平成29年5月4日(木)
真昼の決闘
先月、「グレース・ケリー展」を見て久しぶりに
グレース・ケリーの映画を所有のB・Dで鑑賞し、
今も色褪せない彼女の美しさに浸りました。
グレース・ケリーは1951年「Fourteen・Hours」
邦題「14時間」(日本未公開)で映画デヴュー。
映画製作者のスタンリー・クレーマーはこの作品を
見て、「真昼の決闘」で主演のゲーリー・クーパー
の相手役に起用します。僅か2作目のこの映画では
新妻の落着いた演技を見せ目を見張らせます。
グレース・ケリーがハイスクール卒業後にモデルを
しながら演技を学んでいた努力が実を結んでいます。
この作品の後、「モガンボ」でアカデミー助演女優
賞にノミネート、1955年の「喝采」では僅か4
年でアカデミー主演女優賞を獲得しました。
真昼の決闘
1952年、米国ユナイテッドアーテイスト配給
監督 : フレッド・ジンネマン
脚本 : カール・フォアマン
製作 : スタンリー・クレーマー
音楽 : デイミトリ・テイオムキン
撮影 : フロイド・クロスビー
キャスト
町の保安官ウイル・ケイン:ゲーリー・クーパー
妻エミイ・ケイン:グレース・ケリー
保安官元助手 ハーヴェイ:ロイド・ブリッジス
町長ヘンダーソン:トーマス・ミッチェル
酒場の女主人ヘレン・ラミレス:ケテイ・フラド
悪漢フランク・ミラー:イアン・マクドナルド
フランクの仲間:リー・ヴアン・クリーフ
ストーリー
町の保安官ウイル・ケリーは判事立会の下、エミイと
結婚式を挙げていた。これを機会に保安官を辞めて、
町を出ていく事になっていた。
そんな時ケインの所に、彼が以前逮捕したフランク
・ミラーと言う悪漢が、正午に到着する列車で町へ
戻って来るとの知らせが在る。
ミラーは仲間と共に保安官に復讐するつもりである。
これを聴いた判事らの勧めでウイル・ケインは妻と
町を出る事にするが、正義感の強いウイルは途中で
町へ引き返して来る。
ケインは酒場や教会へ行き、保安官の助手を要請する
が、誰も彼を手助けする者が居ない。
彼の友人の家を訪ねると居留守を使う始末である。
結局ヘンダーソン町長の意見により、ケインが町を
出るのが一番の作という結果を通告される。
誰も手助けに来ぬ保安官事務所で、ケインは遺書を
用意する。
正午(ハイ・ヌーン)、フランク・ミラーの乗った
列車が町に到着する。
ケインは
たった独り銃を持ち、保安官事務所をでる、、、。
目の前を、酒場の女主人ヘレンが新妻のエミイを
馬車に載せ、通り過ぎて行きます、、、。
到着した列車からミラーが降り立ち、入代わりに
ヘレンとエミイが列車へ、、、、。
やがてフランク・ミラーの4人の仲間達とケイン
との決闘が始まります、、、、。
ケインは最初にベン・ミラーを倒し、、、、
この銃声を聞いたエミイーは、咄嗟に列車から
飛び降ります。
ケインは馬小屋に隠れ、二人目のジャック・コルビー
を倒します。
この後、馬小屋を焼かれたケインは馬で脱出する際
肩を撃たれ、近くの店に入ります。
店を包囲されている時、、エミイが悪漢の背後から
3人目を撃ち倒すのだが、、、、
エミイはミラーに捕まり、人質としてケインの前へ。
一瞬、、、エミイが抵抗して暴れ、ミラーが怯んだ
瞬間、ケインの銃声が鳴り響き、、ミラーが倒れる。
決闘が終わり、ケインとエミイが抱合う中、、、
町の人々が次々とやって来ます。
ケインと妻は厳しい眼で人々を見つめ、保安官バッジ
を捨てて町を出て行きます、、、。
アカデミー賞
主演男優賞 : ゲーリー・クーパー
助演女優賞 : ケテー・フラド
脚色賞 :カール・フォアマン
作曲賞 :デイミトリ・チオムキン
撮影賞 :フロイド・クロスビー
※この映画を製作した時代、全米に「赤狩り」の嵐が
吹き荒れ、その影響か?この映画「真昼の決闘」は
アカデミー作品賞を逃します。
この頃、多くの映画関係者が、追放されて居り、
この作品もその影響を受けたと言われています。
この年の作品賞は「地上最大のショー」を選出。
なぜこの作品が選ばれたのかは判らない様です。
※「地上最大のショー」バート・ランカスター主演の
サーカス映画です。
余 談
※製作者のスタンリー・クレーマーは「町を誰も守ろう
とする、ガッツが無かったため町が滅びた話」と。
※監督のフレッド・ジンネマンは「これは良心に従って
決定をせねばならない男の話」と。
※余談の余談
作家の小林信彦サンは大の映画ファン映画通で知られ
ていますが、自らの著書の中で「真昼の決闘は西部劇
ではない。西部の匂いが無く、民衆不審の社会派ドラ
マである。」と評されています。
今日の1句(俳人の名句)
茨咲いてこんなさみしい真昼がある 三橋鷹女
※次回は、アルフレッド・ヒチコックの作品から、
