観測にまつわる問題

政治ブログです。「保険」「相続」「国民年金」「AIロボット」「運輸エンタメ長時間労働」「GX」を考察予定。

市場も認める日本の財政危機

2011-09-18 14:48:00 | 政策関連メモ
日本の財政危機を踏まえず、意見を言う人がいる(増税反対・歳出削減に真剣でない方々のことである)のだが、よく使われる論法が「市場は日本を大丈夫と見ている」である。

これは(欧米の危機で)日本円が買われることや金利の低さを指して言われることが多いのだが、どうも市場も日本の財政危機を深刻に見つつある証拠が出てきているらしい。

週刊新潮(9月22日号)田代秀敏氏によると(46p)、今年7月4日~7日に「超長期国債」の取引がマーケットで成立しない異常事態が生じたらしい。このニュースは日本ではほとんど報じられなかったが、ダウ・ジョーンズも「ミゼラブル(悲惨)」と報じたとのこと。日本でこのような重要なニュースがほとんど報じられなかったのは残念だが、これはそのまま何故財政危機なのかの説明になっているのではないか。改革の方向性としては、日本に不都合なニュースでも必要な情報は出して論じるべきということになるだろう(自分はこういう情報を知らずに、当時原発問題や菅批判をやっていた。知っていたら、別の結論を出していたとは思わないが)。

また、同じく週刊新潮(9月22日号)(46p)財務省担当記者によると、メガバンク各行は、しばらく前から長期国債の保有を減らし、1年以下の短期国債に切り替え始めたらしい。

既に金融業界では期日まで語られているらしい。日本国債は95%が国内で消化されているが、1476兆円と言われる国民の金融資産の内、住宅ローンなどの借金を差引くと1080兆円、国の債務は2011年3月末時点で924兆円。1080兆円がレッドゾーンで本年度の国債発行額が44兆円だから、3年7ヶ月後には臨界点が訪れることになり、今は半年たっているから、3年1ヵ月後・1120日後が期限だと。それで直ぐデフォルトになるわけでないとのことだが、危機が見え易くなればなるほど、資本逃避は起こり易くなるから、そうなる前に対処しなければならないことは言うまでもない。

今回の新潮の特集には、富裕層の個人資産の海外逃避の動きも現実に起きた韓国の危機(1997年1月)の事例も載っており興味深い。

というわけで、少子高齢化(稼ぎ手が少なくなり社会保障の対象が増える)の進行の現実を直視するなら、「まだ大丈夫」という言説は明らかに間違っていると言えると思う(やはり危機を前提にものを考えなければならない)。日本は東日本大震災で手痛いダメージを負ったし、太平洋岸など今回の地震を踏まえた対策も怠れないものがある。下手な手を打つ余裕がないと認識するなら、ありもしない脅威に怯えて全ての原発を止める運動に付き合って、莫大な燃料代を垂れ流している場合じゃないと分ると思う。復興は極めて重要だが、いい加減なプランで金をバラ撒く余裕もない。

それでも脱原発なのか

2011-09-18 14:01:09 | 日記
原発の早期再稼動を求める。

福島第一は旧式で電源対策が甘かった。これまで安全に運転してきて電源対策がされている原発を止めるのは明らかにやりすぎである。東日本大震災でも女川や福島第二は事故を起こしてない。心配は分るが、どう見ても杞憂の部類だろう。これまで見てきたように放射能の影響も過大評価されており、在りもしない脅威を訴える嘘つきの言う事を聞いて脱原発に走るべきではない。必要なのは冷静に現実・事実を認め、ジタバタしないことなのである。

日本は深刻な財政危機に晒され、景気も長期低迷しており、更には震災・円高ともうどうしようもないところまで来ている。安全に心配がない原発を遊ばせておく道理はない。こうしている間にも莫大な燃料費がかかっている。脱原発派は経済の危機に関して真剣みが足りないのではないか。冬の電力も厳しいらしいが、もしも止まったら、東北などでは人が死んだり、健康に深刻な影響がでかねない。ほとんどありもしない放射能の脅威に怯え、目前の電力危機を無視するような姿勢は、明らかにバランスを欠いている。老朽化した火力発電の再稼動・酷使の危険性も考えるべきだ。

政府は素早く安全基準を策定し、安全度が比較的堅牢でまず間違いがないことを確信できる原発は再稼動させていくべきだと考える。安全であるにしろ、余裕が足りない原発(旧式であるとか)があるのであれば、後回しでいい(対策が整ってから再稼動、あるいは止むを得ず廃炉にする)。

