2011年3月11日のあの日から今日で2年3ヶ月が過ぎた。
まだ2年3ヶ月しかたっていないのに、もう話題すら出てこなくなってきた。
これでいいのだろうか?
あの日俺はこの鉄筋コンクリート製の建屋の中にいて救われた。
海抜約20mの高さにあるこの建物にも津波は襲い掛かってきた。1階の約1mの高さまで海水が浸入してきた。外にいたら俺は今この世に存在していなかっただろう。
多くの亡くなられた方から見たら、それも運なのだろうか?
この入口から海水がどんどん入ってきた光景がいまだに浮かんでくる。膝まで海水につかりながら2階に避難し、そこから見た光景は信じられないものだった。
だんだん復興が進んできて平常の生活が身についてくると、わずか2年しかたっていない大きな出来事も過去のものになってしまうのかもしれません。
しかし、何かの機会にそれを思い出し、その怖さを再認識し、それに備えなければならないのではないだろうか?
「災害は忘れた頃にやってくる」
昔から言い伝えられてきたこの言葉は、今の俺には「あの怖さを忘れるな」と言っているような気がする。