でもします

　　　よろしくお願いします」

透明「それでは、最初に今の状況を理解しましょう」

主人「はい」

透明「ご主人は、興奮したり欲情することは」

主人「最近は・・・でも、たまにですがあります」

透明「その時は、勃起します」

主人「はいあっ、でも、すぐに駄目になります・・・」

透明「なるほど・・・ちなみに、思い出せる範囲で

　　　良いのですが、EDになりはじめた頃は、

　　　勃起の継続ができなくなってきたと感じましたか」

主人「そ、そうです

　　　正直、情けないのですが、SEXをしようとすると、

　　　ドンドン萎えてしまって、仕舞いには立たなくなって

 　　　しまったのです」

透明「今は、まったくSEXをしようとは思いませんか」

主人「・・・・無理だとわかっているので・・・」

透明「わかりましたありがとうございます

　　　辛いことに向き合わせてしまい、申し訳ないです

　　　ですが、今の状況は、わかりました

　　　ご主人にも、冷静に分析してほしいので、

　　　要訳しますが、今のご主人は、生理現象や何かの

 　　　切っ掛けがあれば、勃起することができる

　　　そして、その勃起は直ぐに萎えてしまう、

　　　今は、できないとわかっているので、SEXはしようと

 　　　していない・・・・これで良いですね」

主人「は、はいその通りです」

透明「それでは、次にそれを踏まえって、心の動向を

 　　　追って行きましょう」

良しいいペースだ

次回、ご主人の心の動向を紐解きます 

　　　　　　　　　　続く ・・・。

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温泉におんねん！・１８

温泉におんねん ・１８ 

透明「女将さんは、そんなに怨念のことを

 　　　聞かされていたのですか」

主人「ええ私のいないところでもしていた

　　　ようですから、ほぼ、毎日のように

　　　聞かされていたのではないでしょうか・・・。」

透明「う～ん・・・・お母様の怨念に対する考えは、

　　　かなり強そうですね・・・

　　　それを毎日のように聞かされていたら、

　　　確かに、洗脳されそうです・・・。」

主人「そうなんです最近は、妻の言動が、

　　　母と似てきてしまっている気もします・・・。」

ご主人が子供の時、お母様に助けてもらいたかった想いは、

トラウマになっているように感じる・・・。

この心の傷が、大きく関わっているのは、間違いない

透明「なるほど・・・わかりました

　　　色々質問してしまってすみません」

主人「いえいえ」

透明「それでは、本題に入りたいと想うのですが・・・。」

主人「あっその前に、少し空気の入れ替えをしませんか」

透明「」

主人「この時間は、気持ちのよい風が入ってくるので、

　　　気分転換にもなると想います」

透明「そうですかそれでは」

私と、ご主人は部屋の窓を空け、外気を取り入れる・・・

透明「うわ～っ本当に良い風が入ってきますね

　　　自然の香りも良いですね～」

風が心地よい・・・

主人「私は、この土地が好きなんです

　　　小さい頃から、この土地の空気で育って、

　　　沢山の想い出もあります

　　　一時は、東京に出てサラリーマンをしていた

　　　こともあるのですが、どうしても自分の産まれた

 　　　土地に帰りたくて・・・・。

　　　妻とは、東京にいる時に出会って、結婚と同時に

　　　こちらに戻ってきたんです」

透明「それは、旅館を継ぐためですか」

主人「それもあったのですが、妻に私の産まれた場所を

　　　見てもらいたかったのもあります・・・

　　　でも、結果、妻には苦労をかけることになって

 　　　しまっていて・・・申し訳ない気持ちです」

透明「・・・・・。」

後悔している・・・わけでは無いのだろうけど、

何故か、物悲しい感情が流れ込んでくる・・・。

主人「子供がいれば・・・・」

透明「」

主人「私は、自分の子供を、この自然の中で

 　　　育てたかったんです・・・

　　　子供と一緒に、私がしてきた遊びを教えたり、

　　　色々なことを教えてあげたかった・・・。

　　　きっと、妻も子供がいれば、もっと穏やかに

　　　過ごせると想うんです・・・」

透明「ご主人は、女将さんのこと、大好きなんですね」

主人「えっあっ、あははっ

　　　こんなこと言うなんて変ですよね・・・。」

透明「でも、今の女将さんに対して、何か想うところが

 　　　あるようにも聞こえます」

主人「」

透明「ご主人そろそろ本題に入りましょう」

主人「は、はいそうですね

　　　妻も待っているでしょうし・・・。」

木人図で確認し、まだ予測の範囲だった原因は、

 今までのご主人の言葉で核心に変わる・・・。

後は、持って行き方だな ・・・・

(皆さん、原因はわかったかな)

