「竹内結子さんの死を悼む」②
かつて(2013年)、私はこのブログに「ボーダー」という記事
を載せましたが、ちょうどその頃、一緒に働く同僚がさっきまで穏
やかに会話を交わしていたのに突然豹変して切れ出して、こっちは
そんなに激怒される理由がまったく理解できずに、頭の中が「?」
だらけになってしまったことがあった。何度かそういう人と出会っ
たことから、あれはきっと何かあると思って調べているうちに、亡
くなったダイアナ元妃の生い立ちとその後の人生が書かれたブログ
に出遭った。それまでダイアナ元妃は上流階級の穏やかな美しい女
性だとばかり思っていたが、どうやらそうでもないらしいことが分
った。そもそも「ボーダー」とは「境界性パーソナリティ障害」
(Borderline personality disorder :BPD )という人格障害の
ことで、もちろん私はまったくの門外漢ですが、どうも幼少期の体
験が大きく影響することがあるらしい。以下は私のブログ記事「ボ
ーダー」③からの再掲載ですが、
『「人格障害の精神病理」を専門とする磯辺潮医学博士の著書「普
通に生きられない人たち」河出書房新社(2005/8/6)によると、ダイ
アナ元妃が7歳のとき、母親は4人の子どもを置いて家を出て、再
婚しました。15歳の時に、父親が再婚。このような環境に育った
ので、「彼女の生涯を貫く、見捨てられることへの不安と情緒の不
安定性を生み出したと考えられる」。ダイアナ元妃の執事だった人
は、「”かんしゃく”がひどく、女官たちが次々と辞めていった」。
でも、「公の場では、上手に機能していた」とTVインタビューに答
えていました。5回の自殺未遂と拒食症、および不倫などから「深
い心の欠損があった」。「境界性人格障害の人は、何をしても、"虚
しい”といつも訴えます」と磯辺博士。「なにか埋め合わせのできな
い、心の欠落がある」』と言うのです。
さて、先日亡くなられた竹内結子さんは、あまり詮索するつもり
はないが、伝え聞くところによると、彼女が中学2年生の時に大好
きだった母親が病死し、父親は連れ子がいる女性と再婚して、結子
さん自身も、「私の家は複雑な家庭なので、戻る場所はないんです。
この世界で絶対にがんばらなきゃいけないんです」(スポーツ紙記者)
と、語っていた、という。
【文春オンライン】https://bunshun.jp/articles/-/40556?page=3
もちろん一概には言えないが、ダイアナ元妃の生い立ちと何となくそ
の境遇が重なる。「戻る場所がないんです」という思いは「この世に
居る場所がない」と思い込んでしまったのだろうか?彼女が大好きだ
った母親が亡くなった40歳と同じ年齢で母親の元へ旅立った。
【AERA dot.】https://dot.asahi.com/wa/2020100600056.html?page=2
(つづく)