中長期的なエネルギー計画の見直しはその後でいいと思う。物事には優先順位というものがあるのだから。

テレビで「それでも原発なのか」などとの煽りを目にして、結論ありきで人の話を聞かないのはおまえらだろうと思った次第。これまでの主張を踏まえ、簡単に意見を纏めてみたということである。

正しく知る放射能

2011-09-15 22:33:51 | 政策関連メモ
被ばく労災認定 新指針策定へ(NHKニュース 9月15日 5時34分)

>厚生労働省は、福島第一原発の事故では累積の被ばく量が100ミリシーベルトを超えた作業員が100人以上に上り、今後、胃がんや大腸がんなどになって労災を申請するケースも予想されることから、今年度中に新たな指針を作ることを決めました。

有り得ない。因果関係が証明できるはずがない。ガンは自然発生するし、自然放射線もある。100%無理である。科学的なものの見方が出来てない。

ガンが気になるなら、ガン保険に入ればいい。保険会社がリスクを評価してくれるだろう。100ミリシーベルトで最大1%しか上昇しないけどな。1%だよ、1%。100分の1。100ミリシーベルト浴びた作業員が100人ガンになったとして、作業が原因であると見られるのは1人だけ。普通にガンはあるのだから。

>原発作業員の労災認定を巡っては、白血病になった場合には年間で5ミリシーベルト以上被ばくしているなど、労災に認定する基準が設けられているほか、悪性リンパ腫など特定の病気についても認定の目安となる指針が示されています。

白血病」(ウィキペディア2011/9/14 22:45)によると、原爆被害者5万人(50年間中)の内、白血病で亡くなったのが204人、46%の過剰発生ということである。また、特殊な医療行為で日常生活では有り得ない放射線を浴びると、白血病の発症率が高まるらしい。いずれにせよ、高々5ミリシーベルトで白血病の発症率が高まるということには強い疑問がある。

こんなニュースもある(タイミングがかぶり過ぎているので、政権サイドの脱原発政策の一環なのだろう)。

放射性物質過剰投与 実態調査へ(NHKニュース 9月15日 20時48分)

>日本放射線技師会が病院に聞き取りを行ったところ、検査を担当していた診療放射線技師は、子どもも大人も一律に、学会の基準の5倍以上に当たる量の放射性物質を薬剤に加え投与していたことが新たに分かったということです。

過剰投与自体は良くないことだが、この規制が、スピード違反のようなものではないか調査する必要がある。核医学検査([PDF] 核医学検査Q&A - 日本核医学会)自体は有用なものであることは論を待たない。問題の核心はその過剰投与により健康を害する恐れがあるかないかだ。

放射能の恐怖を煽る運動を頑張っている人たちがいるようなので、参考データを出しておくと(「正しく知る放射能」矢沢サイエンスオフィス編 学研)、日本の自然由来の放射線(経口摂取・宇宙線などを含む)は1.5ミリシーベルト(/年)、人工放射線による被曝(主として医療行為)は2.3ミリシーベルト(9p)。アメリカでは自然のもので3.1ミリシーベルト、人工のものは3.1ミリシーベルト(9p)。世界にはイランのラムサールのように自然放射線が10(最大260)ミリシーベルトに達する地域もあり、それで子供も含め健康被害が出るということもない(100ミリシーベルト以下は統計的に有意な影響が出ない=ゼロ同然なのだから)。

上記「正しく知る放射能」では、科学的で有益な良書と思うが、こうした過剰規制について専門家がキッチリ批判しているので、興味のある人は読んで欲しい。国連科学委員会放射線防護会議元議長でアメリカ環境保護長元主任研究員・ポーランド放射線防護中央研究所科学委員会議長のズビグニエフ・ヤヴォロスキーら世界的な専門家の寄稿(100p-105p)もあって、何故こうした過剰規制があるか経緯にまで踏み込んで批判しており、興味深い。

今の日本に、脱原発過剰規制で無駄なお金を使う余裕はないはずだ。ましてや日本人最大の死因のガンを労災認定するに至っては噴飯モノと指摘せざるを得ない。

燃料代さん、マジパねえっす

2011-09-14 22:06:22 | 政策関連メモ
日本経済エネルギー研究所で何か面白いデータないか探していたのだが・・・あった。「原子力はバカ高い!安いと言ってるのは嘘つきだ!」とワーワー喚いている方々がいるが、これを見ると悶死しかねないので、その筋の方々は気をつけた方がいいと思う。

