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遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

白鳥庭園 2

2015-12-13 16:49:06 | 日記
平成27年12月13日(日)

歌声ひろば、IN 白鳥庭園




茶席「清羽亭」歌声サロンの会場

12月11日(金)午前10時30分、今月の歌声ひろばは、
白鳥庭園内の「清羽亭」という茶席で催されました。
数寄屋造りの茶室で、普段は茶会が開かれる和室で、
歌声喫茶の開始です。




清羽亭の外観

普段は文化小劇場等の比較的広い場所、ステージの
在る場所での開催ですが、、、今回は歌声リーダー
との距離が近く、、本当の歌声喫茶の様でとても
親しみやすい雰囲気でした。



そんな所為か、、、リーダーの計らいで、殆どの
選曲は、リクエストにより自分の好きな曲、唄い
たい曲ばかりです、、、。


愛燦燦、青い山脈、青葉城恋唄、アザミの歌、
家路と続き、、
先日相次いで死去された、水木しげるさんと
野坂昭如さんを追悼して、「げげげの鬼太郎」
「おもちゃのちゃちゃちゃ」を唄います、、。

水木しげる(本名:武良 茂) 文化功労者
 1922年3月8日 ~ 2015年11月30日
アニメの「げげげの鬼太郎」」悪魔くん」
「河童の三平」等多くの人気妖怪まんがを創作。

げげげの鬼太郎のジャケット

野坂昭如 直木賞作家、作詞家等マルチタレント
 1930年10月10日 ~ 2015年12月9日
「日垂るの墓」「アメリカひじき」で直木賞受賞
「おもちゃのちゃちゃちゃ」で日本レコード大賞
を受賞。「四畳半襖の下張」では、猥褻文書の
販売違反で起訴、有罪となる。
参議院議員に当選後半年で退任、田中角栄の地元
から衆議院選挙出馬するも落選、、。
その後も話題に事欠かない人で在った。

童謡「おもちゃのちゃちゃちゃ」のジャケット

学生時代、たきび、そんな町を、風、空港、秋桜
少年時代、翼を下さい。、遠い世界に、冬景色、
バラ色の町で、私に人生と言えるものがあるなら、
と唄い続け、、、アット言う間に正午となり、、
最後に、定番の「ふるさと」大合唱で、、、。

この日の、名古屋地方の気温は、22度を超え、
会場の熱気の中でフィナーレとなりました。

今日の1句

冬ぬくし唄ふ茶席の仄あかり    ヤギ爺

皆寄らば冬暖かし茶席かな     ヤギ爺

 
終了後は三々五々、私は庭園内に在る「汐入亭」
という茶房(喫茶と軽食の出来る店)へ直行です。

汐入亭

里芋のカレー

ここでは、ランチ等も在りますが私は何時も
里芋のカレーを注文します。
カレーと言えば、普通はジャガイモですが、
里芋がごろごろ入ったカレー、、、、
一度食べたら止みつきになりますよ、。


美味しく頂き、、、午後は園内を散策です、、。
次回は、園内に在る雪吊の松等を紹介します。

12月の白鳥庭園

2015-12-11 16:26:29 | 日記
平成27年12月11日(金)

白鳥庭園へ行く 1

白鳥庭園

朝起きて見ると、凄い事になっていました。
夜半、風がヒューヒューと激しく横殴りの雨となり、
明け方迄降り続いてた様で、、、、。
玄関や駐車場等は水浸し、、それに落葉が混じり、
早速カミサン達が出て、箒やモップ等で大掃除です。
小1時間程で、綺麗になりました。

午前8時過ぎにはお日様も顔を出し、、、、、。
「ウーン、良い天気、、、これから白鳥庭園へ出掛け
るヨ、、」 カミサンは「何しに ?」疑問顔です。
「ウン、今日は白鳥庭園で、歌声サロンがある様だから」
「天気も良くなったし、、、」急いで身支度をして
バスで出掛けました。 20分程で、白鳥橋へ到着です。

途端に、、又もや雨と風が、、心がけが悪い様です。
暫くバス亭で雨宿り、、小降りになった所で、庭園へ
歩いて≒10分、、、園内へ、、、。
開演(10時30分)迄少し時間が在るので、園内散策
です。




白山茶花

冬の名物となった、雪吊が目に入ります。
足元の到る所に、紅葉の赤や黄色の絨毯が敷き詰め
られています。


紅葉の絨毯

園内を右手に進むと、水琴屈の在る場所へ、、、。



水琴屈の案内

水琴窟は手水鉢の近くの地面(地中)に、釣鐘状の
甕を伏せた状態で埋め、中を空洞にして、甕の底に
開けた小さな穴から水を落とすと、水滴の音が中で
反響をして、音を出す仕組みです。

