一大事件 ・16
陣「でも、ミミックに喰われたのに、
よく雛が無事だったね」
透明「雛といっても、鳳凰の子
ミミック程度の器では、受け止められなかったんだね
それに、あのミミックでは、少しも消化でき
なかったんじゃないかな」
なかったんじゃないかな」
陣「そっか閉じ込めるだけで、精一杯って
ことだね」
タイ「お、おい」
透明「」
タイ「いやその、なんだ
お前たち、疑って悪かったな」
昴「」
怜「」
陣「泰蔵さん」
円「ううっ・・・ごめんなさい・・・」
タイ「ま、まあ、円のことは、お、おじいちゃんとして
見逃してやるが、俺もちっとばかし、慌てちまった
からよぉ~すまなかったな」
透明「タイさん・・・あっ笏のこと、勝手に壊しちゃって
ごめん」
タイ「ま、まあ、良いってことよ
ああしなけりゃ、あの箱は開かなかったんだろ」
透明「うん一度発動したものは、媒体になっている
ものを壊すしかないんだ・・・。」
ものを壊すしかないんだ・・・。」
タイ「ま、まあ、笏の代金は、あの女術師に乗っけて
やるからよはっはっはっ」
一体、いくらふっ掛けるんだ・・・
でも、あの術師さん、この箱がミミックと知って
依頼して来たのだろうか
依頼して来たのだろうか
気になるが・・・。
昴「しかし、泰蔵さん
この鳳凰の卵が、貴重なのは分かるけど、
何でそれほどまでに、大切にしてるんだ」
タイ「ああそうか、お前たちは聞いてねぇ~のか」
怜「」
陣「何を」
タイ「この卵はな、お前たちの師匠から、
貰った、大切なものなんだ」
貰った、大切なものなんだ」
透明「」
昴「」
陣「えっ」
玲「・・・・。」
円「そ、そうなの」
タイ「ああ俺が、還暦になった時にな」
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
師匠「この店は、私達術者の生命線だから、
いつまでもお店を続けてもらいたいんだ
それに、タイさんは、私達の家族だから、
いつまでも元気でいてもらいたいからね
いつまでも元気でいてもらいたいからね
まあ、タイさんの元気な声が聞けなくなると、
寂しいっていうのが本音だけどね」
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
タイ「俺は、その時の言葉が忘れられなくてな
自分が認めた男に、家族と言ってもらえたことがな
あんときゃ~、痺れたねぇ~」
透明「くすくす先生らしい言葉だね」
タイ「ま、まあよぉ・・・そんな、家族から託された
お前たちにもよぉ・・・なんだ、まあ、そうだな・・・。」
私達も、家族という意識があったことが、
泰蔵さんには、嬉しかったんだね
タイ「まあ、とにかくだ
鳳凰の卵も無事取り戻せたしよぉ~
これから、家族で飲みにでもいこうか」
怜「パス・・・眠い・・・」
バッサリ
昴「俺、これから法具作らないといけないから、
また今度」
おいおい仕事の鬼か
陣「お家で茜が待っているから」
タイさん、茜に負けてるし・・・
円「わ、私も、これから仕事なんだ」
お前、完全に嘘だろう
タイ「・・・透明は、行くよなぁ~ 」
や、やばい泰蔵さん、ふるふるしながら顔真っ赤
透明「わ、私は・・・はいお供させていただきます・・・」
何で、私がいつも尻拭いせなぁ、あかんのじゃぁ~~~~っ
タイ「よ~しいくぞ~~~~っ」
透明「はぁ~っ」
ということで、空きっ腹にお酒を入れられた私は、
完全にダウン・・・まったく
こいつらといると・・・くすっ
飽きない人生だよ
後日・・・。
タイさんのお店に、ミミックの持ち主が現れ、
ミミックを引き取り、とてつもない金額のお礼を
置いていったとのこと・・・。
そして、その時
術師「箱を開けていただいた、透明様によろしく
お伝え下さい・・・。」
お伝え下さい・・・。」
とだけ伝言を残していったそうだ
そして・・・。
タイ「俺は、お前の名前なんて一言も言ってねぇ
透明・・・何か、嫌な予感がするからよぉ
気をつけとけよ」
とだけ、付け足し電話を切った・・・。
さてさて、また何かに巻き込まれるのか
そんな予感を残しつつ、今日もせっせと仕事をこなす
透明なのでした・・・
完
昴と透明先生のお店
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