日常

くまモンとプルーストと赤黒サードマン

2011-12-06 19:03:34 | 雑多
【1】
ゆるキャラ(R)グランプリ2011で、吾が実家である熊本の『くまモン』が優勝しました。
わーいわーい。

「くまモン」のオフィシャルサイトがあるっていうのはすごすぎる!
熊本人の調子の良さ、そしてノリの良さとがいい感じに出ている!


熊本の言葉で、新しいもの好きとか好奇心旺盛なことを「わさもん」って言うんです。これはまさに、わさもんの血。


ちょい前。
熊本高校の同窓会が東京であった時も、はるばる「くまモン」がやってきたんですよね。
あれは今思えばすごいことだった。サインもらっとけばよかった。


ちなみに。
ドラえもんは【ドラ】だけがカタカナなのと同じく、くまモンも【モン】だけがカタカナ。そこがまたオシャレですね。
自分も、<いなバ>にしようかな。それとも、<イナば>ですか。はたまた<イなバ>?



【2】
プルーストの「失われた時を求めて」。
死ぬまでに全部読んでみたいと思ってます。
まだ生きてるので今のうちです。


村上春樹さんの「1Q84」にも青豆が読みふけるシーンがありました。

春樹さんの本に出てくるものは、春樹ファンへの課題図書&CDと自分は勝手に思っています。
そんな妄想もひっくるめて、なんとか読みたい。


でも。
たとえば 集英社 (2001/3/16)から出ている鈴木道彦さんの翻訳
なんと全13巻!あります。
重さは11.5kg、全部で11500ページです。
わが目を疑います。63359円.凶器になりそうなスケールです。



そんなとき。
まんがで読破シリーズの「失われた時を求めて」があったりして、それを読みました。
面白かったー!

マンガ好き+重さのある長大な本を読む根気がない、ちんけな自分にはうってつけです。



というか。
こんなとんでもない話だとは思わなかったです。たまげました。
男色とか同性愛とか・・宮廷の性にまつわる話がこれでもか、これでもか、えいやーえいやー、と出てきます。

でも。読んで普通に面白かった。夢中になりました。夢の中。
このシリーズは読みやすくていいなぁ。


これで「失われた時を求めて」の全体像を掴んだことだし、文学ブームが突然自分に到来したとき、ぜひ読みたい。
そんなまだ見ぬ未来を夢想しながら、日々を過ごします。
即今、当処、自己。

ちくま文庫の井上究一郎さん翻訳




岩波文庫の吉川一義さん翻訳



集英社文庫ヘリテージシリーズの鈴木道彦さん翻訳



集英社の上下巻(抄訳)、鈴木道彦さん翻訳



光文社古典新訳文庫の高遠弘美さん翻訳(自分の中では本命→でも。全14巻らしい!)



ちなみに。
スタンダールの「赤と黒」も<まんがで読破>シリーズで読みました。



この漫画を読んで、<赤と黒>のタイトルはそういう意味だったのか!・・・と初めて知りました。
ちなみに。赤はナポレオンの皇帝の色、黒は司祭の服の色。
どちらかの道で権力を勝ちとろうと野望に燃えながら、貴族社会のいろんな人間関係に翻弄されながら生きていく話。




「失われた時を求めて」もそうですが、「赤と黒」も色恋もの満載。
けっこうとんでもない話でした。みんな、そんなに悶々としてるもんなのでしょうか。


新潮文庫の小林正さん翻訳




岩波文庫の桑原武夫さん+生島遼一さん翻訳




「やれやれ。そんなのは読んだうちに入らんわい!原書で読まんかい!」
と怒られそう。
でも、これが自分のキャパの限界です。許して下さい。
時間できたら活字で読みますので。



【3】
NHKの地球ドラマチックで、サードマン現象の話をやってました。

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奇跡の生還に導く声 ~“守護天使”の正体は?~

 アメリカ同時多発テロが発生した時、ワールドトレードセンターの上層階で勤務していたある男性は、避難する途中、非常階段で炎に包まれました。海中の洞窟(どうくつ)で潜水調査を行っていたあるダイバーは、水深30メートルの深さで命綱を見失いました。このように生命の危機に遭遇(そうぐう)しながら奇跡的な生還を果たし、九死に一生を得た人たちの体験談に耳を傾けると、その多くが不思議な体験をしていたことが明らかになってきました。
 まさに絶体絶命と思われた瞬間、彼らは何者かの声を聞き、その声に導かれて生き延びることができたというのです。体験談を語る人の中には、亡くなった肉親が自分を導いてくれたと話す人もいれば、“守護天使”(Guardian Angel ガーディアン・エンジェル)のおかげだという人、そしてパニック状態で幻覚を見たと考える人もいます。
 極限状態に置かれた人が遭遇する不思議な現象と、それを科学的に説明したいと試みる脳科学者たちの挑戦に迫ります。
原題:SCIENCE OF ANGELS
制作:アメリカ(2010年)
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これ、すごく興味深い話なんですよね。


登山家メスナーがヒマラヤのナンガ・パルバット(8125m)から命がけで下山したときも、おなじような現象があったんです。

というか。
これはブログにも書きました。
『映画「ヒマラヤ運命の山」(NANGA PARBAT)』(2011-08-14)

そのときにもお薦めした
●ジョン ガイガー「奇跡の生還へ導く人―極限状況の「サードマン現象」」新潮社 (2010/09)




という本も、もんのすんごくいい本だと自分は思っています。
早く感想を書きたいものの、筆不精と仕事の能率が悪いせいでなかなか手が回りません。


この本は、登山以外にも、海での漂流とか事故とか・・・いろんな状況での生死ぎりぎりの極限状態での人間の体験が集められています。
すべてがすごく個別的で極限の世界なので、ものすごく興味深い本です。

というか、この本を読むと、たいていの経験はたいしたことないなーと、自分の不幸すらも相対化できます。

そういう意味でもお薦めです。つらい時に読むと逆に元気出ると思う。
人間が持つ強さとか、生命のすごさとか。
不撓不屈とか。七転び八起きとか。転んでもただでは起きぬとか。
極限の体験はすさまじいもので、普段の自分の境遇がいかに恵まれてるぬるま湯か、痛感します。




・・・・・

こうしてダラダラ書いていると、何万文字でも書けてしまうのでやめないと。



めっきり冬ですねー。
寒いです。

こっそり、毎日腹巻きをまいてます。
あったかやー。