観測にまつわる問題

政治ブログです。「保険」「相続」「国民年金」「AIロボット」「運輸エンタメ長時間労働」「GX」を考察予定。

多様な東南アジア諸国と米中対立小考

2024-10-22 23:40:58 | 外交安全保障
ASEAN、同盟組むなら「中国選ぶ」が5割超 初めて「米国」上回る 識者ら調査(産経 2024/10/22 20:02)

>東南アジア諸国連合(ASEAN)の10加盟国の識者らを対象にした年次調査
>今回の調査ではマレーシア、インドネシア、ラオス、ブルネイの各国で中国の支持が顕著に増加
>中国と南シナ海で領有権争いを抱えるフィリピンは8割超が米国を支持し、ベトナム、シンガポールなども過半数が米国を選択

東南アジアは思ったよりバラバラで、係争のあるフィリピンやベトナムの次は自分達という意識が薄いようです。或いは米国の関与があれば、フィリピンやベトナムが陥落するという想定をしなくていいと考えているのかもしれません。だからと言って、フィリピンやベトナムを陥落させる訳にはいきませんが。

東南アジアがバラバラという前提で、次の焦点はラオス・ミャンマーだと思います。こちらへの浸透は現在のところ、喰い止められる形勢にありません。ミャンマーは軍部独裁への制裁に乗じてどうも中国の軍事的な進出があるようにも見えます。ラオスは中国の経済進出で政治的に従属を選ぶようです。ラオスは民族的に近いタイとの関係が鍵になりそうです。

マレーシア・インドネシア・ブルネイはイスラム教徒がパレスチナ情勢に絡んでアメリカに反発している可能性も考えられ、経済や留学で関係を深めることも考えられます。

シンガポールは国柄から東南アジアの一体性と独立・安定重視でしょうか。

イスラム教国は特に欧米に反発があるようにも見えます。中国がパレスチナの和平に関与する狙いはそこにもあるかもしれません。キリスト教国はその逆でしょうか。東南アジアの仏教はインド経由で中国に特に親近感はないようにも見え、秦緬はイスラム教の浸透を警戒している可能性も考えられます。

上座部仏教国とスリランカとの関係は良く分かりません。ベトナムは宗教・文化がどうのこうのより、軍事的な中国の浸透を警戒する立場なのでしょう。華僑も現地化してますし、棄民がルーツとも言え、あまり親中国ではないようにも見えます。アニミズムの少数民族は多数派民族との関係が第一でしょうか。

イスラム教国等、東南アジア諸国で特に気になるのは、富裕層と日本との関係です。欧州とアラブは留学を通じたチャンネルがあるようにも見えます。逆に言えば、大衆は中国の進出に無防備なのかもしれません。出稼ぎ労働者の出稼ぎ先の印象は民主主義国でないと政治的な影響力は薄いはずです。

>中国の経済的影響力の拡大には全体の6割超が「懸念する」

富裕層には中国の経済的影響力の拡大に懸念があるのかもしれません。債務の罠や軍港の租借等、政治的・軍事的な進出がセットになっているようにも見えるからです。純粋なビジネスの方が意外と話がし易い可能性もあるでしょうか。まぁ中国でなくとも、我々の投資を勝手に国有化されたりするのは受け入れ難い話ではありますが(南米の資源国を意識しています)。或いは(アフリカ等でも)中国は欧米がつくったルールにタダ乗りしている側面もあるかもしれませんね。

>米中対立のリスク回避のために信頼できる戦略的パートナーとしては、欧州連合(EU)が37・2%でトップ、次いで日本(27・7%)が選ばれ、インドやオーストラリア、英国、韓国を上回った。

EUは経済的に特にアメリカにモノを言っている印象もまぁありますね。ただし軍事的には日本よりアメリカと連携しているとも思います。表面的な印象だけマネようとしても上手くいかないはずです。日本はかつての経済大国の印象がまだ残っており、復活の可能性もあると思われているんでしょうか。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