平成26年11月22日(金)
二日目は山形駅東口から最初にバスで約40分程の蔵王温泉へ行き、徒歩で数分の近距離圏内にある下湯、上湯、川原湯の3共
同浴場へ入湯した。当温泉は「美肌の湯」と言われ、源泉温度は45~66度、湧出量は毎分約5700リットル、PHは1.6~2.5であ
る。また、当温泉の目玉である「大露天風呂」は、平成19年11月2日に入湯済みであることや、バス停からかなり急な坂道を上がって
行かなければならないこと等から、途中にある「源七露天の湯」に目標変更した。帰りにはまだ時間的余裕があったので、同じバス路
線の途中にある3カ所の日帰り温泉に入湯した。蔵王温泉の共同浴場は、3ヶ所とも外観、内部、浴槽を含めてオール木造りで趣があ
り、掛け流しである。浴槽には白い湯の花が乱舞し、底に沈殿していた。また、温泉は草津温泉に似た強酸性であり、傷口があったり
するとかなり浸みる。さらに3浴場とも近距離にあり、徒歩で湯巡りをするには最適である。蔵王温泉の帰途立寄った3温泉(山形うわ
の温泉、飯田温泉、かすみが温泉)の中で、余り知られてはいないが飯田温泉はバス停からも約5分と近いうえ、完全掛け流しで個性
的な温泉であった。
・蔵王温泉「下の湯共同浴場」
山交バスターミナルから一番近く、温泉街の主要道である高湯通りに面している。建物の前に足湯が
設置されている。外観は勿論特に浴室内部は正に共同浴場の典型的な造りであり、浴槽、壁、床、湯口等綺麗な木造であった。浴槽
は4~5人用とやや小さ目だが湯は青みがかった乳白色、底には白い湯の花が沈殿しており、浴槽に足を入れた瞬間にパッと舞いあが
った。湯は適温、硫黄の匂いやスベスベ感も少しあった。また、浴槽には入り易いように段差があり、洗い場にはシャンプー等のアメニテ
ィや蛇口は無いが、ポリ製の桶と椅子が備えつけられていた。脱衣所には鍵付ロッカーは無いが、棚、和式トイレ等がある。(温泉分析
書は平成21年5月13日付)
1.所在地 山形県県山形市蔵王温泉30-2
2.電 話 023-694-9328(蔵王温泉観光協会)
3.営業時間 6時~22時
4.定休日 無
5.入浴料金 200円
6.泉 質 酸性・含硫黄-硫酸塩・塩化物温泉
7.源泉名 蛇荒川折口・インキョ・上の川源泉の混合泉
8.湧出量
9.源泉温度 56.9度(共用場所温度42度)
10.PH値 1.8
11.知覚等
12.温泉利用状況 源泉温度が高いため加水有、加温無、入浴剤・消毒剤無
13.その他
外観 脱衣所 掛け湯 湯口
浴室内の壁面と床 横から見た浴槽 浴槽→前面 浴室→脱衣所
・蔵王温泉「上の湯共同浴場」
下の湯と同じ通りに面し、少し坂を上がった先にある。建物はまだ新しい感じであるが、造りは外観・内部共に「下の湯」に酷似して
いる。ただ湯温は下の湯より少し熱め、スベスベ感は若干上回っている。湯色、湯臭等はほぼ同じである。浴室は天井が高く、開放感が
ある。また、浴槽は下の湯よりも一回り大きめである。脱衣所には椅子、棚等があった。(温泉分析書は平成21年4月16日付)
1.所在地 山形県県山形市蔵王温泉45-1
2.電 話 023-694-9328(蔵王温泉観光協会)
3.営業時間 6時~22時
4.定休日 無
5.入浴料金 200円
6.泉 質 酸性・含硫黄・アルミニューム-硫酸塩・塩化物温泉
7.源泉名 大湯1号源泉
8.湧出量
9.源泉温度 54度(共用場所温度42度)
10.PH値 1.6
11.知覚等
12.温泉利用状況 源泉温度が高いため加水有、加温無、入浴剤・消毒剤無
13.その他
外観 脱衣所 横から見た浴槽 浴槽→前面
湯口 洗髪禁止掲示文 入浴料金箱
・蔵王温泉「川原湯共同浴場」
建物の外観は前記2湯と違い木造は同じであるが、洋風の洒落た造りであった。しかし、浴室の造りは似通っていた。湯は少し明礬
