10月10日の午後に、国の重要無形民族文化財に指定されている鷲宮神社の催馬楽神楽を見に
行った。同神社は関東最古と言われ、伝承では古代に創建されたとそうです。ここは神楽殿と本殿とが
向かい合っており、この形式は大変珍しいそうです。神社に着いた時には既に始まっており、神楽殿の
前にはかなりの見物客がいた。時間の関係で演じられている全てを見ることが出来なかったが、他の神
社の神楽と比較すると派手さには欠けるが、凄く素朴さが感じられた。それはこの神楽が他の多くの神
社の神楽の原型であり、他の神社に伝わった後に色々な形に変化していったそうである。この神楽の起
源は鎌倉時代頃と言われていますが、それが今の神楽と同じものかどうかは分らないそうです。また、神
楽とは「神を祭る音楽や舞のこと」で、曲目の大半は古事記や日本書紀に記載されている神話を題材とし
ているそうです(旧鷲宮町教育委員会発行の「鷲宮催馬楽神楽」による)。現在の神楽の曲目は12座と
外1座、番外2座があります。また、舞人は昔は代々世襲でしたが、現在は希望者により構成されている
保存会の人々です。筆者が見た2座は舞人が1名と2名で、拍子方は4名でした。神楽を見ていると昔の
人々が神に対して、五穀豊穣と生活の安寧を真摯に祈願している様が目に浮かびます。神楽は年6回演
じられているそうですので、是非一度は見て頂きたいと思います。もし、詳細を知りたい方は前述の「鷲宮
催馬楽神楽」を参照願います。この小冊子は現在は久喜市の教育委員会で手に入るかも知れません。