陣と盾・１７

陣と盾・１７


お母さんの顔が険しくなる・・・。


井上「すみません

　　　とりあえず、息子を呼んできます」


そう言うと、お母さんは息子さんがいる２階へ。



「ドタバタ」


ALL「」


何か２階が騒がしいけど・・・大丈夫

私と陣は、とっさに顔を見合わせ、

巫女ちゃんに話をする



透明「巫女ちゃんごめんね、ちょっと

　　　車で待機していてくれるかな」

巫女「えっ」

　陣「話がまとまったら、声をかけるから、

　　　少し待っててくれる」

巫女「は、はい・・・」

透明「これ、車の鍵ね」


そういうと、急いで巫女さんを車に戻す

しばらくして、お母さんに腕を取られた男の子が

２階から降りてくる・・・。



井上「ほら智也」

智也「・・・・・。」

　陣「智也くん、怪我・・・大丈夫かな」

智也「だ、誰」

　陣「私は、君が取材にきてくれた神社の神主です」

智也「・・・・ぼ、僕は悪くないよ

　　　あの、女が僕を押したんだ」

　陣「その時のこと、教えてくれるかな

　　　どんな風に押されたかとか」

智也「えっ・・・・えっと・・・」

井上「智也本当に押されたの」

智也「ほ、本当だよ

　　　なんでいつも・・・僕は悪くない」

透明「・・・・・。」


フムフム・・・

智也くんは、自分が走っていたことは認めながらも

巫女さんとすれ違う際に強く押され転倒したと

私たちに話してくれた

その間、彼の目は舞い散る落ち葉くらい

くるくると空を泳いでいたのだが・・・。


さてさて、この子が素直になれるように

言葉を選んでみようかな



　　　　　　　　　　　続く・・・。

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