「裏窓」を紹介します。
真昼の決闘
先月、「グレース・ケリー展」を見て久しぶりに
グレース・ケリーの映画を所有のB・Dで鑑賞し、
今も色褪せない彼女の美しさに浸りました。
グレース・ケリーは1951年「Fourteen・Hours」
邦題「14時間」(日本未公開)で映画デヴュー。
映画製作者のスタンリー・クレーマーはこの作品を
見て、「真昼の決闘」で主演のゲーリー・クーパー
の相手役に起用します。僅か2作目のこの映画では
新妻の落着いた演技を見せ目を見張らせます。
グレース・ケリーがハイスクール卒業後にモデルを
しながら演技を学んでいた努力が実を結んでいます。
この作品の後、「モガンボ」でアカデミー助演女優
賞にノミネート、1955年の「喝采」では僅か4
年でアカデミー主演女優賞を獲得しました。
真昼の決闘
1952年、米国ユナイテッドアーテイスト配給
監督 : フレッド・ジンネマン
脚本 : カール・フォアマン
製作 : スタンリー・クレーマー
音楽 : デイミトリ・テイオムキン
撮影 : フロイド・クロスビー
キャスト
町の保安官ウイル・ケイン:ゲーリー・クーパー
妻エミイ・ケイン:グレース・ケリー
保安官元助手 ハーヴェイ:ロイド・ブリッジス
町長ヘンダーソン:トーマス・ミッチェル
酒場の女主人ヘレン・ラミレス:ケテイ・フラド
悪漢フランク・ミラー:イアン・マクドナルド
フランクの仲間:リー・ヴアン・クリーフ
ストーリー
町の保安官ウイル・ケリーは判事立会の下、エミイと
結婚式を挙げていた。これを機会に保安官を辞めて、
町を出ていく事になっていた。
そんな時ケインの所に、彼が以前逮捕したフランク
・ミラーと言う悪漢が、正午に到着する列車で町へ
戻って来るとの知らせが在る。
ミラーは仲間と共に保安官に復讐するつもりである。
これを聴いた判事らの勧めでウイル・ケインは妻と
町を出る事にするが、正義感の強いウイルは途中で
町へ引き返して来る。
ケインは酒場や教会へ行き、保安官の助手を要請する
が、誰も彼を手助けする者が居ない。
彼の友人の家を訪ねると居留守を使う始末である。
結局ヘンダーソン町長の意見により、ケインが町を
出るのが一番の作という結果を通告される。
誰も手助けに来ぬ保安官事務所で、ケインは遺書を
用意する。
正午(ハイ・ヌーン)、フランク・ミラーの乗った
列車が町に到着する。
ケインは
たった独り銃を持ち、保安官事務所をでる、、、。
目の前を、酒場の女主人ヘレンが新妻のエミイを
馬車に載せ、通り過ぎて行きます、、、。
到着した列車からミラーが降り立ち、入代わりに
ヘレンとエミイが列車へ、、、、。
やがてフランク・ミラーの4人の仲間達とケイン
との決闘が始まります、、、、。
ケインは最初にベン・ミラーを倒し、、、、
この銃声を聞いたエミイーは、咄嗟に列車から
飛び降ります。
ケインは馬小屋に隠れ、二人目のジャック・コルビー
を倒します。
この後、馬小屋を焼かれたケインは馬で脱出する際
肩を撃たれ、近くの店に入ります。
店を包囲されている時、、エミイが悪漢の背後から
3人目を撃ち倒すのだが、、、、
エミイはミラーに捕まり、人質としてケインの前へ。
一瞬、、、エミイが抵抗して暴れ、ミラーが怯んだ
瞬間、ケインの銃声が鳴り響き、、ミラーが倒れる。
決闘が終わり、ケインとエミイが抱合う中、、、
町の人々が次々とやって来ます。
ケインと妻は厳しい眼で人々を見つめ、保安官バッジ
を捨てて町を出て行きます、、、。
アカデミー賞
主演男優賞 : ゲーリー・クーパー
助演女優賞 : ケテー・フラド
脚色賞 :カール・フォアマン
作曲賞 :デイミトリ・チオムキン
撮影賞 :フロイド・クロスビー
※この映画を製作した時代、全米に「赤狩り」の嵐が
吹き荒れ、その影響か?この映画「真昼の決闘」は
アカデミー作品賞を逃します。
この頃、多くの映画関係者が、追放されて居り、
この作品もその影響を受けたと言われています。
この年の作品賞は「地上最大のショー」を選出。
なぜこの作品が選ばれたのかは判らない様です。
※「地上最大のショー」バート・ランカスター主演の
サーカス映画です。
余 談
※製作者のスタンリー・クレーマーは「町を誰も守ろう
とする、ガッツが無かったため町が滅びた話」と。
※監督のフレッド・ジンネマンは「これは良心に従って
決定をせねばならない男の話」と。
※余談の余談
作家の小林信彦サンは大の映画ファン映画通で知られ
ていますが、自らの著書の中で「真昼の決闘は西部劇
ではない。西部の匂いが無く、民衆不審の社会派ドラ
マである。」と評されています。
今日の1句(俳人の名句)
茨咲いてこんなさみしい真昼がある 三橋鷹女
※次回は、アルフレッド・ヒチコックの作品から、
「裏窓」を紹介します。