　　　　　　　　続く ・・・。

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温泉におんねん！・１７

温泉におんねん ・１７ 

しばらくして・・・。

主人「す、すみません・・・取り乱したりして」

透明「良いんですよ

　　　それよりも、ひとつ聞いておきたいことが

 　　　あるのですが」

主人「はい何でしょう」

透明「ご主人は、霊感を制御できるのですか」

主人「あっほ、本当に恥ずかしい程度なのですが

　　　子供の頃に、この近くにあるお寺の先代の住職に、

　　　教えてもらったことがあるのです」

透明「そうだったのですか」

主人「私が小さい頃は、霊が視えるだけで、

　　　変人扱いだったので、父も母も私を全否定で・・・。」

透明「ぞくっ (んっなんだ)」

主人「そんな時、お寺で遊んでいた時に、住職と話す

　　　機会があって・・・住職だけが信じてくれたんです

　　　それから、住職がお亡くなりになるまでは、

　　　毎日、色々な練習をさせてもらったので、

　　　少しだけですが、自分で制御できるようになったんです

　　　住職が言うには、私が大人になるにつれて、

 　　　この能力も閉じて行くと言っていたのですが・・・。」

なるほどな～・・・霊感が閉じない理由は、鬼子母神様か

通常の霊感では、神仏まで視ることはできないが、

そこに定期的におわす以上は、霊的な干渉は強いはず・・・。

そのせいで、常に感が刺激され、閉じなくなっていると

考えた方が良いかもな

透明「そうだったのですねでも、その住職さんが

　　　いらしてよかった

　　　霊感が暴走すれば、霊障を受ける確率が強く

　　　なりますからね」

主人「先生この霊感と子作りができないことは、

 　　　関係しているということでしょうか」

透明「いえいえ念の為、聞かせていただいただけなので、

　　　気になさらないでください

　　　先程、温泉でお会いした時に、ご主人が突然現れた

　　　ように感じたので、確かめておきたかっただけなんです」

主人「あっし、失礼しました

　　　あの時は、湯けむりが凄くて、奥に誰かいる気がしたので、

　　　念の為、霊がいるのかどうか

　　　確かめようと・・・。」

透明「なるほどそれで、突然気配が強くなったわけだったんですね」

主人「す、すみません

　　　でも、先生は、相手が感を持っているのが分かるんですね」

透明「あははっこんな仕事をしていると、身の危険に晒される

 　　　こともあるので・・・ただ、臆病なだけかもしれませんけどね」

主人「あっそう言えば、旅館に何人か霊が滞在していますが、

　　　彼らは・・・」

透明「大丈夫です彼らは、この旅館を愛している人ばかりで、

　　　悪さをすることはないでしょう

　　　もちろん、ご主人に影響を及ぼしていることもありません」

主人「そうですか安心しました」

透明「ところで、矢継ぎ早に聞いてしまって申し訳ないのですが、

　　　もう一つお聞きしても良いですか」

主人「はい」

透明「ご主人のご両親は・・・・。」

主人「・・・・父は、３年前に亡くなりましたが、

　　　母は、まだ健在です」

まだ健在・・・・何だろう

少し棘がある気がするが・・・・。

透明「それでは、お母様は今でも旅館に」

主人「いいえたまには来ますが、今は仕事はさせていません」

透明「そ、そうですか

　　　そのお母様なのですが、怨念のことを凄く気になさっていた

　　　ような話をきいているのですが、その当時、何かあったのですか」

主人「・・・・実は、母はその当時、父と上手くいっていなくて・・・。

　　　そのことで、旅館の前の主人が自殺したことを聞き、

　　　家がギクシャクしているのは、その主人の怨念だと・・・。

　　　はぁ～・・・今考えれば、何かのせいにしているのは、

　　　私も同じですね・・・でも、私が霊感のことで相談した時は、

