ワニなつノート

住民票に係る「支援措置」のこと



住民票に係る「支援措置」のこと



元夫や元彼からのDVやストーカー行為から逃れるために、被害者が住所を知られないようにするための措置を、「住民基本台帳事務における支援措置」という。

DVやストーカーについては一般的に知られていると思う。


だが、実の親に住所を知られないために、支援措置を必要としている子どものことは、あまり知られていない。

私もホームを始めてから実情を知った。


「申出理由書」には、次のような内容を記さなければならない。

【申出理由】
(身体、生命への危害が及ぶ状況等を具体的に記載してください。)
〔いつ頃から〕
〔誰からの被害〕
〔どのような被害〕
〔住所を知られた場合、予想されること〕



児童虐待の中には、身体的暴力や心理的暴力だけでなく、性的虐待も含まれる。

考えてみてほしい。
15才の女の子が実の親から受けた性的被害を「どのような被害」として書かなければならないこと。
「住所を知られた場合、予想されること」を書かなければならないこと。


これが、「子どもを虐待の被害から守る」ための、「支援措置」なんだろうかと心底疑問だった。


しかし何らかの申請が必要なのは仕方ない。
最初にホームに入居する手続きは、児童相談所の担当者が本人と市役所の窓口に行くので、なんとかなる。


しかし、問題は延長のときだ。

支援措置の期間は、1年間。


で、一年後には「本人」が申請することになる。

子どもと一緒に市役所に行くと、最初に申請した用紙と同じものを渡される。


(身体、生命への危害が及ぶ状況等を具体的に記載してください。)
〔いつ頃から〕
〔誰からの被害〕
〔どのような被害〕
〔住所を知られた場合、予想されること〕


「え、一年前に書いたのと同じことを書かないといけないの?」
「規則ですから」


…何を言っているか、分かってるんだろうか?
目の前にいるのは、16才、17才の女の子だ。

「詳しくなくていいですから」ともいう。

そこに書く文字が「虐待」の二文字であっても、書く本人にとっては、「被害」と「被害の年月」のすべてだ。

文字は二文字でも、思い出す記憶がどれほどか、他人には分からない。


幼児の時や小学生の時、家族から「どのような被害」にあったかを、これから毎年書かせる気なのか?
これを書かないと、支援の延長はできないということか。
これを書かないと、住所を知られてしまいますよ、ということなのか。


どう考えても、子どもにそれを書かせる気にならなかった。

窓口でいろいろ話して、「前回に同じ」という言葉で妥協。


そもそも、申出理由書が、(新規・延長)と同じ書式なのがおかしい。

最初に理由を書いて申請が受理されているのだから、同じ事を記入させる意味がないだろ。

そんなことを話したのが去年の9月。


今年の7月、他の子の延長申請に行ったときも、同じやりとりをくり返した。

窓口で話しても、何も変わらないので、直接市長に要望書を書かないといけないのかと思った。

そのころ、市民ネットの市議の方がホームに見学にきてくれたので、この話をしたところ、9月に延長申請に行ったときには用紙が変更されていた(・。・)



【申出理由書(新規・延長)】という書式だったものが、「新規」と「更新」ようの二種類に分けられた。


【申出理由書(更新)】では、
《① 新規申出時の理由のとおり(はい・いいえ)》に、○をつけるだけでよいことになった。


やっぱり、これでいいんじゃん(^^)v


林さん、ありがとうございます。
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