(写真は「ぴあMUSIC COMPLEX Vol.6」(2016/9/27))
NHKのSONGSスペシャル「宇多田ヒカル ~人間・宇多田ヒカル 今「母」を歌う~」
すごかった。。。
○NHK SONGSスペシャル 宇多田ヒカル ~人間・宇多田ヒカル 今「母」を歌う~(2016年9月22日)
宇多田さん、お母さんのいのちとひとつになっていた。光のように重なり合っていた。仕草や口の形や吐息や呼吸、すべてに母のいのちが浸透していた。
歌詞もかなり霊的な気がした。霊と肉が受胎したというべきか。
宇多田さんのコメントや歌詞が、今月号のYogini(Vol54 2016/9/20)に書いた内容とシンクロしていて驚いた。
自分という個々のいのちの営みがはじまったときのこと。いのちのはじまりのこと。その無意識の暗在系の闇と光のこと。原点、源、泉、ソース、ルーツ、根のこと。
「生まれる」「生きる」という体験のこと。
「道」という曲は本当に素晴らしかった。
あまりに神がかった曲で、宇多田さんが天と地の媒体となった佇まいの美しさに、菩薩のようで、聖なるものを目撃しているようで、思わず泣けた。
数日経っても、自分の肉体の中で「道」のメロディーがいまだに反響し、鳴り続けています。
○宇多田ヒカル 「Fantôme」(2016-09-07)
○宇多田ヒカルさん(2016-06-18)
*************
○植物原理のすすめ(2016-06-23)より
木という存在。
中心に幹という固い部分がある。芯材と呼ばれるもの。
木そのものを支えている中心の芯は、生きている植物細胞ではなく、死んだ植物細胞だ。
死んだ植物細胞は骨格だけが残る。その骨格が木の中心に残っていて、木を支えている。
その周囲を生きている植物細胞が分裂増殖しながら、死と生の二重の構造で、木は生きている。
こうした木の在り方は、人間社会でも同じだろう。
文化は、中心を死者が支えている。
その中心を覆い囲むむようにして、生きているひとたちが社会を受け継いでいる。
生きているものもいづれ死者となり、生者を芯から支えることに参加する。
見えないところで、人類社会の芯として静かに支える。
木が体現しているこうした生き方のメタファーから、人類も学ぶことは多いだろう。
そういう意味でも、中心には植物原理が大事なのだと思う。
それは、軸となり、芯となる。
天と地を結ぶ。
種は光と水と土の適切な条件がそろえば、地火風水と共に芽吹き、根が生え、実をならし、花開き、散っていく。
BRYAN NASH GILL「WOODCUT」Princeton Architectural Press (2012/5/2))
扶桑の樹
杉浦康平「生命の樹・花宇宙 (万物照応劇場) 」日本放送出版協会 (2000年)より
NHKのSONGSスペシャル「宇多田ヒカル ~人間・宇多田ヒカル 今「母」を歌う~」
すごかった。。。
○NHK SONGSスペシャル 宇多田ヒカル ~人間・宇多田ヒカル 今「母」を歌う~(2016年9月22日)
宇多田さん、お母さんのいのちとひとつになっていた。光のように重なり合っていた。仕草や口の形や吐息や呼吸、すべてに母のいのちが浸透していた。
歌詞もかなり霊的な気がした。霊と肉が受胎したというべきか。
宇多田さんのコメントや歌詞が、今月号のYogini(Vol54 2016/9/20)に書いた内容とシンクロしていて驚いた。
自分という個々のいのちの営みがはじまったときのこと。いのちのはじまりのこと。その無意識の暗在系の闇と光のこと。原点、源、泉、ソース、ルーツ、根のこと。
「生まれる」「生きる」という体験のこと。
「道」という曲は本当に素晴らしかった。
あまりに神がかった曲で、宇多田さんが天と地の媒体となった佇まいの美しさに、菩薩のようで、聖なるものを目撃しているようで、思わず泣けた。
数日経っても、自分の肉体の中で「道」のメロディーがいまだに反響し、鳴り続けています。
○宇多田ヒカル 「Fantôme」(2016-09-07)
○宇多田ヒカルさん(2016-06-18)
*************
○植物原理のすすめ(2016-06-23)より
木という存在。
中心に幹という固い部分がある。芯材と呼ばれるもの。
木そのものを支えている中心の芯は、生きている植物細胞ではなく、死んだ植物細胞だ。
死んだ植物細胞は骨格だけが残る。その骨格が木の中心に残っていて、木を支えている。
その周囲を生きている植物細胞が分裂増殖しながら、死と生の二重の構造で、木は生きている。
こうした木の在り方は、人間社会でも同じだろう。
文化は、中心を死者が支えている。
その中心を覆い囲むむようにして、生きているひとたちが社会を受け継いでいる。
生きているものもいづれ死者となり、生者を芯から支えることに参加する。
見えないところで、人類社会の芯として静かに支える。
木が体現しているこうした生き方のメタファーから、人類も学ぶことは多いだろう。
そういう意味でも、中心には植物原理が大事なのだと思う。
それは、軸となり、芯となる。
天と地を結ぶ。
種は光と水と土の適切な条件がそろえば、地火風水と共に芽吹き、根が生え、実をならし、花開き、散っていく。
BRYAN NASH GILL「WOODCUT」Princeton Architectural Press (2012/5/2))
扶桑の樹
杉浦康平「生命の樹・花宇宙 (万物照応劇場) 」日本放送出版協会 (2000年)より
いいですね。
私も好きです。
彼女の中の母親のいのちが
引き継がれているのが
はっきりと見えました。
藤圭子さんという母親からの
遺伝子が魂となり
彼女の中で同一化しているのが
痛いほど伝わってきました。
私はリアルタイムの藤圭子という歌手を
見て知って記憶しています。大好きな歌手でした。
黒髪で切りそろえた前髪までうりふたつで
驚きます。
そして
目も大きく黒目もはっきりな彼女。
まるで黒く縁どられた
エジプトの横顔の女性の目。
見つめられると
魂を見透かされるような気持になり
ドキッとするでしょう。
「道」の歌の中に
私も
彼女と母とが確かめ合うような
息、呼吸を感じました。
心臓の鼓動も感じました。
はい。同じ印象を多くの人が受けたと思います。
何か神聖なものを目撃しているような不思議な光景でした。あの瞬間、あの時間でしか出てこない宇多田さんの存在感ですね。ああいうことは誰の中にも起きているんだろうと思うと、人類がここまでつながってきたその凄さにも、改めて感動します。