　　　あれほど拒絶していたのに・・・その上、妻は毎日のように

　　　母から怨念の話を聞かされ、洗脳されてしまっているようにも

 　　　感じます・・・・本当に・・・・。」

なるほど・・・無関係な話ではなさそうだな・・・ 

　　　　　　　　　　　　続く・・・。

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温泉におんねん！・１６

温泉におんねん ・１６ 

透明「ご主人・・・。」

主人「ふ～っ・・・やはり、怨念のせいでは

 　　　無かったか・・・。

　　　正直に言うと、私が視えている程度では

　　　視えない何かがあって、そのせいで子作りが

　　　できないのではないかと、期待していました・・・」

透明「・・・・すみません・・・。」

主人「い、いや先生が謝ることではありません

　　　今まで旅館にきた霊能者の方や祈祷師の方は、

　　　誰ひとりとして、真実を教えてはくれませんでした

　　　もしかしたら、それすら気づいていない人も

　　　いたかもしれません

　　　それに、通常なら、こんな面倒なことに巻き込まれる

　　　くらいなら、怨念のせいにして、体よく帰っても

　　　おかしくないと思います・・・」

透明「そ、それは・・・・。

　　　でも、確かに、このことに気がついた霊能者さんは、

　　　触れなかったかもしれませんね・・・

　　　というか、触れられなかったかもしれない

　　　正直に言えば、分野が違いすぎて、自分では

　　　どうしようも無かった可能性もあります

　　　それに・・・。」

主人「・・・妻・・・ですか」

透明「はい・・・

　　　女将さんは、このことを怨念のせいだと

　　　信じきっています

　　　いや信じたいのだと思います

　　　そうしなければ・・・。」

主人「妻には、本当に申し訳ないと思っています

　　　私も、変な話ですが、怨念のせいにしたいと

 　　　思っていましたから・・・。

　　　でも、今回のことでハッキリしました

　　　私自身、子作りができないことに対して、

 　　　逃げていたのだと・・・。」

透明「・・・それとこれは、正直迷っています・・・

　　　女将さんにも真実を話すべきかどうか・・・。」

主人「先生これは、勝手なお願いなのですが、

　　　妻には、このまま内緒にしておいていただけませんか

　　　妻は、本当に旅館のことも家のことも、よくやって

　　　くれていて、これ以上負担をかけたくないのです

　　　先生には失礼ですが、どうにもならないのであれば、

　　　怨念が強力すぎて、祓いきれなかったことにして

 　　　いただいても、良いとさえ思っています」

透明「それは駄目です」

主人「」

透明「誤解しないで聞いてください

　　　女将さんに怨念のことは、やはり黙っていようと

　　　思います

　　　ですが、このまま何もせずに帰るのだけは、駄目です」

主人「えっ」

透明「ご主人は、何か勘違いしています

　　　私は霊能者でも祈祷師でもありません」

主人「」

透明「私は、占い師です

　　　占い師は、皆さんが気が付かない原因を紐解く

　　　ことができる職業なんですよ

　　　ですから、今までの方々と違い、この問題は、

　　　私の分野ですから、安心してください

　　　原因を突き止め、その原因を打ち消すこと

　　　それさえできれば、必ずお二人の願いを叶える

　　　ことができると思います

　　　ですから、絶対に諦めないでください

　　　今日からは、怨念という縛りに逃げるのではなく、

 　　　前を向いて立ち向かって行きましょう」

主人「先生・・・うううっ・・・」

ご主人の覚悟、妻を想う気持ち・・・。

これだけ確認できれば、まだ打開することができる

私は、ご主人の心に問いかけながら、

 言葉を紡いで行く ・・・・。

　　　　　　　　　　続く ・・・。

　　　