8月31日【大地震・エネルギー政策見直し関連情報】有価証券報告書を用いた火力・原子力発電のコスト評価

10pの表を見て欲しい・・・燃料代さん、マジパねえっす

これはどんなに言い訳しても隠し切れない火力の大弱点。どうりで、燃料代コストが毎年兆単位かかっているわけだよ。原子力のコストがどうたらこうたら言われているが、非常にかわいく見える。さっさと再稼動しないと、どえらい損をこくことは間違いない。原子力は初期コストが高いと言われるが、既に建設された原発を使わないことほど、巨大な無駄であることは、これで誰にでも分るのではないだろうか。今ひとつ再稼動に力を入れてない野田政権だが、さっさと日本経済のため、政策の実現に邁進してほしい。経団連が原発の再稼動を言うのも当然、原発が高いとデマを垂れ流して頑張ってる人たちは、そろそろ黙ってほしい。再稼動の邪魔である。

表には他にも見るべきところがあって、原発のバックエンドコストが結構高く(燃料代の足下にも及ばないが)、火力のバックエンドコストが低い。ここが大事なのだが、火力のバックエンドコストが異常に安すぎないだろうか?以前、記事に書いたが、火力発電では、原子力発電とは比較にならないほど膨大な廃棄物が排出されている

>1ギガワット級発電所の年間廃棄物量は、火力で二酸化炭素650万トン・亜酸化窒素2万2000トン(ウィキペディア参照で、温室効果は二酸化炭素の300倍で京都議定書で規制がかけられており、オゾン層をもっとも破壊する物質であることをアメリカ大気圏研究チームが突き止め科学誌「サイエンス」で発表されている)・灰32万トン(ヒ素400トンと有毒な重金属含む)、原子力で高レベル核廃棄物27トン(燃料再処理とガラス固化を行えば5トン)・中レベル核廃棄物310トン・低レベル核廃棄物460トン。

二酸化炭素の貯留(リンクはウィキペディア)や排出権取引など二酸化炭素対策が進めば、到底あんな安いバックエンドコストで済むとは思えない。更に言えば、非常に有害な亜酸化窒素やヒ素をちゃんと処分しているか強い疑いがある。原発の例から考えると、きちんと処分したら相当なコストがかかるのは間違いないだろう。これから、環境意識が高まるというストーリーを語る人がいるが、そうした人たちは、火力の廃棄物に関して真剣に考えた上で、発言してほしい。

また、今後日本がどういうビジョンを描いて成長を目指すかに関連するが、中国やアジア・新興国が成長するから、需要を取り込もうという考えであるなら、気をつけた方がいい。成長する国は必ずエネルギー消費を増やすし、そうなると、必ず燃料代が高くならざるを得ない(ただでさえ高いのに)。だからこそ中国・韓国は原発を止めようとしないわけで、これから、火力に依存しようという(再稼動しないと必然的にそうなる)のは、実に馬鹿げている話だ。脱原発のドイツ・イタリアは他国から電気が買えるのである。日本にこの条件は無く(わざわざ電線を引いて、韓国の原発エネルギーをというのでなければ。北朝鮮は話にならず、中国は接続困難である上、自国のエネルギーがまず足りない)、ドイツのように石炭を産出したりはしない。

再生可能エネルギーは「将来のエネルギー」なので、論じるまでもなく、バカ高いことは言うまでもない。

米仏で立て続けに「原子力事故」が起こった理由

2011-09-14 00:31:24 | 注目情報
仏当局「事故は終結」 核施設で爆発、5人死傷

>爆発原因は不明だが、仏メディアは「人的ミスがあった可能性がある」としている。

野田政権が成立直後にこの事故。しかも、アメリカで原発付近で地震があったばかり。この事故自体は、炉の外部での爆発であり、建物などにも損壊はないらしい。しかし、気になるのはタイミング。可能性としては、原発が潰れて得する何ものかが、人的ミスを誘発する工作を行なったということも考えられる。少なくとも、出来すぎたタイミングであることは間違いない。

そう言えば、ついこの間、アメリカの原発付近で地震があったが、今にして思えば、ひっかかるものが無くもない。ちなみに地震は人工的に誘発される(ウィキペディア「誘発地震」2011-09-14 01:00:00)ことは少しこういう分野に興味がある人は誰でも知ってるレベルの知識である。地下に大量に注水されると地震というものは起きるということ。良く考えてみれば、さもありなん。