手水鉢

竹の筒

水琴窟に竹筒(長さ≒1m)を当て、耳を押当てて
聴くと、えも言われぬ妙音が、、、、。

ふと廻りを見ると、直ぐ近くに紅色の山茶花が、、
聴き惚れて居る様に咲き継がれて居りました。


時間となり、慌てて、会場の茶室迄、、、。

山茶花
常緑の小高木、初冬に5弁の白い花を付ける。
現在は品種改良がなされ紅色や絞り、八重咲き
等も在る。  高さが10mを越すものもある。
花は椿に似ているが、花弁がうすく、一片ずつ
散って行く。 散っては咲き散っては咲き、、
冬の間何時も次々と咲き継がれて居ます。



紅山茶花

俳人の名句

山茶花のこぼれつぐなり夜も見ゆ   加藤楸邨

紅山茶花

ヤギ爺の拙句

山茶花の散り継ぐ路地の朝かな



次回は、白鳥庭園での歌声サロンの報告です。




映画、晩春

2015-12-07 16:10:33 | 映画
平成27年12月7日(月)

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晩春(原 節子を偲ぶ


娘の縁談を抱える、父親の孤独、、、小津監督の
繰り返されるテーマを、確立した作品。
ホームドラマとしては、少しシリアスではあるが、
後のTVのホームドラマに多くの影響を与えた様に
想われます、、。
物語では、早くに妻を失くし、病弱だった娘を想う
父親、、、そんな父親を一種病的に慕う娘の葛藤、、
そんな娘との訣別をせねばと、嘘をついてまで
娘離れをせんとする父の姿、、、、。
この作品で、原節子は紀子という名前のヒロインを
演じ、後に「麦秋」「東京物語」と、3作品に於いて
紀子の役で出演した、、、。

紀子(原節子)

父、周吉(笠智衆)

娘の友人アヤ(月丘夢路)

原作は広津和郎氏が熱海滞在中に書いた「父と娘」
から、小津安二郎が野田高悟と共同で脚本を書いた。
初老の父親が娘を嫁がせる、、悲哀を、小津映画独特
の固定カメラのローアングルによる映画スタイルを
この映画で確立、以降の小津映画の基盤となった。

1949年9月公開、松竹映画
スタッフ
監督 : 小津 安二郎
原作 : 広津 和郎(父と娘より)
脚本 : 野田 高悟
製作 : 山本 武
撮影 : 厚田 雄春

キャスト
曾宮 周吉(父)   : 笠  智衆
   紀子(娘)   : 原  節子
田口 マサ(叔母)  : 杉村 春子
北川 アヤ(娘の友人): 月丘 夢路
服部 昌一(父の助手): 宇佐美 淳
三輪 秋子(茶の師匠): 三宅 邦子
小野寺 譲(父の友人): 三島 雅夫
   きく (妻)
   美佐子(娘)  : 桂木 洋子

父周吉(笠智衆)、助手服部(宇佐美淳)

電車で通勤、父(笠智衆)と娘(原節子)


あらすじ
早くに妻を失くし、以降娘の紀子に日常の生活を
面倒かけて来た大学教授の曾宮周吉、娘の婚期が
気がかりでならない。

叔母(杉村春子)は、結婚話を

周吉と妹のマサは紀子の縁談を

同様に周吉の妹のマサも気にかけ、在る日、、
「兄さん所の助手のほら、あの人はどうかしら、」

父周吉は娘紀子に「服部君はどうかネ、」

「アー服部君の事か、、、、」
数日後、娘から「今日服部さんが見え、海岸まで
自転車で行ってきたわ、、」娘から好印象を受け
「服部君はどうかな、、結婚相手として」、

紀子は「服部さんと自転車で、海岸へ行って来たワ、」


娘は吹き出し、、「あの方はもう相手が決まって
結婚するそうヨ、」 ガッカリする周吉、、。

その後マサが持ってきた紀子の縁談をどうしても
成就させたい周吉は、娘の茶道の師匠の三輪秋子
との再婚話があり、承諾したと嘘をつく、、。


能の舞台を観る、周吉と紀子

在る日、周吉と紀子は能の舞台を見物に行き、
能の幕間で、反対側の観客席に秋子を見つけ

同じく能を観て居た秋子(周吉の相手)を見つけ

父と娘は会釈を交わすが後、、紀子の視線は、
秋子に向い、悋気の眼差しを、、、、。

紀子は秋子を見つけ、能何処ろではなく

紀子は秋子に悋気の眼差しを、、
帰り径、怒りに震える紀子は、一人で急ぎ足、、。
紀子の友人の北川アヤの家に行き、愚痴を零す
が、、アヤにも結婚をすすめられ、、、。