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温泉におんねん！・１５

温泉におんねん ・１５ 

透明「ふ～っ」

女将「先生」

透明「あっごめんなさい

　　　う～んと、先ずは何から話して良いか

　　　迷うのですが、ひとつお願いをしても

 　　　良いですか」

女将「はい」

主人「何でしょう」

透明「お二人と同時にお話をしてゆくのは、

　　　なかなかに難しい問題なので、先ずは、

　　　お一人ずつお話しさせていただきたいのです」

女将「わ、分かりました」

主人「そ、それでは、私が先に席を外しましょう」

透明「いえ先ずは、ご主人から話をさせてください」

主人「えっ」

女将「・・・わかりました

　　　私は、フロントの方へ戻って、仕事をしていますので、

　　　主人が終わったら、呼んでください」

透明「すみません

　　　ご主人の後は、女将さん、その後、もう一度お二人に

 　　　お話させていただきますので、よろしくおねがいします」

女将「はいよろしくお願いします」

女将さんは、足速に部屋を出ていった・・・。

透明「さて」

私は、改めて旦那様の方を向くと、その瞬間

透明＆主人「本当に、申し訳ありません 」

何故か、二人同時に頭を下げる

透明「へっ」

主人「えっ」

一瞬、時間が止まる感じになる・・・

透明「え、え～っと～・・・」

主人「あ、あははっ

　　　わ、私からでも良いですか」

透明「え、ええお願いします」

主人「改めまして、この度は本当にありがとうございます

　　　先生は、私に気をつかって下さっているのですよね」

透明「あっい、いや」

主人「先生もお察しの通り、私達夫婦は、子供のことで

　　　ギクシャクしていて・・・」

透明「それは、仕方がないです

　　　お互いが子を望み、中々叶わないとなれば、

　　　お互いの中に、色々な心労が蓄積してしまいます

　　　その悩みや感じることは、各々違うかもしれませんが、

　　　同じ方向に向かって重ねている心労なので、

　　　その労もご夫婦で２倍になってしまう・・・

　　　本当に苦しいことだと思います」

主人「本当に、先生には迷惑をおかけしてしまい、

　　　申し訳ないです」

透明「いいえ私は、この旅館のお陰で、普段のストレスから

　　　開放されましたので、逆に感謝しているくらいです」

主人「そう言っていただけると、ありがたいです」

透明「ご主人私もひとつ、謝らなければいけない

 　　　ことがあります」

主人「・・・もしかして、怨念のことですか」

透明「」

えっもしかして

透明「もしかして、気づいて・・・」

主人「やはり、先生は良い人ですね

　　　私は、生まれつき身体が弱くて、小さい時に

　　　何度も死にかけまして・・・そのせいで、

　　　霊感というか・・・視えてしまう体質らしく・・・。

　　　も、もちろん、先生と比べられる程のものでは

　　　ないのですが」

透明「そうだったのですか・・・・。」

主人「先生やはり、この旅館に怨念は・・・。」

透明「はいおりませんでした」

主人「そ、そうですか・・・・」

以外な展開に、私もビックリしたが、

温泉で感じたあの感覚は、私と同じような波長を

感じ取ったからだったのだと、今気づいた・・・

しかし・・・これで、ご主人も気づいてしまった

だろう・・・セックスレスの原因は、

 自分自身にあるということを・・・。

　　　　　　　　　　　続く ・・・。

