流れ~流れて~ ・9
守護「おんしは、人のサガやモノの道理を
何を持って判断しておる」
透明「・・・と申しますと」
守護「おんしの価値観じゃ」
透明「私は、人間を素晴らしい存在だと
想っています」
想っています」
守護「なにゆえじゃ」
透明「人は、多くの複雑な感情を持ち、
あらゆる状況に対応できる知恵を
持っています
もちろん、知恵を持たぬ者も中には
いますが、それでも必要な時に
必要なものを学ぶこともできます
皆、幸せを体現するために、様々な想いを
具現化しようと努力し励み、行動する・・・。
人は良欲ありて幸福を得んものとして
最良の選択を導き出す力をもっています
最良の選択を導き出す力をもっています
私は、そんな人間を人としてのサガや
モノの道理を通して判断できるほど
偉くもなければ、その様な眼も
もちあわせていません」
モノの道理を通して判断できるほど
偉くもなければ、その様な眼も
もちあわせていません」
守護「では、間違いを犯す者も判断できんと」
透明「私も人間ですから
ですが、これだけは言えると想っています
人は道を間違え、苦行を強いられることも
あります
そこには、その事柄に至った理由と想いがあると
私は想っています
もちろん、全ての事柄が許せるモノでは無いことは
重々わかっていますが、少なくとも、取り返しの
きく事柄に関しては、そこから得る知識や経験を
知恵に変えて、そこから抜け出すための努力に
変えることができますから」
変えることができますから」
守護「くくくっ おんしは雄弁じゃな
おんしが信用に値することはわかった
・・・此度のことも話してよいということもな」
透明「いたみいります」
守護「奈津にとって、われは7代前の先祖となる
しかし、こやつは連綿と続く最上の名を
穢し絶えさせることを選びおった」
透明「・・・それって、どういう意味ですか」
守護「わからんか・・・奈津は最上家の家長となる
存在であったんじゃ・・・。
しかし、その性格は到底、家督を継げるに
値しないものじゃった・・・」
透明「・・・・・・。」
ここからしばらく、守護霊様の話を聞き、
言葉を交わしながら、私なりに守護霊様の話を
まとめてみた・・・
まとめてみた・・・
守護霊様曰く・・・。
最上奈津ちゃんの家は、連綿と続く旧家で
その土地一帯を統べる豪族だったらしい・・・
そのお家は今でも地域に影響を及ぼすほどの
力を持っており、そこには長女である奈津ちゃんと
妹さんの2人が産まれ、男子には恵まれなかった
とのことだった・・・。
そして、奈津ちゃんはしきたりの強い家に反発
かなりヤンチャな友人と共に、あまりよろしくない
遊びを頻繁に行なっていたらしい
そして、18歳の時に・・・妊娠・・・。
家族には言わずに子供を堕ろすことになる
それからは、危険な遊びに拍車がかかり、
使用してはいけないモノにも手を出し
内臓の機能不全がおこり、そのことが大元となり
色々な病気を併発
19歳の若さでこの世を去ることとなった・・・。
透明「死因は・・・病気か・・・」
守護「おんしにも、わかるであろう
守護たる我がどんなに導こうとも
それを無視し、自ら死に往かんとした
こやつの諸行は、自害としか言えんのじゃ」
こやつの諸行は、自害としか言えんのじゃ」
こりゃ~、相当根深いな~
続く ・・・。
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