「スタグフレーション(stagflation)」
「スタグフレーションとは、景気が後退していく中でインフレーシ
ョン(インフレ、物価上昇)が同時進行する現象のことをいいます。
この名称は、景気停滞を意味する『スタグネーション(Stagnation)
』と『インフレーション(Iinflation)』を組み合わせた合成語です。
通常、景気の停滞は、需要が落ち込むことからデフレ(物価下落)
要因となりますが、原油価格の高騰など、原材料や素材関連の価格
上昇などによって不景気の中でも物価が上昇することがあります。
これが、スタグフレーションです。景気後退で賃金が上がらないに
もかかわらず物価が上昇する状況は、生活者にとって極めて厳しい
経済状況といえます。わが国では、1970年代のオイルショック後に
この状態となっていました。」(SMBC日興証券HP内「初めてでも
解りやすい用語集」より) https://www.smbcnikko.co.jp/terms/japan/su/J0293.html
要するにわが国の経済は「スタグフレーション(stagflation)」へ
突入したと言えのではないだろうか。ところで凡そ百年前には、
第一次世界大戦が勃発し(1914年~1918年)、スペイン風邪
のパンデミックが起こり(1918年~1919年)、ついには世界
恐慌(1929年10月24日「暗黒の木曜日」~1933年まで
の五年間に及ぶ【旺文社世界史辞典三訂版「世界恐慌」の解説】
より)に襲われた。それは「暗黒の木曜日」ともよばれる最大・最
長の恐慌で,日本・ドイツを除いて,主要国が恐慌前の水準に回復
するのに10年かかった。各国は,ブロック化による景気回復や,日
独のような対外進出や軍備増強をはかり,第二次世界大戦(1939
年~1945年8月の日本の降服まで)の大きな誘因となった。(【
同上】より)
今、およそ百年前に起こったこれらパンデミック、戦争、経済恐
慌が再び現実味を帯びて迫ってきているが、もしも人為的に避けら
れることがあるとすれば戦争にちがいない。果たして我々は「同じ
ものの永劫に回帰する歴史」を回避することができるのだろうか?