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対馬島 厳原湾 Saigen Jiro
対馬の中心地というと、厳原なんですが、この地名ってイズ+ハラですよね。ハラはいいとして、イズって何だろうと考えました。静岡県の伊豆や出雲と関係あるでしょうか。
いろいろ考えましたが、イ+津だろうなと直感的に思いました。津のつく地名は内陸部も若干含めて日本全国に広がっていますし、対馬の港湾都市なら津絡みだろうとあたりがつきます。伊豆も山がちで海にグルリと囲まれている感じ似ているところがあります。グーグルブックス「地名 イズ 由来 イ津」の「静岡「地理・地名・地図」の謎 意外と知らない静岡県の歴史を読み解く!」(小和田哲男 2014)を参照すると、熱海に井津という地名があって、温泉のある港でないかという指摘です。厳原にも温泉はあるようです。【名字】井津(名字由来net)
そうなのかもしれませんが、あえて筆者は伊+津説にしたいと思います。というのも中国の史書によると大和が中心になる以前の倭国の中心地は北九州(奴国)ですが、大和と同時代の記述ではあるようですが、伊都国(糸島半島)も古い歴史があり、遺跡もあるようです。この都(ト)がミヤコ(中国語でトと読んだ可能性があるかもしれません)か場所(ヤマトのトと同じ)を意味するとすれば、問題はやはりイです。考えてみれば伊勢もありますし、伊がつく地名は多くその意味が気になるところです。
伊の意味は?名付けのポイントを徹底解説!(一期一名)を参照すると、「伊」はもともと神様を呼び寄せる聖職者を表す漢字なのだそうです。国産み神話のイザナギとイザナミもいますし、伊勢を考えても腑に落ちるところがあります。他に伊都や出雲も何やら宗教と関係ありそうな雰囲気です。伊豆と対馬の関係ですが壱岐(このお隣の島もイ+キでイ絡みです)もあわせて、亀卜を行う卜部は、対馬か壱岐か伊豆出身者だとする史料もあるようです(神坐(いま)す島 対馬・壱岐へ② 島全体が日本神話の世界そのまま 延喜臨時祭式による 個人ホームページ参照)(【連載】天晴れ!開運旅行「第2回 日本中の龍が集まるという壱岐の巻」 延喜式による ゆこたび参照)。
これで大体繋がってきた感じですが、伊=イは音読みで、殷初期の伝説の宰相伊尹(いいん)に因む嘉字のようですが、音読みの漢字の意味をそのまま受け取っていいんだろうかという問題はあります。地名のイが訓で伊が当て字だとすると、漢字の意味をそのまま受け取ってはならない訳です。ただ、あまりに伊という地名が宗教っぽいので、音読みでも伊を宗教的なものと受け取るべきではないかと思ってしまいます。平安京(ヘイアンキョウ)は音読みですが、漢字の意味をそのまま受け取るべきだというのと同じ意味です。トウキョウ・キョウトもそうですね。 亀卜の起源は明らかに殷にありそうだという相場観もあります。
伊津(日本姓氏語源辞典)という地名・人名も実際に存在しているようですが、兵庫県たつの市御津町岩見(旧:伊津(イツ))は奈良時代に「伊都」の表記で記録のある地名だとも。
ですから、厳原は伊+津+原だろうなと。厳がイズというのもよく分かりませんが、古代の当て字って物凄い適当というかよく分からないのが事実だと思います。
対馬は津島でしょうね。魏志倭人伝の倭国の一部ですが、船に乗りて南北に市てき(交易)すとあり、当時から日本の最前線として交易を担っていたようです。これは後の宗氏と同じ図式です。当て字が謎なのは考えても仕方がないんだろうと思います。
ウィキペディア「海神神社」(2018/12/30)を参照すると、「集落の北側にあって神社の鎮座する山を伊豆山と呼ぶが、伊豆はイツク(厳く)の意味で、神がよりつく神聖な山の意味である。」ということですが、検索すると厳くはイカクで荒々しい、勇猛だ、恐ろしいという意味になり、ちょっと違うような気がしないでもありませんが、地元の方言を知る訳ではないので、参考までに。
ちなみに海神神社 [対馬國一宮] (みっこ巫女祐気取り.com)を参考にしましたが、全国の一宮巡りの難所の一つが対馬の海神神社なのだそうです。「ツシマヤマネコ」飛び出し注意の看板も独特ですし、日本人の対馬観光も可能性あるんじゃないかと思います。
