「よろしくね」の中身は三つある。
① 再受診の催促や連絡は一切しないでね。
② 入学通知書の発行が遅れないように。
③ 入学説明会の案内など、入学に係る手続きに不利益が生じないようにしてね。
課長は言葉を選びながら丁寧に対応してくれた。
「催促しないというのは《お二人について》ということで良いか。当日、忘れていたという方もいるので」と。
また、入学説明会や購入品のお知らせなどは郵送してくれるとのこと。
通知の発行についても、「これから申し入れ書を教育長に報告して…、決定するのは教育長なので」と言葉を選びなら、本人と保護者の意思を尊重し、同じ日に発送するという基本的な姿勢について説明してくれた。
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昔と違うのは、言葉遣いだけではない。
障害のある子がふつう学級を希望して、振り分けのための就学時健診を受けないことを、ごくふつうのこととして受け止めている雰囲気が別世界のように違う。
だから、課長がふつうに子どもたちにも話しかけてくれる。
「この前、エレベーターの打ち合わせもしていましたね」
子どもが「青いのを頼んできた」と答えると、「青に決まったんですか?」と笑顔。
色はまだ、という話の流れに、「おじさんからも、係の人に青でと頼んでおくね」と言ってくれる。
先日の小学校のバリアチェックの後、「(入学を)待ってるね」と子どもに声をかけてくれた教頭を思い出した。
学校でも教育委員会でも、ふつう学級を希望する親子に、ごくふつうの対応をしてくれる人が増えたなと実感する。