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温泉におんねん！・１４

温泉におんねん ・１４ 

透明「単刀直入に聞いてしまいますが、

　　　夫婦としての営みが無くなったのは、

　　　６年くらい前からで、あっていますか」

女将「は、はい」

主人「多分・・・それくらいからだと・・・」

透明「そのことで、少しお聞きしたいのですが、

　　　霊能者の方に、怨念の影響で、今の状態に

　　　なっていると聞かされたのは、それから

　　　どれくらい経ってからですか」

主人「」

女将「確か・・・一年後くらいだったかと・・・。」

６年前に行為自体が無くなって、

一年後か・・・遅いな・・・。

透明「６年前から、その霊能者さんの所に行くまでの

　　　一年間は、まったく行為自体は無かったのでしょうか」

女将「う～ん」

主人「まったく無かったワケではありませんでした」

透明「なるほどそれでは、徐々に無くなっていった

　　　感じなんですね」

主人「は、はい・・・」

女将「・・・・・。」

やはりか・・・突然、機能不全を起こしていたなら、

一年も放おっておかないだろう

ということは、脳に異常が出たワケではないから、

病気的な身体の損傷ではないということ

つまり、セックスレスの原因は、精神的な面が大きいと

いうことになる・・・う～ん・・・やはりここは

透明「ありがとうございます

　　　何となく、元凶となる部分が見えてきました」

女将「ほ、本当ですか」

透明「はいですが、もう少し状況を知りたいので、

　　　少し、お二人のことを視せていただいても良いですか」

女将「は、はいお願いします」

主人「ど、どのようにすれば」

透明「そうですねできれば、このまま目をつむっておいて

 　　　いただけますか」

主人「わかりました」

女将「はい」

二人は静かに目を閉じる・・・。

さてと木人図 にアクセス 

お二人の木人図を同時に投影させる

６年前より、ちょっと前辺りから、この夫婦に何が

あったのかを、調べて行きます・・・

透明「(・・・・・・・・・・・・・・・・・・

　　　　・・・・・・・・・・・・・・・・・

　　　　あれっ・・・・・・・・・・・・・

　　　　・・・・・・・・・・・・・・・・・

　　　　・・・・んっどういうことだ・・

　　　　・・・・・・・・・・・・・・・・・
　
　　　　・・・・・・・・・・なるほど)」

原因は、意外にも直ぐにわかったが・・・でも、これ

何て、説明すれば良いんだ

正直、言い出しにくいことばかりだぞ 

次回、気を使いまくりです ・・・

　　　　　　　　　　　続く ・・・。

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温泉におんねん！・１３

温泉におんねん ・１３ 

透明「それでは、早速、祈祷を始めましょう」

主人「よろしくお願いします」

私は、用意した簡易的な祈祷場にご主人を座らせ、

祈祷を始める・・・。

この祈祷はあくまでも、穢れを祓い、気持ちを楽に

 する程度のものだが、これからご主人の心の病みと

対峙するには、必要な祈祷かもしれない・・・。

祈祷時間は、約３０分

祈祷を受けているご主人も然ることながら、

女将の方が、真剣に願っているようにも見える・・・。

そして、祈祷が終わり・・・。

透明「ふっ～これで、一通り済みました

　　　ご主人どうですか」

主人「は、はい何だか、気持ちが軽くなったような

　　　気がします」

女将「そ、それで、怨念の方は」

主人「・・・・・・。」

透明「(んっ)