こうしてタイミング良く(日本にとっては悪く)「原発事故」が創られた可能性があるのだが、あくまで可能性の話。でも、フランスの事故の詳しい原因やアメリカの地震の性質について、気になると言えば気にならなくもない。(フランスは主力産業の売り込みのライバルが減る、アメリカは日本をアメリカに依存させておけるという動機があるとも考えられる)

日本としては、人的ミスによる「原子力事故」が起きないよう、関連施設などでも注意する必要がある。本当の意味での原子力事故は原理的にまず起こりえないものだが(防御されてない電源がやられるような事故がない限り)、問題は印象である。これ以上、風評被害が拡大してはならない。

人工的に誘発される地震も気をつけるべきだろう。日本は地震国だから、地震に強い原発は問題ないだろうが、無闇に地震を増やす理由もない。政府が何らかのチェックや規制をするようなことがあってもいい。


「放射線は怖い」のウソ

2011-09-11 14:29:14 | 政策関連メモ
「放射能は怖い」のウソ(服部禎男著)武田ランダムハウスジャパン、が面白い。先に紹介した「低量放射線は怖くない」(中村仁信著)遊タイム出版、に続く放射能に対する見方の変革を迫る専門家の貴重な意見が盛りだくさんで、こうした内容を踏まえず、原発を語ったり、ましてや政策を決定するようなことがあってはならないとさえ言い切りたい。原発の恐怖を煽る情報が氾濫する中で、専門的で科学的な質の高い知見から、異議を唱える内容であり、極めて重要な示唆に富んでいる。

著者は電力中央研究所元名誉特別顧問(燃料無交換超小型安全炉の発案など新型原子炉開発に実績があるらしい)でホルミシス臨床研究会(ホームページが興味深いがリンクが事前申告制とのことで、念のためリンクしない)理事で放射線ホルミシス研究とその国際的推進が評価されバンガード賞を受賞した原子力発電とDNAの修復の専門家。

以下、興味深い点を抜粋・要約すると(>部)・・・。

>チェルノブイリと福島では比較にならない。水素爆発で建屋が飛んだ福島に比べ、運転中の原子炉が爆発したチェルノブイリでは、放射能は50分の1程度というのが服部氏の見立て(53p)。また、事故の拡大も有り得ない(原爆のような核爆発はウランの性質上有り得ない/原子炉が停止しているのでチェルノブイリのような原子炉爆発も有り得ない/49p)。

全然事故の性質が違うということ。何処かの反原発学者はこういう事故の性質隠しという重大な情報に触れずに危機だけ煽るのだから、タチが悪い。時間が経てばこういう情報も出てくるから、せかす勢力もいるのだろう。

>有名なチェルノブイリでの甲状腺ガンも(ガン防止のための)ヨウ素の取り過ぎで逆に甲状腺が腫れてしまったケースがある。ドイツで行なわれたレントゲン100年記念祭シンポジウムで多くの専門家が甲状腺ガンなのかただの腫れなのか激論しており、チェルノブイリ事故を調べた国連科学委員長ヤオロースキー氏がこれを指して「インチキの甲状腺ガン」という論文を出している(58p)。

チェルノブイリ事故の影響も過大評価されている。冷戦の時代ということもあり、西側は事故の影響を過大に煽った可能性もあるのだろう。冷静で科学的な再検証が必要だ。ロシアの対応に問題があったことは事実と思うが。

>放射線がガンを引き起こすメカニズムから考えて、問題は瞬間的な線量率。原爆が3600万ミリシーベルト毎時で、原発が最大2ミリシーベルト毎時だとして、原爆は原発の1800万倍の影響があると考えられる(63p)。

人間は自然放射線を浴びながら暮らしており、損傷したDNAを修復するメカニズムが備わっている。あまりに多すぎる線量を浴びると、修復が追いつかなくなるが、低量の放射線を浴びても、修復されるので問題ない。

>カリウムは動植物にとって必要不可欠な元素だが、これは放射線(ベータ線)を出している。放射線を取り除いたカリウムでは細胞が停止してしまうという実験結果もある。(75p-76p)

誤解を恐れず言えば、人は内部被爆を必要としているということである。カリウムが動植物に必要不可欠なことも、カリウムには自然に放射線(ベータ線)を出していることも否定する人はいないだろう。

>放射能が怖くないと最初に言ったのはアメリカのラッキー氏。宇宙飛行士が2週間の間、地上の300倍の放射線を浴びることを調査したところ、寧ろ元気になって帰ってきたとのこと。これを放射線ホルミシス効果と名づけた。(85p)

