1位 S.ペレス レーシングポイント・メルセデス
2位 E.オコン ルノー
3位 L.ストロール レーシングポイント・メルセデス
4位 C.サインツ マクラーレン・ルノー
5位 D.リチャルド ルノー
6位 A.アルボン レッドブル・ホンダ
7位 D.クビアト アルファタウリ・ホンダ
8位 V.ボッタス メルセデスAMG
9位 G.ラッセル メルセデスAMG
10位 L.ノリス マクラーレン・ルノー
サヒールGPです。サヒールとはサーキットのある地名です。今シーズンのトレンドというか、今回もローカルな地名が冠グランプリ名に採用された訳です。まあ、自治体としては本来無名だった地名が、国際的に報じられるのでいいことなのではないでしょうか。余談になりますが、1998年サッカーW杯フランス大会で日本対アルゼンチンの試合が行われたのですが、その開催地となったのがトゥールーズです。これまで、日本人に全く馴染みのなかった地方都市が、一躍全国レベルで知れ渡る様になりました。その国の人からすると、「何でそんな地名知ってるの?」という様なことがあったりしますが、トゥールーズはまさにこのケースに当てはまるんじゃないでしょうか。これまで、エミリア・ロマーニャとかトスカーナ、アイフェル等の地名が冠グランプリ名に採用されましたが、正直どれもが初めて聞く地名でした。実際に観光の収入アップなどにつながるかはともかく、ワールドワイドで地名が報じられたことは、多少なりとも自治体にとってはメリットはあったんじゃないでしょうか。ちなみに、ドイツ人の元F1ドライバー、ニック・ハイドフェルドの出身地はメンヒェングラートバッハです。この地名、何かカッコいいのでどこかのグランプリで採用したらどうですかね?と、無茶な注文をしてみました(汗)。さて、スターティンググリッドですが、ポールはボッタス、以下ラッセル、フェルスタッペン、ルクレール、ペレス、クビアトと続きます………。何だってー?何とラッセルが2番手ですよ!実はラッセル、今回はメルセデスからの出走です。ハミルトンが新型コロナに感染した為、出走停止を余儀なくされました。その代役として、メルセデスの育成ドライバーであるラッセルが起用されたという訳ですヨ。フリー走行ではトップタイムを叩き出すなど遺憾なく実力を発揮。この勢いでポールポジション獲得か?と期待されましたが、正ドライバーのボッタスが何とか意地を見せて、からくも0.026秒差でポールポジションを獲得しました。先輩チームメイトが壁となって立ちはだかった、といったところでしょうか。ところで前から気になってたんですけど、このラッセルのプロフィールで使われてる画像、おかっぱみたいな変な髪形何とかなりませんかね?って余計なお世話ですか(汗)。スタートは、2番グリッド、イン側のラッセルの伸びが良く、ボッタスのインに入ってホールショット。新参者にホールショットを奪われて焦ったのかボッタス、ターン2の立ち上がりで軽くテールスライドを起こします。これで加速が鈍りターン4手前のストレートでフェルスタッペンとペレスに並びかけられます。が、イン側にマシンを寄せ後続の猛攻を何とかしのぎ切りました。と、思いきや、大外にいたペレスとイン側のルクレールが接触。ペレスはスピンしてコースアウト。ルクレールは左フロントサスペンション破損でリタイア。フェルスタッペンはこの2台に進路を塞がれコースアウト。ウォールに突っ込んでリタイアです。スピンしたペレスは自走可能でピットイン、ミディアムタイヤに交換して最後尾にポジションダウンです。7周目、メインストレートで3番手のサインツがボッタスの射程距離内に入ります。イン側にマシンを寄せるボッタス。しかし、サインツは構わず、大外からターン1でボッタスの前に出ます。ターン2も何事もなくクリアしますが立ち上がりで苦しくなったのか、ターン3でイン側のグラベルに乗り上げます。これで立ち上がりの加速が鈍ったサインツ、ボッタスに逆転を許してしまいます。56周目、ターン4手前のストレートでペレスがストロールの様子を窺います。