平成29年5月4日(木)
真昼の決闘
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/02/902d1111dc8d40c4d906c7c7e025a1d3.jpg)
先月、「グレース・ケリー展」を見て久しぶりに
グレース・ケリーの映画を所有のB・Dで鑑賞し、
今も色褪せない彼女の美しさに浸りました。
グレース・ケリーは1951年「Fourteen・Hours」
邦題「14時間」(日本未公開)で映画デヴュー。
映画製作者のスタンリー・クレーマーはこの作品を
見て、「真昼の決闘」で主演のゲーリー・クーパー
の相手役に起用します。僅か2作目のこの映画では
新妻の落着いた演技を見せ目を見張らせます。
グレース・ケリーがハイスクール卒業後にモデルを
しながら演技を学んでいた努力が実を結んでいます。
この作品の後、「モガンボ」でアカデミー助演女優
賞にノミネート、1955年の「喝采」では僅か4
年でアカデミー主演女優賞を獲得しました。
真昼の決闘
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/23/ef36f0a35511acf71ef1f29d51956e45.jpg)
1952年、米国ユナイテッドアーテイスト配給
監督 : フレッド・ジンネマン
脚本 : カール・フォアマン
製作 : スタンリー・クレーマー
音楽 : デイミトリ・テイオムキン
撮影 : フロイド・クロスビー
キャスト
町の保安官ウイル・ケイン:ゲーリー・クーパー
妻エミイ・ケイン:グレース・ケリー
保安官元助手 ハーヴェイ:ロイド・ブリッジス
町長ヘンダーソン:トーマス・ミッチェル
酒場の女主人ヘレン・ラミレス:ケテイ・フラド
悪漢フランク・ミラー:イアン・マクドナルド
フランクの仲間:リー・ヴアン・クリーフ
ストーリー
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/6f/89534065b3cb9dc601061186360aee32.jpg)
町の保安官ウイル・ケリーは判事立会の下、エミイと
結婚式を挙げていた。これを機会に保安官を辞めて、
町を出ていく事になっていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/5f/849ee91e9c4126fe35dd781b7c85c2f4.jpg)
そんな時ケインの所に、彼が以前逮捕したフランク
・ミラーと言う悪漢が、正午に到着する列車で町へ
戻って来るとの知らせが在る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/b0/e943485893580b11bf64dffa0d221f74.jpg)
ミラーは仲間と共に保安官に復讐するつもりである。
これを聴いた判事らの勧めでウイル・ケインは妻と
町を出る事にするが、正義感の強いウイルは途中で
町へ引き返して来る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/e0/4905cf0dd7340906269e7928b8a3ecdf.jpg)
ケインは酒場や教会へ行き、保安官の助手を要請する
が、誰も彼を手助けする者が居ない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/38/b0275553dd4473769266a86d98426d9a.jpg)
彼の友人の家を訪ねると居留守を使う始末である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/f9/1f162b6117c0276787d03dacbe789f41.jpg)
結局ヘンダーソン町長の意見により、ケインが町を
出るのが一番の作という結果を通告される。
誰も手助けに来ぬ保安官事務所で、ケインは遺書を
用意する。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/85/61f721ed0b05a5be191f1c4ad7bea6e1.jpg)
正午(ハイ・ヌーン)、フランク・ミラーの乗った
列車が町に到着する。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/b6/2ca5c5b89d574d5ef972a26c2164efc6.jpg)
ケインは
たった独り銃を持ち、保安官事務所をでる、、、。
目の前を、酒場の女主人ヘレンが新妻のエミイを
馬車に載せ、通り過ぎて行きます、、、。
到着した列車からミラーが降り立ち、入代わりに
ヘレンとエミイが列車へ、、、、。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/18/fae2c0c71128dc145206122c190ebe9a.jpg)
やがてフランク・ミラーの4人の仲間達とケイン
との決闘が始まります、、、、。
ケインは最初にベン・ミラーを倒し、、、、
