「(菅)話放題」⑯
東南アジアのタイで、あれは何時ごろから始まったのだったか、
タクシン元首相支持派による抗議デモが起ってから、その後キルギ
スだったか中央アジアで内乱が起り、ギリシャの国家財政財の破綻
が明らかになって抗議デモが起こり、それが暴動へエスカレートし
て、更にその前にはチベット、及びウイグル自治区で中国政府に対
する民衆の抗議デモが武力鎮圧されたりと、忘れてしまったものも
あるかも知れないが、経済のグローバル化は至る所で経済格差を齎
した。安定していたヨーロッパでさえ再び移民との対立が燻ぶって
おり、最近ではフランスでも年金制度改革に反対するデモが起って
いる。国内の格差を巡って国民が政府と対立する構図はグルッと地
球をひと回りして戻ってくると、今度は東アジアの日本と中国の間
で島嶼の領有権を巡る国家間の対立へと転化した。グローバル経済
が齎した変化はそれぞれの国内で格差を生み、格差は対立を生み、
対立は抗議行動となって、それはやがて暴動へとエスカレートして、
暴徒化した民衆は政府によって武力鎮圧される。しかし、国内紛争
を怖れる政権は国内の経済を守る為に、一転してグローバル化とは
反対の保護主義へと政策転換しようとしている。
以下は全くの私の危惧に過ぎないかもしれないが、今、我々が眼
にしてるグローバル経済に端を発する様々な国内対立は何れ国家間
対立に転化して、やがて「経済」戦争が激化して憎しみの感情だけ
を残して戦争へと繋がるのではないだろうかと怖れている。事実、
ブラジルのマンテガ財務相は、米欧など主要国が自国通貨を安く誘
導する現状を「これは通貨戦争だ」と言って、特にドル安を事実上
放置している米政府の通貨政策を批判している。グローバル経済が
齎した格差は遂に先進国と新興国の経済戦争に発展しようとしてい
る。何れの国も政権批判をかわす為に経済格差の歪みを正そうとし
て自国の経済だけを守ろうとすれば、協調して世界経済を立て直す
ことなど叶わないだろう。経済危機から立ち直れないアメリカが新
興国の経済進出を恐れて保護主義を貫くことは、そもそも自分達が
推し進めたグローバルスタンダードに反するではないか。それぞれ
の国がグローバル経済の弊害から国内経済を守る為に保護主義に向
かえば、一転して世界は再び対立へと向かうだろう。そして、その
責任は負けたから一先ず逃れようとするアメリカと、逆に勝ったか
ら一先ず逃れようとする中国にある。しかし、アメリカも中国もグ
ローバル経済の発展でしかその存在を保てない大国なのだ。グロー
バル経済を自国の経済を守る為に利用するとすれば、何れはかつて
世界が経験した苦い記憶を甦らせることにならだいだろうか。すで
に世界経済は国家という枠組みを乗り越えてしまったのだ。一国の
繁栄が他国の破綻を招くゼロサム経済が地球を取り巻いている。そ
れは一国の経済破綻が世界経済の破綻に繋がる危険性を孕んでいる。
自国経済を守る為に世界との協調性を踏み躙ってしまえば、我々が
かつて辿った「何時か来た道」へ舞い戻ることになるだろう。
ついさっき見たネットのニュースでは、2010年版「世界人口
白書」が発表されて、世界の人口が今年69億人を超えて、来年に
は遂に70億を突破するだろうと伝えていた。
(菅)⑯
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東南アジアのタイで、あれは何時ごろから始まったのだったか、
タクシン元首相支持派による抗議デモが起ってから、その後キルギ
スだったか中央アジアで内乱が起り、ギリシャの国家財政財の破綻
が明らかになって抗議デモが起こり、それが暴動へエスカレートし
て、更にその前にはチベット、及びウイグル自治区で中国政府に対
する民衆の抗議デモが武力鎮圧されたりと、忘れてしまったものも
あるかも知れないが、経済のグローバル化は至る所で経済格差を齎
した。安定していたヨーロッパでさえ再び移民との対立が燻ぶって
おり、最近ではフランスでも年金制度改革に反対するデモが起って
いる。国内の格差を巡って国民が政府と対立する構図はグルッと地
球をひと回りして戻ってくると、今度は東アジアの日本と中国の間
で島嶼の領有権を巡る国家間の対立へと転化した。グローバル経済
が齎した変化はそれぞれの国内で格差を生み、格差は対立を生み、
対立は抗議行動となって、それはやがて暴動へとエスカレートして、
暴徒化した民衆は政府によって武力鎮圧される。しかし、国内紛争
を怖れる政権は国内の経済を守る為に、一転してグローバル化とは
反対の保護主義へと政策転換しようとしている。
以下は全くの私の危惧に過ぎないかもしれないが、今、我々が眼
にしてるグローバル経済に端を発する様々な国内対立は何れ国家間
対立に転化して、やがて「経済」戦争が激化して憎しみの感情だけ
を残して戦争へと繋がるのではないだろうかと怖れている。事実、
ブラジルのマンテガ財務相は、米欧など主要国が自国通貨を安く誘
導する現状を「これは通貨戦争だ」と言って、特にドル安を事実上
放置している米政府の通貨政策を批判している。グローバル経済が
齎した格差は遂に先進国と新興国の経済戦争に発展しようとしてい
る。何れの国も政権批判をかわす為に経済格差の歪みを正そうとし
て自国の経済だけを守ろうとすれば、協調して世界経済を立て直す
ことなど叶わないだろう。経済危機から立ち直れないアメリカが新
興国の経済進出を恐れて保護主義を貫くことは、そもそも自分達が
推し進めたグローバルスタンダードに反するではないか。それぞれ
の国がグローバル経済の弊害から国内経済を守る為に保護主義に向
かえば、一転して世界は再び対立へと向かうだろう。そして、その
責任は負けたから一先ず逃れようとするアメリカと、逆に勝ったか
ら一先ず逃れようとする中国にある。しかし、アメリカも中国もグ
ローバル経済の発展でしかその存在を保てない大国なのだ。グロー
バル経済を自国の経済を守る為に利用するとすれば、何れはかつて
世界が経験した苦い記憶を甦らせることにならだいだろうか。すで
に世界経済は国家という枠組みを乗り越えてしまったのだ。一国の
繁栄が他国の破綻を招くゼロサム経済が地球を取り巻いている。そ
れは一国の経済破綻が世界経済の破綻に繋がる危険性を孕んでいる。
自国経済を守る為に世界との協調性を踏み躙ってしまえば、我々が
かつて辿った「何時か来た道」へ舞い戻ることになるだろう。
ついさっき見たネットのニュースでは、2010年版「世界人口
白書」が発表されて、世界の人口が今年69億人を超えて、来年に
は遂に70億を突破するだろうと伝えていた。
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