ペレスの動きを意識し過ぎたのかストロール、ブレーキをロックさせてオーバーラン。ペレスの先行を許します。オープニングラップで最後尾まで落ちたペレス、何と現在4番手を走行しています。57周目、ターン3でオコンのアウト側から立ち上がったペレス。そのままターン4でオーバーテイク、何と3番手まで浮上してきました。残るはメルセデスの2台を残すのみ。まあ、さすがにこれ以上は厳しいでしょうねえ。62周目、エイトケンが最終コーナーでクラッシュ。このアクシデントによりセーフティーカーの導入です。メルセデスはダブルピットインを敢行。先ずはラッセルがピットイン。クルー達は卒無くタイヤ交換をこなしてラッセルを送り出します。続いてボッタスがピットイン。タイヤ交換を終えますが、クルーが何かに気が付いたのか、身振り手振りで何かをアピールし、先程装着したタイヤを外して元の古いコンパウンドのタイヤに着け直しました。どうやら、ラッセルとボッタスのタイヤを間違えて着けてしまった模様。ボッタスのタイヤを履いているラッセルは再びピットイン、タイヤを着け直します。これで、メルセデス陣営、大幅なタイムロスとなってしまいました。69周目、レース再開です。首位は何とペレス!最後尾からここまで這い上がってきました。70周目ラッセルがボッタスをオーバーテイク。72周目、ターン2でストロールをオーバーテイク。73周目、ターン4でオコンをオーバーテイク。ラッセル遂に2番手まで上がってきました。一方、ボッタスは使い古しのタイヤを履かされた為、ズルズルと順位を落としていき、最終的に8位でフィニッシュすることに。79周目、2番手を走るラッセルですが、左リアタイヤがパンクしてしまいピットインを強いられます。これで順位を落としたラッセルは14番手まで後退。最終的に9位でのフィニッシュとなりました。そして、レースの方は”YES CHECO! P1!”ペレスがトップチェッカー。何と最後尾からの追い上げでの優勝ですよ!正直、オープニングラップでルクレールにぶつけられてコースアウトした時には終わった感が漂っていましたが、その後驚異の追い上げをみせ首位にまで登り詰めました。メルセデスのドタバタ劇に助けられたとはいえこれはスゴいですね。最後尾からの追い上げはかなりのペースだったし、終盤、ラッセルの猛追も寄せ付けなかったことをみても、優勝するだけの速さは持っていたといっていいでしょう。参戦190戦目にして自身キャリア初の優勝を飾ったペレス、素直におめでとうと言いたいですね。2位は”SUPERB ESTEBAN,BRAVO!”オコンです。復帰後初、というかキャリア初のポディウムです。ルノー移籍後、結果らしい結果をやっと出すことができました。序盤から好位置に着け安定した走りをみせました。ひとつ、幸いたったのはポディウムにフェルスタッペンがいなかったことでしょう。2018年ブラジルGPでのフェルスタッペンとのいきさつ(※)をみる限り、どうみても「共演NG」ですからね(汗)。3位はストロール。久々のポディウムとはいえ、チームメイトに完敗しているので、素直には喜べないといったところでしょうか。気が付くと、ポディウムの面々は全員レーシングポイントゆかりのドライバーですね。今回、ペレスがまさかの初優勝を果たしましたが、残念ながら主役はハミルトンの代役としてメルセデスをドライブしたラッセルでしょう。予選ではあわやのポールポジション、レース中も首位を快走、ファステストラップを獲るなど、正ドライバーのボッタスを凌ぐ走りをみせていました。このレースでラッセルの評価は急上昇。初優勝を逃したのは残念でしたが、自身のキャリアのターニングポイントとなったことは間違いないでしょう。ラッセルとは対照的に評価を落としたのはボッタス。スタートに失敗し、代役のドライバーにレースを支配されました。タイヤ交換のドタバタ劇で古いタイヤを履かされた後、急激に順位を落としていきましたが事情を知らない人がみたら、ボッタスが代役ドライバーに先行され焦ってペースを乱した、可哀そうな先輩ドライバーとしか映らなかったことでしょう。