対馬の中心地というと、厳原なんですが、この地名ってイズ+ハラですよね。ハラはいいとして、イズって何だろうと考えました。静岡県の伊豆や出雲と関係あるでしょうか。
いろいろ考えましたが、イ+津だろうなと直感的に思いました。津のつく地名は内陸部も若干含めて日本全国に広がっていますし、対馬の港湾都市なら津絡みだろうとあたりがつきます。伊豆も山がちで海にグルリと囲まれている感じ似ているところがあります。グーグルブックス「地名 イズ 由来 イ津」の「静岡「地理・地名・地図」の謎 意外と知らない静岡県の歴史を読み解く!」(小和田哲男 2014)を参照すると、熱海に井津という地名があって、温泉のある港でないかという指摘です。厳原にも温泉はあるようです。【名字】井津(名字由来net)
そうなのかもしれませんが、あえて筆者は伊+津説にしたいと思います。というのも中国の史書によると大和が中心になる以前の倭国の中心地は北九州(奴国)ですが、大和と同時代の記述ではあるようですが、伊都国(糸島半島)も古い歴史があり、遺跡もあるようです。この都(ト)がミヤコ(中国語でトと読んだ可能性があるかもしれません)か場所(ヤマトのトと同じ)を意味するとすれば、問題はやはりイです。考えてみれば伊勢もありますし、伊がつく地名は多くその意味が気になるところです。
伊の意味は?名付けのポイントを徹底解説!(一期一名)を参照すると、「伊」はもともと神様を呼び寄せる聖職者を表す漢字なのだそうです。国産み神話のイザナギとイザナミもいますし、伊勢を考えても腑に落ちるところがあります。他に伊都や出雲も何やら宗教と関係ありそうな雰囲気です。伊豆と対馬の関係ですが壱岐(このお隣の島もイ+キでイ絡みです)もあわせて、亀卜を行う卜部は、対馬か壱岐か伊豆出身者だとする史料もあるようです(神坐(いま)す島 対馬・壱岐へ② 島全体が日本神話の世界そのまま 延喜臨時祭式による 個人ホームページ参照)(【連載】天晴れ!開運旅行「第2回 日本中の龍が集まるという壱岐の巻」 延喜式による ゆこたび参照)。
これで大体繋がってきた感じですが、伊=イは音読みで、殷初期の伝説の宰相伊尹(いいん)に因む嘉字のようですが、音読みの漢字の意味をそのまま受け取っていいんだろうかという問題はあります。地名のイが訓で伊が当て字だとすると、漢字の意味をそのまま受け取ってはならない訳です。ただ、あまりに伊という地名が宗教っぽいので、音読みでも伊を宗教的なものと受け取るべきではないかと思ってしまいます。平安京(ヘイアンキョウ)は音読みですが、漢字の意味をそのまま受け取るべきだというのと同じ意味です。トウキョウ・キョウトもそうですね。 亀卜の起源は明らかに殷にありそうだという相場観もあります。
伊津(日本姓氏語源辞典)という地名・人名も実際に存在しているようですが、兵庫県たつの市御津町岩見(旧:伊津(イツ))は奈良時代に「伊都」の表記で記録のある地名だとも。
ですから、厳原は伊+津+原だろうなと。厳がイズというのもよく分かりませんが、古代の当て字って物凄い適当というかよく分からないのが事実だと思います。
対馬は津島でしょうね。魏志倭人伝の倭国の一部ですが、船に乗りて南北に市てき(交易)すとあり、当時から日本の最前線として交易を担っていたようです。これは後の宗氏と同じ図式です。当て字が謎なのは考えても仕方がないんだろうと思います。
ウィキペディア「海神神社」(2018/12/30)を参照すると、「集落の北側にあって神社の鎮座する山を伊豆山と呼ぶが、伊豆はイツク(厳く)の意味で、神がよりつく神聖な山の意味である。」ということですが、検索すると厳くはイカクで荒々しい、勇猛だ、恐ろしいという意味になり、ちょっと違うような気がしないでもありませんが、地元の方言を知る訳ではないので、参考までに。
ちなみに海神神社 [対馬國一宮] (みっこ巫女祐気取り.com)を参考にしましたが、全国の一宮巡りの難所の一つが対馬の海神神社なのだそうです。「ツシマヤマネコ」飛び出し注意の看板も独特ですし、日本人の対馬観光も可能性あるんじゃないかと思います。