友人のアヤを訪ねる紀子

その後、父やマサの説得で渋々結婚を承諾させ、

周吉は紀子を説得する

渋々承知する紀子

父と娘は京都に旅行する、、、。

京都で父の友人の小野寺一家と、

周吉と友人の小野寺(三島雅夫)

父の友人の小野寺夫婦とその娘の案内で、、
紀子は小野寺の再婚は不潔だと、、、小野寺は
苦笑い、、それでも満足気な小野寺とその娘等。

夜、宿で父と娘は結婚について話をするが、、
また、紀子は「結婚したくない、御父さんと
ずっと一緒に居たい、、」そんな娘を懸命に
説得する父親、、、、。

父と娘は、結婚について、、


やがて、涙ながらもやっと承諾する娘、、。

結婚式の当日、衣装の整った紀子は、父に
感謝の言葉を述べる、、、。

父に感謝を述べる、紀子、、


式が終わり、娘の友人アヤと、、
夜、一人帰宅した周吉は、、、、、。
林檎をゆっくり剥き、、、静かに涙する、、。

林檎を手に、、、、、

※この場面、監督は父親(笠智衆)に最後は慟哭
して欲しいと要求するも、、。
笠智衆に「私には、それは出来ません」と断られ
ました。
私(ヤギ爺)にも十数年前に、娘を嫁がせた事が
想い出され、、、父親の孤独が伝わりました。


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銀杏落葉

2015-12-04 15:29:29 | 映画
平成27年12月4日(金)

銀杏落葉、敷き詰める

名古屋桜通りの銀杏並木

12月に入り途端に寒さが増し、今朝(4日)の予報では
列島の殆どの地域で気温が10℃前後で、山間部では雪が
降る、、、との予想をして居りました。


犬山天神社の夫婦銀杏木

銀杏に実が成る



先月迄は連日の様にあちこちから、小春日の便りがあり
その所為か、未だに紅葉が楽しめる様です、、。



徳川園の銀杏

銀杏紅葉に至っては、先月中頃よりやっと葉が黄色に
染まり出したようで、、、。
先月末には、稲沢(祖父江町)銀杏祭りが実施された
様ですが、未だ所々に青い葉が残っていた(友人より)
との事。それでも連日盛況だったようです。

祖父江町(稲沢市)の銀杏まつりポスター

金色に輝く銀杏の大木は、、、人間の存在を超越した
尊厳をも感じさせ、神々しい程の佇まいです、、、。

銀杏の葉が一斉に風に舞ふ様子はとても豪奢で美しい
ものです。

銀杏落葉の絨毯

銀杏落葉を敷き詰めた径を、子供たちがはしゃぎ回り
落葉を振りかけ合って喜んでいる、、、、。

俳人の名句

蹴ちらしてまばゆき銀杏落葉かな     鈴木 花蓑

駈けだして車道へ銀杏落葉かな      片山由美子



私(ヤギ爺)にもそんな時代があった等と懐かしく、
とても嬉しい気分で眺めて居りました。

亦、この時期には、あちらこちらの学校で学園祭が
催され、、、キャンバスに入ると銀杏落葉が舞い散る
中で、軽快な音楽がながれ、落葉を踏み、、、、、
そんな時代を、情景を、、想い浸って居ります。

ヤギ爺の拙句

銀杏散る黄金の街ひとしきり

降りそそぐ銀杏落葉の学園祭



お嬢さん乾杯

2015-12-02 14:19:56 | 映画
平成27年12月2日(水)

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原節子主演の「お嬢さん乾杯


終戦の昭和20年(1945年)の翌年(昭和21年)原節子さんは
資生堂のキャンペーンガールとして、戦後初の多色摺り
ポスターが街中に貼り出された。
この年、黒沢明監督の「我が青春に悔いなし」に出演、、
当時東宝は争議の真っ最中で、そのあおりを受け新東宝
に移り、、翌昭和22年にフリーの女優となる。