に似た匂いがしたが、湯色、湯温、湯感等はほぼ同じで、さらに湯の花が乱舞しているのも同じであった。浴槽は男女の仕切板に沿って
設置されている。前記2湯と違う点は、浴槽の底が木製の簀子になっていて、そこから源泉が湧出していることである。また、蛇口やアメ
ニティは無い。浴室の前面に窓はあるが、小さ目のためやや開放感に欠ける。脱衣所には定番の棚のみで、鍵付ロッカーは無い。(温
泉分析書は平成元年2月28日付)
1.所在地 山形県県山形市蔵王温泉43-3
2.電 話 023-694-9328(蔵王温泉観光協会)
3.営業時間 6時~22時
4.定休日 無
5.入浴料金 200円
6.泉 質 酸性・含鉄・硫黄-アルミニューム-硫酸塩・塩化物温泉(硫化水素型)
7.源泉名
8.湧出量
9.源泉温度 48.1度
10.PH値 1.45
11.知覚等
12.温泉利用状況
13.その他
外観 脱衣所 浴槽 浴室→脱衣所
浴槽の底の簀子
・蔵王温泉「源七露天の湯」
「大露天風呂」へ行く途中にある民間の日帰り温泉である。浴槽は露天風呂だけでなく、内風呂もあった。内風呂は共同浴場と同じ
くオール木造の10人位は入れる広さであり、露天風呂は岩風呂風造りの大小2ヶ所有り、小露天風呂は内風呂の直ぐ前面にあり、大
露天風呂はその前にある。両露天風呂は自然石で仕切られている。大露天風呂は20人位、小露天風呂は10人位の広さである。また、
大露天風呂は真ん中に自然石を利用した湯口があり適温であったが、小露天風呂はかなり温めであった。どうも内風呂と小露天風呂は
繋がっており、内風呂の湯が引き込まれているようである。内・露天風呂からは前面の山腹が、湯に浸かったまま見え眺望は良い。湯は
蔵王温泉特有の青みがかった乳白色で、湯の花が乱舞、沈殿していた。内風呂の左側には、ビニールカーテンで仕切られた3ヵ所のシャ
ワー室があった。脱衣所には棚はあったが、鍵付ロッカーは無い。しかし、入口に50円有料の貴重品収納庫があった。規模では「大露天
風呂」に負けるが、泉質や設備では決して負けてはいない。(温泉分析書は平成15年2月28日付)
1.所在地 山形県県山形市蔵王温泉862-1
2.電 話 023-693-0268
3.営業時間 9時~21時
4.定休日 毎週水曜日(午前中)
5.入浴料金 450円
6.泉 質 酸性・含硫黄-アルミニューム-硫酸塩・塩化物温泉
7.源泉名 カゲバタ源泉、洞門源泉
8.湧出量
9.源泉温度 42.7度(共用場所温度42.7度)
10.PH値 1.70
11.知覚等
12.温泉利用状況 加水無、気温の低い期間のみ加温有、入浴剤・消毒剤無、掛け流し
13.その他
外観 脱衣所 内風呂 内風呂湯口
シャワー室 露天風呂(左大、右小露天風呂) 大露天風呂湯口
・山形うわの温泉「天神乃湯」
蔵王温泉から少し下がった山形市寄りにあり、バス停「上野十字路」から長閑な田園地帯を徒歩で約20分程の距離にある民間
の日帰り温泉である。建物は比較的新しそうに見え、和風造りで河岸段丘に建てられている。内・露天風呂があり、アメニティも備えられ
ており、料金が350円とは格安である。さらに掛け流しでロビーには飲泉所もあった。脱衣所には棚しかないが、入口に無料の貴重品
収納庫がある。内風呂は豪華な石造りで10人用位の広さである。露天風呂は屋根無、石造り、内風呂と同じ位の広さである。湯は適温、
微かに茶色、少しトロミがあり、スベスベ感も少しあった。露天風呂の前面には何も遮蔽物が無く、眺望は頗る良く遠方の山々や眼下の
田園地帯が手に取るように見える。余談だが当温泉は「ヤマコミ」が選んだ温泉ランキングで、第三位にランクされているとの記事が掲
示されていた。因みに第一位は「百目鬼温泉」である。(温泉分析書は平成20年6月19日付)
1.所在地 山形県県山形市蔵王上野313-1
2.電 話 023-688-5837
3.営業時間 10時~22時
4.定休日 毎週木曜日(午前中)
