観測にまつわる問題

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一見、正論

2009-08-28 04:52:19 | 政治システム・理論
MSN産経ニュース(【正論】京都大学大学院教授・中西寛 安定した政治秩序を作れるか)
http://sankei.jp.msn.com/politics/election/090828/elc0908280308002-n1.htm

>本来、こうした変革はもう少し前に手をつけられるべきであった。遅れた責任は一義的には安倍内閣以降の自民党政権にある。2007年参院選での敗北以降、早期に国民に信を問うべきであったのに、なまじ05年の小泉郵政選挙で大勝したために、衆院での与党3分の2の多数に頼り、決断を先送りしてきた。早めに総選挙をしておけば過半数を獲得して政権を維持する可能性がかなりあったし、仮に政権を失っても今ごろはその次の総選挙で政権を取り戻す話になっていたかもしれない。結局、現在の世論の大勢は、自民党の決断力のなさを責めているのである。もし自民党が今回の選挙で政権を失うならまさに「じり貧を避けてどか貧になった」というべきで、自民党はその結果を潔く受けとめるべきであろう。

一見、正論ですが、参議院問題というシステムの問題がスルーされています。憲法改正が出来もしない、システムに注目しない日本らしい意見という印象です。議会の専門家の意見を見ても確かだと思いますが、参議院権力は過大なわけで、だからこそ、民主党・小沢元代表はじめ議院改革の主張は広くあって、にも関わらず、原油高騰の流れに乗って国民を煽り、トータルプランもないまま、自民党を騙して暫定税率を勝手に下げてしまった民主党の一連の放火によって、政権はぐらついてしまったわけです。何度も言うように。早期解散しろという意見は、参院選の結果で衆院を解散しろという意見に他ならず、そうすると過大な参院権力が更に過大と成らざるを得ません。国民も別に政権を下野させるということを考えて参院選で投票したわけでもなく、要するに大体誰もが考えると思うのですが、国対政治でない以上、衆議院に権力は持たせるが、参議院がやたら強いなんてシステムは普通では成り立たないわけです。まぁ、参議院改革が出来なかったのも自民党と言われればそれまでですが。後知恵でいいのであれば、大連立騒動のあたりで容赦なく解散すれば良かったのではないかと思わなくもないですけどね。その頃は、解散の時期とか興味なかった頃ですが・・・。とまぁ、一自民党支持者から見れば、こんな感じです。民主党には民主党の正義があるかもしれませんが。中立っぽいのは本質から外れた議論になると思うがどうか。実際問題、与野党それぞれ駆け引きしているわけで、中立で評価は出来んでしょう。しつこいようですが、日本の議論の向上のため、権威ある専門家こそ、こういうことを考えてほしいと思います。

>もちろん選挙の結果次第では、自民党政権が続く可能性もある。しかしその場合でも衆院での与党の3分の2の多数はまず間違いなく失われ、参議院でのねじれ状態は残るから政権運営は極めて困難であろう。この状態になった場合、自民、民主両党は虚心坦懐(たんかい)に政策協議に乗り出すべきであろう。自民党は数を減らすことによって、民主党は予想された勝利を得られなかったことによって、協力姿勢をとる機運が生まれる可能性がないとはいえない(来年の参院選挙を考えると難しいことは事実だが)。ただし安易な大連立は国民の政治不信を深め、政権はかえって不安定化するであろう。

衆議院選挙が政権選択選挙と言われる以上、勝者に4年間委ねられるべきなんです。基本的に。だから、自公が勝てば、民主は大人しくしているべきなんです。それが国民の政権選択なのだから。勿論、自公には上手な運営が求められることは言うまでもありません。また、両院の力が対等に近いのは、日本ぐらいではないかと思います。普通、まともに運営出来ません。いい加減、システムに注目しないと、何度やっても同じく混乱すると思います。

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