具体的なデータも多い。これを無視した放射線の影響論は意味がない。運動は人体に極めて有害な活性酸素を作り出すが、適度な運動が健康にいいことは誰でも知っている。寝たきりが身体にいいはずがない。人間は身体を動かすように出来ているのであり、また放射線を浴びるように出来ているのだと理解している。

>健康にもっともいい放射線量は年100ミリシーベルト。ラッキー氏はウラン鉱石をベッドに敷き詰めて寝ているらしく、90歳を超えても若々しいとのこと(存命)。

年100ミリシーベルトが怖くないどころか、健康にベストというのだから、驚くべき意見に思えるが、毎時に直すと、0.0114ミリシーベルトだから、なるほどとも思える。

>火力発電はボイラーの爆発など事故が多く、事故の数・犠牲者ともに火力の方が断然多い。危険である。(109p)

ボイラーを扱うには資格試験も必要。日本の場合、地震・津波も考慮しなければならない。

>地熱は危険。火山性ガスは極めて危険で、マグマは大変な存在。(112p)

一概に地熱が悪いと思わないが、こうしたことを考慮する必要は当然あるだろう。

>プルトニウムは怖くない。実際、プルトニウムの危険性を最初に訴えた学者とその仲間は自説を撤回している。半減期が長い(2万4000年)=出す放射線が少ないということ。

ヨウ素が危険とされるが、半減期は短い(8日)。

今、除染が話題になっているが、健康に良い物を莫大なコストをかけて除去するのは馬鹿げている。実際問題、人類は1960年代核実験時代を経ても、高齢化社会をむかえ、皆ピンピンしている。広範囲な除染は全く必要がなく、国が責任を持って除染する範囲は、統計的に有意な被害が出る恐れがある地域に限った方が良い。これは現在の国のICRPの基準を採用しても可能である(閾値なしモデルでも100ミリシーベルト以下の被害は観測できない。子供が小さいことを考えるにしても、5分の1の20ミリシーベルトぐらいではないか。10分の1でも10ミリシーベルトである。

自分としては、中長期的に放射線の影響の合理的な基準が確立されることを期待している。皆健康になるし、お金も掛からないし、言うことないではないか(両方読めば大体分ると思うが、閾値ありモデルの方が証拠が多く、理論もシッカリしており、説得性に富んでいる。どちらが勝つかは見えているようなものではないか)。

野田政権は線量が明らかに高いところからスパッとやればどうか。民間の行動は規制できないが、正確な情報提供と学術論争の活性化の働きかけぐらいは出来るだろう。放射線の影響に関する科学的な理解が進めば、基準も問題なく緩和されるはずだ。今のままでは、健康にいいラドン温泉も自然放射線量の高い地域も立ち入り禁止にしなくてはならないということになる。

渡辺喜美氏の感受性

2011-09-10 23:43:15 | 日記
みんなの党・渡辺代表「次元の低すぎる話だ」

>みんなの党の渡辺喜美代表は10日夜、鉢呂吉雄経済産業相が一連の失言の責任を取り、辞任したことについて「当然だ。閣僚だというより人としての感受性を疑う話だ。民主党政権になって、この手の次元の低すぎる話があまりにも多すぎる」となどと批判するコメントを出した。

あえて死の町発言の方を理解するなら、脱原発派の勇み足だと思う。原発を無くしたいあまりに、死の町などと言って煽ってみせたのだろう。とにかく反原発本を読むと、その手の煽りに事欠かないわけで、みんなの党も目指す方向は同じ(政策も共産党とも同じく原発ゼロと明示しているし、閣僚として問題なしとすることからも、政策的に同じ穴のムジナであることが分る)なのだから、口がすべらないよう気をつけた方がいいのではないか。

鉢呂氏「猛省し、少しでも貢献したい」

鉢呂氏も猛省して辞任したのだから、許してやるのが人の道だろう。政策的に似たようなものなのだから、みんなの党は鉢呂氏と仲良く、頑張っていけばいいと思う。

ハナから反原発の人間も別に信用しちゃいないが、自民党2世議員小泉流新自由主義者としてこれまで原発にな~んにも反対してきていないのに、急にゼロだとガンガン旗振りするような極端に走れる人間の言葉は、俺は一切信用しないけどな。世論調査見て、「こっちの方が人気があるな」とかその程度の次元の発想に決まってる