昭和24年の3月に封切られたこの「お嬢さん乾杯」は、
没落した上流社会の令嬢と、終戦後の混乱期に自動車修理
工場を起こし、新興成金となった男との恋を描いた、
ロマンテイック・コメデイ映画である。

お嬢さん乾杯(1947年3月封切) 松竹映画

スタッフ
監督 :       木下 恵介
脚本 :       進藤 兼人
製作 :       小出 孝
撮影 :       楠田 浩之
音楽 :       木下 忠司
歌「お嬢さん乾杯」: 灰田 勝彦
バレーの振り付け : 貝谷 八百子

キャスト
石津 圭三 :   佐野 周二
池田 泰子 :   原  節子
吾朗(義弟):   佐田 啓二
出入業者、佐藤 : 坂本 武
池田家父 :    永田 靖
   母 :    東山 千恵子
   祖父:    青山 杉作
バーのマダム:   村瀬 幸子
泰子の友人 :   楠田 薫
特別出演 :    貝谷バレー団
          大日本拳闘協会
※ 佐野周二は、ニュースキャスターの関口宏の父
  佐田啓二は、俳優の仲井貴一の父。佐田啓二が
  学生の頃佐野周二の家に下宿してをり、その縁で
  佐田啓二は松竹に入社したとある。
  永田靖以下5名の役者は、俳優座からの出演。

あらすじ

自動車修理工場を経営する圭三の所へ、出入業者の
佐藤が訪れ見合い話を持ってくる。

相手は元華族の令嬢泰子、、嫌がる圭三を渋々承知
させる。  合って見ると高慢な女性ではなく、清楚
で気さくな絶世の美女、、、すっかり気に入り縁談を
承知する。

後日、池田家を訪れた圭三は大家族を紹介される。

後、二人になった時に泰子は、「父は詐欺事件に逢い
今は刑務所に居る。家は抵当に入り財産の何もかもを
失くして、、」と告げられる。
その後仲人の佐藤に聞き正す圭三は「金の為の結婚か」
と失望する。

然し、泰子への愛情が深まり、泰子の誘いでバレーを
見物に、、、 その後、圭三の好みの拳闘(ボクシング)
を見に、、、初めて見る拳闘に泰子は興奮する、、、。

後日、泰子の誕生日に花束を持って訪れた圭三は、
ピアノをプレゼントする、、、。


泰子の家族(特に祖父母)等は、彼の行動に違和感を
「、、ではないが私たちを見下げられた様で淋しい」


そうとは知らず圭三は泰子に「ピアノを弾いて欲しい」
。。泰子のピアノに聞き入り、今度は圭三にも何かと、
所望される。 圭三は故郷の民謡を歌う、、、。


暫くした在る日、泰子は圭三を伴い、刑務所へ父を
訪ねる。 父は泰子に「金のために結婚をしない様、」
と忠告される。  泰子の心は益々重くなり、、、。


泰子の気持ちが今一つ判らぬ圭三は、、翌日泰子に
「心の内を打ち明けて欲しい、、」と頼みこむ。


泰子は「結婚すれば愛する事も出来る様になります、、」
と心の内を打ち明け、圭三に自分の心を侘びる、、。
圭三も納得をし、、、。

身内だけの結婚披露宴を準備した当日、泰子の家を訪れた
圭三は、祖父母から以前、泰子の死亡した婚約者の話を
聞き、、とても遣る瀬無い気持ちとなり、、、、、、

泰子へ、別れの手紙を残し、田舎へ旅立つ決心をする。



バーに戻った圭三は、マダムに泰子との別れを告げ、
コップにビールを注ぎ「お嬢さん乾杯」と杯をあげ、

旅立って行く、、、。
後には、呑みほしたコップが残り、、、


圭三の去った後、泰子が訪れ、、披露宴の準備が無駄と
なったバーのマダムがやけ酒を飲む所へ、、、。

泰子を罵倒をしている所へ、弟の吾朗が現れて、、、
「今なら未だ間に合う、一緒に駅へ行こう、、、、。」



車で追いかける、、、ラストシーン
とても、切ないエンデイングシーン、、。
古き良き時代の フランス映画の様で、、。

戦後間もないこの頃、人々の生活は混乱をきたして、
誰もが苦難と貧困にその日一日を何とか暮らしていた
時代の背景が良く出て居ると思います。
一攫千金を狙う詐欺師達が横行し、、、それでも
何にか皆がとても優しかった時代を軽妙にコミカル
なタッチで描かれていると思います。(ヤギ爺)


今日の1句

遠山に日の当たりたる枯野かな   高浜虚子 

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