自衛隊法
(防衛出動)
第七十六条 内閣総理大臣は、次に掲げる事態に際して、我が国を防衛するため必要があると認める場合には、自衛隊の全部又は一部の出動を命ずることができる。この場合においては、武力攻撃事態等及び存立危機事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律(平成十五年法律第七十九号)第九条の定めるところにより、国会の承認を得なければならない。
一 我が国に対する外部からの武力攻撃が発生した事態又は我が国に対する外部からの武力攻撃が発生する明白な危険が切迫していると認められるに至つた事態
二 我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態
安保法制が違憲でないのは先の記事で断定しましたが、良く問題とされる存立危機事態について考察します。これは筆者独自の考察です(安保法制の頃もニュースは見ていましたが、専門的な議論に立ち入っていないので、政府見解を踏まえていません。あえて今から政府見解を調べることもしません)。
まず、日本は攻撃されたら自衛隊を出動させることができます。範囲が書かれていませんから、地球の裏側まで出動できると思いますが、実際にそのような体制になっていないという理由で(ジブチ共和国における自衛隊拠点はありますが)(ICBMは持っていません)、近隣国にしか反撃できず、例えばロシアに遠方よりミサイルを撃ち込まれたら、米軍の抑止力に頼ることになるんだろうと思います。北朝鮮に攻撃されたら、自衛隊は北朝鮮を攻撃できるでしょう。ただし、間にある韓国が邪魔しないことが必要ではあると思います。
明白な危険が切迫している認められるに至った事態にも自衛隊は出動できます。これは例えば北朝鮮が日本に向けてミサイル発射しようとする事態を把握できれば、自衛隊は北朝鮮を攻撃できるということになります(アメリカなら必ず攻撃するでしょうが、日本が何処まで北朝鮮の情報を把握して事前に攻撃できる態勢にあるかは不明です。
問題は「我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態」ですが、これは第七十六条「内閣総理大臣は、次に掲げる事態に際して、我が国を防衛するため必要があると認める場合には、自衛隊の全部又は一部の出動を命ずることができる。」における事態のことですから、わが国を防衛するために必要があると認める場合にしか出動できないと解釈するのが普通です。つまり日本に密接な関係にある他国が攻撃されて、日本が存立危機事態に陥り、日本を防衛するために自衛隊が出動することが想定されます。
真っ先に考えられるのは、グアムが攻撃される事態です。グアムは日本ではありませんが、グアムの米軍基地が攻撃されたら、明らかに日本の存立が危機に陥ります。グアムの米軍基地の抑止力に日本が頼っているからです。グアムが攻撃されるような事態では、通常日本もターゲットにされていると考えられますから、日本の領土が攻撃されていない時でも、自衛隊は出動するケースが多いんだろうと思います。日本近海で米軍が攻撃される事態も同様でしょう。
一方韓国が攻撃された事態、在韓米軍が攻撃された事態は微妙です。日本と同時攻撃なら、自衛隊は出動するでしょうが、北朝鮮が南北統一したいだけと事前に主張すれば、日本の存立が危機になると判断できるかは疑問なしとは言えないはずです。日韓は同盟国でありませんし、これは仕方ありません。
アメリカ本土が攻撃された場合はどうでしょう?これも微妙ですね。例えばロシアにアメリカ中枢が攻撃されるような事態は存立危機事態と判断できるケースが多いでしょうが(核抑止に対する攻撃ですし、そういう攻撃をする時は日本も巻き込まれている可能性が高いと思われます)、9.11のテロのようなケースでアフガン攻撃参加が微妙でしょう。アメリカが危険は間違いありませんし、相互防衛の理念から考えるとフェアではない感じはありますが、あのケースで日本が存立危機事態に陥ったと考えるのは難しそうですよね。アメリカは怒りましたが、ピンピンしていたのも事実です。実際に日本は狙われていません(とされてます)し、あれで日本の存立が危機に陥ったと考えるのは難しい感じです。
自衛隊の海外活動中を想定しますと、自衛隊が攻撃されても同盟国が攻撃されても日本が存立危機に陥ると考え難いところがあると思いますので(ホルムズ海峡封鎖は大変な事態ですが、備蓄はありますし、高い金を払えばホルムズ海峡を通らないルートで石油は輸入できると思います)、応戦に止まり、そこから敵国を滅ぼすところまではいかないんじゃないでしょうか?情けない話と言えばそうかもしれませんが。ただ、敵国が日本国を攻撃できるケースでは違ってくるかもしれません。
(防衛出動)
