「何かおかしい?」
まず、パソコンが調子が悪くて、「何かおかしい?」ので、更新が
思うようにいきません。しばらく休むことになるかもしれませんので、
思っていることを簡単に記します。
石原東京都知事は怯みました。原因は息子の自民党党首の可能性、
もしかすれば総理大臣の可能性もあるからです。尖閣問題で自分が
表に出て動けば、今後、その長男である石原伸晃氏が政治家として
成長著しい中国との交渉カードを失うことになるからです。都知事は決
して尖閣に上陸などできないでしょう。事実、始めの話とは随分経緯が
変わってきているではないか。それは、彼が「作家」だからです。作家と
は言葉の人です、行いの人ではありません。宣言したあとで行動せず
に考え込んでしまうのです。もっとはっきり言えば、そもそも作家とは「
虚偽」を騙る人だからです。もしも、小説家として売れるには如何なる
才能が必須かと尋ねられたら、私は、迷わずに嘘を吐く才能だ、と答え
るだろう。更に、彼は、侮られることを怖れて威を借りなければ他人と
平等に話せない、田中康夫氏曰く 、「Coward (臆病)」な人物なのです。
彼が、躊躇いもせずに尖閣問題に火を点けたのは自分には責任が及
ばないからです。ところが、その責任が何れ息子の政治家としての手
足を縛ることになるかもしれないことを知ると忽ち怯んでしまったのです。
しかしそれは、宗族を国家に優先させる儒教思想そのものです。国民に
対しては愛国心を強いながら、自らは主張する国益よりも宗族を優先さ
せたのではないか?そう言えば、彼が唯一大臣として注目されたのは、
防衛庁長官当時に弟の裕次郎が倒れた際に小笠原諸島から海上自衛
隊飛行艇を呼び寄せて帰京したことを思い出さずにはいられない。しかし、
宗族主義や仁義を重んじる任侠道はそもそも儒教思想であり、「支那」の
道徳ではないか。この国で愛国心を訴える人々が決まって説くそれらの道
徳とは「支那」思想なのだ。
さて、政治が混迷をしています。民主党だけでなく自民党も進む
べき道を見失って迷走しています。この政治不信は日本経済にも大
きな影響を与えるでしょう。多額の国債を発行している政府は、そ
の金利が僅かでも上昇すれば利払いが多額になり、更に財政を圧迫
することになります。もし、そうなればいくら消費税を5%増税し
たところで追い着かないでしょう。民主党が政権を取った時に、一
方で事業仕分けを公開の下で大々的に行いながら、その一方で、言
うだけ番長の前原国交大臣が「事業の継続はやめません」と言った
時に、私は、今の民主党の情けない姿が目に浮かびました。これが
政治改革を国民に訴えて政権に着いた政党なのか。それでは経
済はといえば、シャープに見られるように、つい数年前には空前の
利益を計上した会社が今では巨額の赤字に存亡の危機を迎えていま
す。それは、オリンパスや大王製紙、または東京電力のような硬直した
蛸壺組織が陥る驕りがなかったのだろうか?果たした、それはシャー
プだけのことだろうか?長く日本経済を牽引してきた電器産業の凋落
は経済再生の切札を失うことになり、辛うじて経済だけで安定してきた
日本に存亡の危機が忍び寄ろうとしているのではないだろうか。
目を隣国に移せば、中国、韓国との領土問題で互いに譲らず熱を
帯びて一触即発の可能性さえ勃発しかねない状況である。そんなこ
とにでもなれば増々アジア経済はおかしくなってしまうだろう。す
でに、中国経済は様々な悪環境に苛まれていてこれまでのように順
風に成長を続けることは困難であろう。すでに、投資先を失くした金
が信じられないモノに向かっていて、例えば、投機目的の胡桃一個
が4,50万円で遣り取りされているという記事を目にしたが、かつて
のオランダのチューリップ投機バブルを彷彿せずには居れなかった。
同じように韓国でもバブル崩壊が取り沙汰され始めている。リーマン
ショック後の金融危機はEUを経てアジアからも発生する危険性がこ
こにきて増している。もしそうなれば、体力を失った世界経済に引火
して世界恐慌の危機さえ現実性を帯びてくる。はっきり言えば、何か
おかしい?
私は、随分前から近代文明の限界を言ってきたが、もとより、そ
れは地球資源や地球環境の限界のことであり、我々は、地球内存在
として近代文明、つまり、無尽蔵にある資源を前提にした大量消費
によって賄われる資本主義経済そのものが限界を迎えようとしてい
るのだ。我々は、この金魚鉢の中から抜け出すことができないのだ。
かつて、我々に先だって生存し絶滅した恐竜たちは、巨大化を競い
合い、その体を賄うために膨大なエネルギーを消費したが、すでに、
エネルギー消費だけを比べてみれば、我々が生きるために費やす
エネルギーの量は彼らを遥かに凌駕して地球環境を脅かしている。
もしも、恐竜たちがその持て余した体によって思い通りに動けなくな
りカタストロフィーを回避できなかったとすれば、すでに我々は恐らく
文明を手放すことができずに、「絶滅已む無し」と諦めて、我々より
は省エネの昆虫なりに、彼らにとっては無限の地球を譲ることにな
るだろう。そして、彼は我々が残した文明など詮索することもないだ
ろう。恐竜たちの二の舞になるか、それとも霊長類の叡知によって
地球内生命として生き延びることができるのかが迫られている。と
ころが、我が国のリーダーたちは、道から逸れた車を更に前に進ま
せて登り道に戻ろうと焦っている。近代文明という道は既行き止まり
になっているというのに。これまでは、疾走することで安定を保って
きた社会は、格差社会の不公平に不満を募らせて不安定になる。今
や、問題なのは貧しさの分配の仕方で、かつて、余命を悟った作家
小田実は、テレビの中で遺言のように、日本は中流社会に戻らなけ
ればならない、と残したことを私は未だに忘れないが、時あたかも、
アメリカ大統領の再選を目指すオバマ大統領は、その演説の中で中
間所得層の拡大を謳っていた。既得権益に与って他人の権利を省み
ないアンシャン・レジューム(守旧派)を如何に破壊して新しい社会を築
くかを、我々国民は政治家に期待していたが、改革改革と叫びながら
その政治家こそがそれらの既得権益に与る団体の手先となって提灯
を提げて先導する茶坊主ばかりではこの国は再び忌まわしい時代へ
と逆戻りするに違いない。
言いたいことを記しました。しばらく休みます。
ケケロ(捕囚)兵 「世間に捕まっちゃった!」