この銃声を聞いたエミイーは、咄嗟に列車から
飛び降ります。
ケインは馬小屋に隠れ、二人目のジャック・コルビー
を倒します。
この後、馬小屋を焼かれたケインは馬で脱出する際
肩を撃たれ、近くの店に入ります。
店を包囲されている時、、エミイが悪漢の背後から
3人目を撃ち倒すのだが、、、、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/a0/9a74b250de6ac29897f5db2c3d772ce7.jpg)
エミイはミラーに捕まり、人質としてケインの前へ。
一瞬、、、エミイが抵抗して暴れ、ミラーが怯んだ
瞬間、ケインの銃声が鳴り響き、、ミラーが倒れる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/19/864a54ecd443f10125aaafe6c4892f5e.jpg)
決闘が終わり、ケインとエミイが抱合う中、、、
町の人々が次々とやって来ます。
ケインと妻は厳しい眼で人々を見つめ、保安官バッジ
を捨てて町を出て行きます、、、。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/ce/45afbd65f63d0599f7a671e90f7ea495.jpg)
アカデミー賞
主演男優賞 : ゲーリー・クーパー
助演女優賞 : ケテー・フラド
脚色賞 :カール・フォアマン
作曲賞 :デイミトリ・チオムキン
撮影賞 :フロイド・クロスビー
※この映画を製作した時代、全米に「赤狩り」の嵐が
吹き荒れ、その影響か?この映画「真昼の決闘」は
アカデミー作品賞を逃します。
この頃、多くの映画関係者が、追放されて居り、
この作品もその影響を受けたと言われています。
この年の作品賞は「地上最大のショー」を選出。
なぜこの作品が選ばれたのかは判らない様です。
※「地上最大のショー」バート・ランカスター主演の
サーカス映画です。
余 談
※製作者のスタンリー・クレーマーは「町を誰も守ろう
とする、ガッツが無かったため町が滅びた話」と。
※監督のフレッド・ジンネマンは「これは良心に従って
決定をせねばならない男の話」と。
※余談の余談
作家の小林信彦サンは大の映画ファン映画通で知られ
ていますが、自らの著書の中で「真昼の決闘は西部劇
ではない。西部の匂いが無く、民衆不審の社会派ドラ
マである。」と評されています。
今日の1句(俳人の名句)
茨咲いてこんなさみしい真昼がある 三橋鷹女
※次回は、アルフレッド・ヒチコックの作品から、
「裏窓」を紹介します。
真昼の決闘
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先月、「グレース・ケリー展」を見て久しぶりに
グレース・ケリーの映画を所有のB・Dで鑑賞し、
今も色褪せない彼女の美しさに浸りました。
グレース・ケリーは1951年「Fourteen・Hours」
邦題「14時間」(日本未公開)で映画デヴュー。
映画製作者のスタンリー・クレーマーはこの作品を
見て、「真昼の決闘」で主演のゲーリー・クーパー
の相手役に起用します。僅か2作目のこの映画では
新妻の落着いた演技を見せ目を見張らせます。
グレース・ケリーがハイスクール卒業後にモデルを
しながら演技を学んでいた努力が実を結んでいます。
この作品の後、「モガンボ」でアカデミー助演女優
賞にノミネート、1955年の「喝采」では僅か4
年でアカデミー主演女優賞を獲得しました。
真昼の決闘
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/23/ef36f0a35511acf71ef1f29d51956e45.jpg)
1952年、米国ユナイテッドアーテイスト配給
監督 : フレッド・ジンネマン
脚本 : カール・フォアマン
製作 : スタンリー・クレーマー
音楽 : デイミトリ・テイオムキン
撮影 : フロイド・クロスビー
キャスト
町の保安官ウイル・ケイン:ゲーリー・クーパー
妻エミイ・ケイン:グレース・ケリー
保安官元助手 ハーヴェイ:ロイド・ブリッジス
町長ヘンダーソン:トーマス・ミッチェル
酒場の女主人ヘレン・ラミレス:ケテイ・フラド
悪漢フランク・ミラー:イアン・マクドナルド
フランクの仲間:リー・ヴアン・クリーフ
ストーリー
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/6f/89534065b3cb9dc601061186360aee32.jpg)
町の保安官ウイル・ケリーは判事立会の下、エミイと
結婚式を挙げていた。これを機会に保安官を辞めて、
町を出ていく事になっていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/5f/849ee91e9c4126fe35dd781b7c85c2f4.jpg)
そんな時ケインの所に、彼が以前逮捕したフランク
・ミラーと言う悪漢が、正午に到着する列車で町へ