第七十六条 内閣総理大臣は、次に掲げる事態に際して、我が国を防衛するため必要があると認める場合には、自衛隊の全部又は一部の出動を命ずることができる。この場合においては、武力攻撃事態等及び存立危機事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律(平成十五年法律第七十九号)第九条の定めるところにより、国会の承認を得なければならない。
一 我が国に対する外部からの武力攻撃が発生した事態又は我が国に対する外部からの武力攻撃が発生する明白な危険が切迫していると認められるに至つた事態
二 我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態
安保法制が違憲でないのは先の記事で断定しましたが、良く問題とされる存立危機事態について考察します。これは筆者独自の考察です(安保法制の頃もニュースは見ていましたが、専門的な議論に立ち入っていないので、政府見解を踏まえていません。あえて今から政府見解を調べることもしません)。
まず、日本は攻撃されたら自衛隊を出動させることができます。範囲が書かれていませんから、地球の裏側まで出動できると思いますが、実際にそのような体制になっていないという理由で(ジブチ共和国における自衛隊拠点はありますが)(ICBMは持っていません)、近隣国にしか反撃できず、例えばロシアに遠方よりミサイルを撃ち込まれたら、米軍の抑止力に頼ることになるんだろうと思います。北朝鮮に攻撃されたら、自衛隊は北朝鮮を攻撃できるでしょう。ただし、間にある韓国が邪魔しないことが必要ではあると思います。
明白な危険が切迫している認められるに至った事態にも自衛隊は出動できます。これは例えば北朝鮮が日本に向けてミサイル発射しようとする事態を把握できれば、自衛隊は北朝鮮を攻撃できるということになります(アメリカなら必ず攻撃するでしょうが、日本が何処まで北朝鮮の情報を把握して事前に攻撃できる態勢にあるかは不明です。
問題は「我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態」ですが、これは第七十六条「内閣総理大臣は、次に掲げる事態に際して、我が国を防衛するため必要があると認める場合には、自衛隊の全部又は一部の出動を命ずることができる。」における事態のことですから、わが国を防衛するために必要があると認める場合にしか出動できないと解釈するのが普通です。つまり日本に密接な関係にある他国が攻撃されて、日本が存立危機事態に陥り、日本を防衛するために自衛隊が出動することが想定されます。
真っ先に考えられるのは、グアムが攻撃される事態です。グアムは日本ではありませんが、グアムの米軍基地が攻撃されたら、明らかに日本の存立が危機に陥ります。グアムの米軍基地の抑止力に日本が頼っているからです。グアムが攻撃されるような事態では、通常日本もターゲットにされていると考えられますから、日本の領土が攻撃されていない時でも、自衛隊は出動するケースが多いんだろうと思います。日本近海で米軍が攻撃される事態も同様でしょう。
一方韓国が攻撃された事態、在韓米軍が攻撃された事態は微妙です。日本と同時攻撃なら、自衛隊は出動するでしょうが、北朝鮮が南北統一したいだけと事前に主張すれば、日本の存立が危機になると判断できるかは疑問なしとは言えないはずです。日韓は同盟国でありませんし、これは仕方ありません。
アメリカ本土が攻撃された場合はどうでしょう?これも微妙ですね。例えばロシアにアメリカ中枢が攻撃されるような事態は存立危機事態と判断できるケースが多いでしょうが(核抑止に対する攻撃ですし、そういう攻撃をする時は日本も巻き込まれている可能性が高いと思われます)、9.11のテロのようなケースでアフガン攻撃参加が微妙でしょう。アメリカが危険は間違いありませんし、相互防衛の理念から考えるとフェアではない感じはありますが、あのケースで日本が存立危機事態に陥ったと考えるのは難しそうですよね。アメリカは怒りましたが、ピンピンしていたのも事実です。実際に日本は狙われていません(とされてます)し、あれで日本の存立が危機に陥ったと考えるのは難しい感じです。
自衛隊の海外活動中を想定しますと、自衛隊が攻撃されても同盟国が攻撃されても日本が存立危機に陥ると考え難いところがあると思いますので(ホルムズ海峡封鎖は大変な事態ですが、備蓄はありますし、高い金を払えばホルムズ海峡を通らないルートで石油は輸入できると思います)、応戦に止まり、そこから敵国を滅ぼすところまではいかないんじゃないでしょうか?情けない話と言えばそうかもしれませんが。ただ、敵国が日本国を攻撃できるケースでは違ってくるかもしれません。
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