正面にはハミルトンという壁が立ちはだかり、後ろからはラッセルという若手に小突かれているボッタス。周囲からの批判にも晒され、正に四面楚歌とでもいうべき状況です。ハミルトンの出場停止でチャンスかと思いきや、一転ピンチに追い込まれてしまいました。ここが踏ん張り所じゃないでしょうか。”A LOT CAN HAPPEN IN THIS RACE AS WE SAID BEFORE.”レーシングポイントのスタッフがオープニングラップで、ペレスがコースアウトした時に言っていた様に色々なことが起こりました。やはり、外周路を使用した初のレースということもあり各チームデータを持ち合わせていなかったということも多少なりとも影響していたのかも知れません。前回のバーレーンGPもそうでしたが、サーキット全体が衝動的な何かに突き動かされていた様な気がします。何とも記憶に残るレースでした。
※周回遅れのオコンが首位を走るフェルスタッペンにオーバーテイクを試み接触、コースアウト。レースを台無しにされ激昂したフェルスタッペンはレース後、オコンに詰め寄り小突くといった場面がみられた。
2位 E.オコン ルノー
3位 L.ストロール レーシングポイント・メルセデス
4位 C.サインツ マクラーレン・ルノー
5位 D.リチャルド ルノー
6位 A.アルボン レッドブル・ホンダ
7位 D.クビアト アルファタウリ・ホンダ
8位 V.ボッタス メルセデスAMG
9位 G.ラッセル メルセデスAMG
10位 L.ノリス マクラーレン・ルノー
サヒールGPです。サヒールとはサーキットのある地名です。今シーズンのトレンドというか、今回もローカルな地名が冠グランプリ名に採用された訳です。まあ、自治体としては本来無名だった地名が、国際的に報じられるのでいいことなのではないでしょうか。余談になりますが、1998年サッカーW杯フランス大会で日本対アルゼンチンの試合が行われたのですが、その開催地となったのがトゥールーズです。これまで、日本人に全く馴染みのなかった地方都市が、一躍全国レベルで知れ渡る様になりました。その国の人からすると、「何でそんな地名知ってるの?」という様なことがあったりしますが、トゥールーズはまさにこのケースに当てはまるんじゃないでしょうか。これまで、エミリア・ロマーニャとかトスカーナ、アイフェル等の地名が冠グランプリ名に採用されましたが、正直どれもが初めて聞く地名でした。実際に観光の収入アップなどにつながるかはともかく、ワールドワイドで地名が報じられたことは、多少なりとも自治体にとってはメリットはあったんじゃないでしょうか。ちなみに、ドイツ人の元F1ドライバー、ニック・ハイドフェルドの出身地はメンヒェングラートバッハです。この地名、何かカッコいいのでどこかのグランプリで採用したらどうですかね?と、無茶な注文をしてみました(汗)。さて、スターティンググリッドですが、ポールはボッタス、以下ラッセル、フェルスタッペン、ルクレール、ペレス、クビアトと続きます………。何だってー?何とラッセルが2番手ですよ!実はラッセル、今回はメルセデスからの出走です。ハミルトンが新型コロナに感染した為、出走停止を余儀なくされました。その代役として、メルセデスの育成ドライバーであるラッセルが起用されたという訳ですヨ。フリー走行ではトップタイムを叩き出すなど遺憾なく実力を発揮。この勢いでポールポジション獲得か?と期待されましたが、正ドライバーのボッタスが何とか意地を見せて、からくも0.026秒差でポールポジションを獲得しました。先輩チームメイトが壁となって立ちはだかった、といったところでしょうか。ところで前から気になってたんですけど、このラッセルのプロフィールで使われてる画像、おかっぱみたいな変な髪形何とかなりませんかね?って余計なお世話ですか(汗)。スタートは、2番グリッド、イン側のラッセルの伸びが良く、ボッタスのインに入ってホールショット。新参者にホールショットを奪われて焦ったのかボッタス、ターン2の立ち上がりで軽くテールスライドを起こします。