

真っ赤な甲冑を身に着け、大きな刀と
無精髭を携えた大男・・・。
無精髭を携えた大男・・・。
その甲冑が日に照らされて気づく

真っ赤な甲冑は、今、赤く染められたものだと・・・。
侍「何だぁ~
ここは、神社か
」


神主「立ち去りなさい
」

侍「ああ~
」

神主「ここは、神の御前ですぞ

これ以上の無法は、神罰が下りますぞ
」

侍「神罰だぁ~
・・・くくくくくっ


あ~はははははははっ 

下せるもんなら、下してみせろ

ほれ
くだせ~
くだしてみせろや~
」




比治「お、おやめくだされ
お侍様
」


侍「はぁ~
なんだ~
じじい
」



比治「ひっ
」

その男は、比治様の胸ぐらを片手で掴みあげる

比治「・・・・返せ ・・・。」
侍「ああ
」

比治「村を・・・作物を返せ~
皆の命を返せ~~~~
」

皆の命を返せ~~~~

侍「ほらよ
」

日に照らされ、鋭い光が走る

比治「ぎゃっ
」

雪乃「比治様
」

私は、真っ赤にそまった比治様を抱き起こす

侍「そんなに返して欲しけりゃ~、お前があの世に
行って会ってこいよ
くくくくくっ
」
行って会ってこいよ


雪乃「比治様
比治様
」


比治「ゆ・き・の・・・にげ・・・。」
雪乃「いや~~~~っ
比治様
比治様
」



侍「・・・・ほほ~っ・・・。」
侍の目線が雪乃に向かう・・・。
神主「なんという事を
」

侍「おい
お前ら
そこの神主とこいつらを
黙らせておけ
ガッ
」


黙らせておけ


雪乃「いっ
」


いきなり、強く腕を締め上げられる

侍「おい
お前、巫女だろ~


俺のために、今から戦勝祈願をしてくれよ~
」

雪乃「な、何をする
」

腕を締め上げられながら、引きずられ神社の中へ

侍「くくくっ
・・・お前に良いことを教えてやるよ
」


雪乃「
」

侍「人に言う事を聞かす方法をな

はははっ
まあ、これは女を制する方法だがなぁ~
」


「ビリビリ
」

雪乃「
」

そこからの私は、記憶が混濁していた・・・。
苦しい・・・悔しい・・・悲しい・・・色々な感情が
黒い渦のように巻き起こる ・・・。
黒い渦のように巻き起こる ・・・。
「ズザッ
」

侍「ぎゃ~~~~~っ
」

眼の前が、赤く染まってゆく・・・。




雪乃殿
」

意識が戻った視線の先には、先程まで息巻いていた侍が
神棚へ頭を垂れるように倒れている・・・。
大内「雪乃殿
しっかり


申し訳ござらん
来るのが・・・遅れてしまった
」


雪乃「・・・おお・・・うち様
」

大内「おおそうじゃ
儂じゃ


もう大丈夫じゃ
全て片付けた
」


雪乃「かた・・・づけた・・・

・・・・ハッ
」

私は、乱れた着衣のまま、外へ飛び出す

雪乃「・・・そ、そんな・・・お師・・・様・・・。
・・・あああっ・・・あああああ~~~~っ 

お・・・おとう・・・さ~ん・・・・

あああああああああああ~~~~~~~っ
」

声にならない叫びが、赤く積もる雪にこだましていた ・・・。
続く ・・・。







https://guardian-jewelry.com/
ポチしてくれると励みになります

応援よろしくお願いします

↓ ↓
にほんブログ村ランキング
↑ ↑
応援ボタン2箇所
ポチッとよろしくお願いします

