子どもが私に話しかけるとき、その子は私を見ながら、でも大方は自分自身に語り聞かせている、ということを忘れずにいよう。
私という聴き手を通して「自分の声」を聴くことが、子どもの体験したことを「つながりの安全」を通して確かめる作業、になりますように。
ひとり言でも確認できるけれど、誰かがうれしそうに聞いてくれたら、より弾んだ「自分の声」で確認できるかもしれない。
その子がどんな経験をしたのかは分からないとしても、話してくれるその声に、よろこんで耳を傾けよう。
もっとこの子に会うために。
もっとこの子の声を聴けますように。
【写真:仲村伊織」