　　　え、ええこれで、怨念の方は問題は無いと

　　　思います」

女将「そ、それじゃぁ～もう」

透明「・・・正直にお伝えします・・・残念なのですが、

　　　この祈祷だけでは、まだ、足りません」

女将「えっ」

主人「」

透明「怨念などの霊障や厄などの影響からくるもの

　　　と言うのは、怨念そのものや厄自体を祓ったと

　　　しても、すでに起こってしまったことをパッと、

 　　　消すことはできないのです」

女将「そ、そんな・・・」

主人「・・・・・。」

透明「ですが、怨念の影響が無くなった今なら、

　　　状況を打開し、患った部分を治すことはできる

　　　はずです

　　　ですから、ここからは、実際に出てしまっている

　　　症状を治療するお手伝いをさせていただこうと

　　　思います」

女将「そ、その治療で、治るのですか

　　　確実に、治ってくれるのでしょうか」

主人「お、おい先生に向かって、失礼だぞ」

女将「あっ・・・ご、ごめんなさい・・・」

透明「(・・・なるほど・・・。)

　　　大丈夫ですよ

　　　とにかく、先ずは怨念に利用された元凶部分を

　　　特定して行きましょう」

女将「元凶部分」

透明「はい怨念と言えど、媒体がなければ、

　　　その事柄をピンポイントで呪うことはできません

　　　例えば、セックスレスの場合

　　　病気として、脳にダメージをおっているのか

　　　精神として、心にダメージをおっているのか

　　　元凶つまり、怨念に付け入られた部分を特定する

　　　ことが、治療を進めてゆく上で、一番大切なことに

　　　なるのです」

主人「・・・・・。」

透明「そこで、いくつか、質問させていただきたいのですが」

女将「はい何でも聞いてください」

主人「は、はいお願いします・・・。」

ご主人のテンションに急ブレーキか

何となくは、わかっていたけど、

やはり、夫婦のバランスが気になるかな・・・。

次回、セックスレスの原因を探ります 

　　　　　　

　　　　　　　　　　　　続く ・・・。

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温泉におんねん！・１２

温泉におんねん ・１２ 

私は、部屋に戻って念のために持ってきた

祈祷用の粗塩や香の用意をする・・・。

透明「う～んと、これとこれを使えば良いか

　　　しかし、いつも何かに巻き込まれているせいで、

　　　こういうモノを常備しているのが、

　　　当たり前になっている現状が悲しい限りだよ」

そんな愚痴をこぼしつつ・・・

透明「よし、こんなもんかな

　　　取り敢えず、祈祷と言っても、通常の厄祓い

　　　程度のものだから、大丈夫だろう

　　　しかし、祈祷が終わってからの方が、

　　　大変だぞ・・・今から、ある程度考えて

　　　おかなくちゃ」

透明先生、思考中・・・・

「トントン」

うっもう来ちゃった

透明「は～いどうぞ」

女将「失礼します」

主人「失礼いたします

　　　この度は、ご足労いただき、

　　　

　　　ありがとうございます

　　　ご挨拶が遅れまして、申し訳ございません」

透明「あっ」

主人「あっ」

女将「」

透明「あなたが、ここのご主人だったのですね」

主人「先程は、失礼しました

　　　まさか、妻から聞いていた先生が、こんなに

　　　若い方だとは思っていなかったもので」

女将「えっどういうこと」

女将さんの旦那様、つまり、この温泉宿のご主人は、

先程、温泉で出会った男性だった・・・。

透明「しかし、私もまさか、ご主人があの時間に

　　　温泉に入っているとは、思ってもいなかったので、

　　　失礼しました」

主人「い、いえいえこちらこそ、すみません

　　