5.入浴料金 350円
6.泉 質 ナトリウム・カルシウム-硫酸塩温泉
7.源泉名 上平源泉
8.湧出量 動力揚湯
9.源泉温度 66.6度(共用場所温度42度)
10.PH値 7.4
11.知覚等 無色澄明にして異臭味無、
12.温泉利用状況 100パーセント源泉掛け流し
13.その他
外観 貴重品収納庫 脱衣所 内風呂
内風呂湯口 露天風呂 露天風呂湯口 露天風呂洗い場
・飯田温泉
ここも同じ路線のバス停から徒歩で行け、しかも約5分と近距離にある旅館で日帰り温泉客もOKである。場所は住宅街にあり、大
きな看板が目につき直ぐに分る。何方かのブログに玄関前に大型バスが止まっていたため、団体客が来ており日帰り温泉客は断られ
るかと思ったが、お客は誰もおらず無事に入湯出来たとあった。今回も全く同く状態だったので、大型バスの表示板を見たら、山形→新
宿とあり、どうやらここは夜間長距離バス運転手さんの休憩所になっているようである。そのため浴室には運転手さんらしき人が1人だ
けしかいなかった。浴槽は、窓際に設置された6~8人用の石造り内風呂のみである。しかし、湯は無色透明、熱めの適温、ヌルヌル感
が凄く、時間が経っても余り劣化しなかった。湯口は温泉の析出物で茶色に変色していた。余り期待していなかったので、何か得をした
ような気がした。ただ、住宅街にあるため浴室の前面は板塀に囲まれており、眺望は良くなかった。洗い場にはシャワー付カラン、ボディ
ソープ、シャンプーが備えられていた。脱衣所には鍵付ロッカーは無く、棚、籠、洗面台、最新の体重計等があった。これで300円とは
驚きである。恐らくここは地元の人々が銭湯代わりに使っているのかも知れない。(温泉分析書は平成20年1月7日付)
1.所在地 山形県県山形市飯田5-12-3
2.電 話 023-623-4758
3.営業時間 7時~21時
4.定休日
5.入浴料金 300円
6.泉 質 ナトリウム-硫酸塩温泉
7.源泉名 飯田第二源泉
8.湧出量
9.源泉温度 46度(共用場所温度44度)
10.PH値 7.9
11.知覚等
12.温泉利用状況 加水、加温無、入浴剤・消毒剤無の完全掛け流し
13.その他
外観 脱衣所 洗い場 浴槽→前面
湯口
・かすみが温泉
旧山形城の近くにある「山形市総合福祉センター」に併設されており、当ビルの1階にある公共の日帰り温泉である。温泉は循
環湯であり、何ら特筆すべきものは無い。しかし、シャワー付カランがあり、シャンプー等のアメニティが備わり、さらに清掃や管理も行
き届いており、これで料金が市内外を問わず一律驚きの200円である。正に山形市は太っ腹である。これで温泉の質云々を言ったら
罰が当たります。一般に公共の温泉の場合、居住地や年齢により格差を設けている場合がほどんとです。山形県は前出の「飯田温泉
」や「天神乃湯」の如く一般に料金が安いが、ここまで安いと諸手をあげて応援したくなる。確かに人件費等条件の違いはあるが、高料
金の日帰り温泉施設には見習ってほしい。さて本題の温泉であるが、浴槽は内風呂のみであるが、タイル貼りで20人位は入れる大浴
場である。湯は無色透明、適温であるが余り温泉としての感じは無かった。地元の人々には銭湯代わりのようで、大勢のお客で混雑し
ていた。
1.所在地 山形県県山形市城西2-2-22
2.電 話 023-645-9234
3.営業時間 10時~20時30分
4.定休日 日、祝日、振替休日
5.入浴料金 200円
6.泉 質 ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩温泉
7.源泉名 霞城源泉
8.湧出量
9.源泉温度 37.7度(使用場所温度37.7度)
10.PH値
11.知覚等
12.温泉利用状況 加水無、加温有、循環濾過装置使用、衛生管理のため塩素系薬剤等使用
13.その他
外観 暖簾 脱衣所 内風呂湯面