戻って来るとの知らせが在る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/b0/e943485893580b11bf64dffa0d221f74.jpg)
ミラーは仲間と共に保安官に復讐するつもりである。
これを聴いた判事らの勧めでウイル・ケインは妻と
町を出る事にするが、正義感の強いウイルは途中で
町へ引き返して来る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/e0/4905cf0dd7340906269e7928b8a3ecdf.jpg)
ケインは酒場や教会へ行き、保安官の助手を要請する
が、誰も彼を手助けする者が居ない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/38/b0275553dd4473769266a86d98426d9a.jpg)
彼の友人の家を訪ねると居留守を使う始末である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/f9/1f162b6117c0276787d03dacbe789f41.jpg)
結局ヘンダーソン町長の意見により、ケインが町を
出るのが一番の作という結果を通告される。
誰も手助けに来ぬ保安官事務所で、ケインは遺書を
用意する。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/85/61f721ed0b05a5be191f1c4ad7bea6e1.jpg)
正午(ハイ・ヌーン)、フランク・ミラーの乗った
列車が町に到着する。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/b6/2ca5c5b89d574d5ef972a26c2164efc6.jpg)
ケインは
たった独り銃を持ち、保安官事務所をでる、、、。
目の前を、酒場の女主人ヘレンが新妻のエミイを
馬車に載せ、通り過ぎて行きます、、、。
到着した列車からミラーが降り立ち、入代わりに
ヘレンとエミイが列車へ、、、、。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/18/fae2c0c71128dc145206122c190ebe9a.jpg)
やがてフランク・ミラーの4人の仲間達とケイン
との決闘が始まります、、、、。
ケインは最初にベン・ミラーを倒し、、、、
この銃声を聞いたエミイーは、咄嗟に列車から
飛び降ります。
ケインは馬小屋に隠れ、二人目のジャック・コルビー
を倒します。
この後、馬小屋を焼かれたケインは馬で脱出する際
肩を撃たれ、近くの店に入ります。
店を包囲されている時、、エミイが悪漢の背後から
3人目を撃ち倒すのだが、、、、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/a0/9a74b250de6ac29897f5db2c3d772ce7.jpg)
エミイはミラーに捕まり、人質としてケインの前へ。
一瞬、、、エミイが抵抗して暴れ、ミラーが怯んだ
瞬間、ケインの銃声が鳴り響き、、ミラーが倒れる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/19/864a54ecd443f10125aaafe6c4892f5e.jpg)
決闘が終わり、ケインとエミイが抱合う中、、、
町の人々が次々とやって来ます。
ケインと妻は厳しい眼で人々を見つめ、保安官バッジ
を捨てて町を出て行きます、、、。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/ce/45afbd65f63d0599f7a671e90f7ea495.jpg)
アカデミー賞
主演男優賞 : ゲーリー・クーパー
助演女優賞 : ケテー・フラド
脚色賞 :カール・フォアマン
作曲賞 :デイミトリ・チオムキン
撮影賞 :フロイド・クロスビー
※この映画を製作した時代、全米に「赤狩り」の嵐が
吹き荒れ、その影響か?この映画「真昼の決闘」は
アカデミー作品賞を逃します。
この頃、多くの映画関係者が、追放されて居り、
この作品もその影響を受けたと言われています。
この年の作品賞は「地上最大のショー」を選出。
なぜこの作品が選ばれたのかは判らない様です。
※「地上最大のショー」バート・ランカスター主演の
サーカス映画です。
余 談
※製作者のスタンリー・クレーマーは「町を誰も守ろう
とする、ガッツが無かったため町が滅びた話」と。
※監督のフレッド・ジンネマンは「これは良心に従って
決定をせねばならない男の話」と。
※余談の余談
作家の小林信彦サンは大の映画ファン映画通で知られ
ていますが、自らの著書の中で「真昼の決闘は西部劇
ではない。西部の匂いが無く、民衆不審の社会派ドラ
マである。」と評されています。
今日の1句(俳人の名句)
茨咲いてこんなさみしい真昼がある 三橋鷹女
※次回は、アルフレッド・ヒチコックの作品から、
「裏窓」を紹介します。