　　　実は、この温泉は、子宝の湯としても

　　　有名なもので、私も治療がてら、少しでも

 　　　空いた時間に浸かるようにしているのです・・・。」

そっか・・・でも、これでひとつ分かった

さっき、温泉で感じたモノは、ご主人の心の病み・・・。

つまり、ご主人も子供が出来ないこと、セックスレスの状態

に対して、相当、悩んでいるということだ

よしとにかく、先ずは形だけだけど、祈祷で気持ちを

軽くして行こう

透明「一応、確認なのですが、ご主人は今回のこと、

　　　ある程度は把握されているということでよろしいですか」

主人「は、はい今回のことも妻に聞いています

　　　・・・・ただ、実のところ、私はこういったことに

 　　　疎くて・・・

　　　ですが、私の親の代から、ここにはそういったモノがあると

　　　聞かされていましたので、重々承知はしているつもりです」

透明「大丈夫ですよそれで十分です

　　　目に見えないモノを信じるというのは、誰でも抵抗あります

　　　ただ、一つだけ約束していただけませんか」

主人「は、はいな、何でしょう」

透明「簡単なことです

　　　ご主人が想い描く、理想を諦めないこと

　　　だけを、約束してくださるとありがたいです」

主人「」

透明「ご主人は今、お子さんのこと、諦めてしまうか

　　　迷っていますよね

　　　ですが、その迷いはここで捨ててください

　　　理想が叶わないと感じることが、人生で一番苦しいと

　　　いうのは私も重々承知しています

　　　ですが、これから行ってゆくのは、あくまでも

　　　理想の結果に結びつけようとする行動です

　　　ですから、ご主人には、今回で最良の結果を

　　　導き出すことだけを、考えていて欲しいのです

　　　私も全力でお手伝いします

　　　どうか、そのことだけは、覚えておいてください」

主人「・・・・・はい・・・・」

ご主人の目に薄っすらと涙が滲んでいる・・・。

きっと、周りが想うより、悩んでいたのだろう

私は、ご主人と女将の気持ちをくみながら言葉を

紡いでゆく・・・。
 

次回、祈祷開始です 

　　　　　　　　　　　　続く ・・・。

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温泉におんねん！・１１

温泉におんねん ・１１ 

宿の中に戻った私に、女将さんが

駆け寄ってくる・・・

女将「せ、先生どうでしたか 」

透明「・・・・えっと・・・」

私は、迷っていた

正直に話してしまえば、女将さんの怨念に対する

 考え方は、変えることができる

しかし、その誤解を解くことで起こることを

私は予想していた

もし、今回のことが、怨念の仕業では無く、

ただ単に、夫婦関係だけの問題となれば、

確実に、女将さんは旦那様への不信感を抱いてしまう

そのことで起こる二次災害は、何としても避けなければ

ならない

こうなったら、仕方がない

嘘も方便ごめんなさい 

透明「この宿、いえ旦那様に掛かっている怨念は、

　　　把握しました

　　　そこで、お願いがあるのですが、旦那様に

　　　かかっている怨念を直接祓いたいので、

　　　旦那様を呼んできていただけませんでしょうか」

女将「わ、分かりました

　　　そ、それで怨念は祓えるのでしょうか」

透明「そこは、任せてください」

女将「はぁ～～～～っ・・・よかった・・・ぐすっ

　　　本当に・・・ぐすっ・・・よかった・・・・」

女将さんの悩みは、心に根深く刻まれている・・・

今回のことが、怨霊のせいではないと言ってしまっていたら、

女将さんの心も壊れてしまったかもしれない・・・。

私は、心苦しいながらも、自分の判断が間違っていない

 証明をしなければならない

そのためには、同じように悩んでいる旦那様も救わなければ

意味がない

私は、覚悟を決めて、旦那様と話をしようと考えていた・・・。

透明「大丈夫ですか」

女将「は、はい本当にごめんなさい

　　　嬉しくて・・・・」

透明「それでは、私は祓いの用意があるので、

　　　部屋に戻っていますので、旦那様と一緒に

　　　来てください」

女将「わかりました直ぐに伺います」

そう言うと、女将さんは足早に旦那様を迎えに行った・・・

さ～てと～ここからが本番だ～

しかし、昴の奴どこまで知っていたんだ

な～んか、アイツのことだから、ここまでは折込済みな

ような気もするんだが・・・

まっ昴のことは、帰ったらとっちめるとして

先ずは、用意をしないとな

　　　　　　　　　　　　　続く・・・。

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