大体、渡辺喜美議員の父、渡辺美智雄は日本の原発導入に尽力した正力読売の元記者で、実際に原発を導入した中曽根氏の派閥を継いで渡辺派を立ち上げており、ガチガチの原発議員と見ていいだろう。俺達が造って俺達が潰すと思ってるのかどうなのか知らないが、あまり調子に乗らない方がいい。こんな支離滅裂のマッチポンプ政治家に次元がどうとか語られたくないということだ。

サヨナラ鉢呂

2011-09-10 00:25:48 | 政局・政治情勢
鉢呂経産相、撤回し陳謝 8日には「放射能をうつしてやる」 野党は追及の構え

>鉢呂氏は福島第1原発の視察から帰京した8日夜、報道陣の一人に防災服をすりつけるしぐさをし「放射能をうつしてやる」という趣旨の発言をしていたことも判明した。

>鉢呂氏は9日夜、経産省で記者団に発言の真意を問われ「(記憶が)ちょっと定かではない」と語ったが、防災服をすりつけた行為については「(相手に)近づいていったのは事実だ」と認めた。

サヨナラ鉢呂。これは酷い。環境省に移すからいいと思ってるのか知らないが、原発担当の経産省の大臣が放射能の恐怖を煽るとは。歩く風評被害無能大臣を任命した責任も重いと言わざるを得ない。

早くもヘボ人事によって、野田政権は自ら危機を迎えた。せめて、早めに火消しした方がいいだろう。無理に庇っても、次から次へと失言を連発するだけ。大体、経済と産業を司る大臣に旧社会党の議員を充てるなんて、経済を建て直す気がない証拠じゃないのかね。少しは反省したらどうだ。

ついでだから、原発を再稼動交渉が出来て理解ある有能な実力派大臣に変えればいい。そういう人材がいればだが。今のところ、野田政権に経済界の期待はあるようだから、応えられる時に応えておかないと、どうなっても知らないよ。

みんなの党という支離滅裂な超ポピュリズム政党

2011-09-06 23:45:42 | 日記
みんな・江田幹事長「いっそ民自公で大連立して」

>みんなの党は原発ゼロ社会の実現、民主党は原発の実質上の現状維持。われわれは経済成長優先、野田政権は財政再建優先だ」と指摘した。

民主党が、実質上の現状維持だって???こっちは将来的にゼロなどと断言されて非常にムカついているというのに(代表選前に海江田・前原と違い、野田は言わなかったから、一番マシだと思ったのに、当選するなり、手の平を返され、かなり内心ムカついているという経緯がある。民主党のことだから、事前にブログに書いてまで支持はしてないが)。将来的にゼロな産業が発展するわけない原発の将来性に期待する立場から言えば、野田政権の言うことは、原発を潰すという意味で脱原発の範疇に入るもので、到底容認できるものではない。

でも、みんなの党はもっと酷い。事実上脱原発の野田政権をまだヌルいというような方向性で批判しているので、どんな政策かと思えば、党ホームページの政策(2011年7月29日 19:21 脱原発・電力自由化シナリオ・工程表(イメージ))を見る限り、驚くほど民主党にソックリだ。新規増設の停止とか発送電分離・埋蔵電力の活用・スマートグリッド・地産地消・・・菅直人という方の言い分と何が違うと言うのか

更に言えば、みんなの党と言えば、小泉・竹中路線であることは言うまでもない周知の事実だが、その徹底した経済成長路線(経済成長を目指すこと自体は筆者も賛成である)の弊害の問題はさておき、一体全体、経済成長が必然的にエネルギー増大を伴うことについてどう考えているのだろうか。よく政策を見てみると、将来的に石油・石炭発電も止めるようなので、全部天然ガス・マイクロ水力などで電力を賄うらしい。

アホじゃなかろか

きっと事実上の天然ガス一点賭けのみんなの日本は足下を見られ天然ガスの値段上昇で搾取されるなど振り回されることになると思う。マイクロ水力がお好きなようだが、残念ながら、渇水気味の松山では協力できそうにもない。採算性が低いしな。

しかし、奴らはどんだけ天然ガスを使う気なんだよ。東○ガ○の回し者か。それとも、経済成長が嘘っぱちで脱原発のご本尊小出氏のように、エネルギー消費半分(「原発はいらない」211p)でも目指すつもりなのか。1970年代レベル(小出氏曰く)まで戻るとなると、テレビ・冷蔵庫・洗濯機は使えても、エアコンやパソコンは使えない生活が待っている(熱中症で人がバタバタ死ぬのではないか)。筆者のような五月蝿い奴が書けなくなって、都合がいいのかもしれないが。