これで加速が鈍りターン4手前のストレートでフェルスタッペンとペレスに並びかけられます。が、イン側にマシンを寄せ後続の猛攻を何とかしのぎ切りました。と、思いきや、大外にいたペレスとイン側のルクレールが接触。ペレスはスピンしてコースアウト。ルクレールは左フロントサスペンション破損でリタイア。フェルスタッペンはこの2台に進路を塞がれコースアウト。ウォールに突っ込んでリタイアです。スピンしたペレスは自走可能でピットイン、ミディアムタイヤに交換して最後尾にポジションダウンです。7周目、メインストレートで3番手のサインツがボッタスの射程距離内に入ります。イン側にマシンを寄せるボッタス。しかし、サインツは構わず、大外からターン1でボッタスの前に出ます。ターン2も何事もなくクリアしますが立ち上がりで苦しくなったのか、ターン3でイン側のグラベルに乗り上げます。これで立ち上がりの加速が鈍ったサインツ、ボッタスに逆転を許してしまいます。56周目、ターン4手前のストレートでペレスがストロールの様子を窺います。ペレスの動きを意識し過ぎたのかストロール、ブレーキをロックさせてオーバーラン。ペレスの先行を許します。オープニングラップで最後尾まで落ちたペレス、何と現在4番手を走行しています。57周目、ターン3でオコンのアウト側から立ち上がったペレス。そのままターン4でオーバーテイク、何と3番手まで浮上してきました。残るはメルセデスの2台を残すのみ。まあ、さすがにこれ以上は厳しいでしょうねえ。62周目、エイトケンが最終コーナーでクラッシュ。このアクシデントによりセーフティーカーの導入です。メルセデスはダブルピットインを敢行。先ずはラッセルがピットイン。クルー達は卒無くタイヤ交換をこなしてラッセルを送り出します。続いてボッタスがピットイン。タイヤ交換を終えますが、クルーが何かに気が付いたのか、身振り手振りで何かをアピールし、先程装着したタイヤを外して元の古いコンパウンドのタイヤに着け直しました。どうやら、ラッセルとボッタスのタイヤを間違えて着けてしまった模様。ボッタスのタイヤを履いているラッセルは再びピットイン、タイヤを着け直します。これで、メルセデス陣営、大幅なタイムロスとなってしまいました。69周目、レース再開です。首位は何とペレス!最後尾からここまで這い上がってきました。70周目ラッセルがボッタスをオーバーテイク。72周目、ターン2でストロールをオーバーテイク。73周目、ターン4でオコンをオーバーテイク。ラッセル遂に2番手まで上がってきました。一方、ボッタスは使い古しのタイヤを履かされた為、ズルズルと順位を落としていき、最終的に8位でフィニッシュすることに。79周目、2番手を走るラッセルですが、左リアタイヤがパンクしてしまいピットインを強いられます。これで順位を落としたラッセルは14番手まで後退。最終的に9位でのフィニッシュとなりました。そして、レースの方は”YES CHECO! P1!”ペレスがトップチェッカー。何と最後尾からの追い上げでの優勝ですよ!正直、オープニングラップでルクレールにぶつけられてコースアウトした時には終わった感が漂っていましたが、その後驚異の追い上げをみせ首位にまで登り詰めました。メルセデスのドタバタ劇に助けられたとはいえこれはスゴいですね。最後尾からの追い上げはかなりのペースだったし、終盤、ラッセルの猛追も寄せ付けなかったことをみても、優勝するだけの速さは持っていたといっていいでしょう。参戦190戦目にして自身キャリア初の優勝を飾ったペレス、素直におめでとうと言いたいですね。2位は”SUPERB ESTEBAN,BRAVO!”オコンです。復帰後初、というかキャリア初のポディウムです。ルノー移籍後、結果らしい結果をやっと出すことができました。序盤から好位置に着け安定した走りをみせました。ひとつ、幸いたったのはポディウムにフェルスタッペンがいなかったことでしょう。2018年ブラジルGPでのフェルスタッペンとのいきさつ(※)をみる限り、どうみても「共演NG」ですからね(汗)。3位はストロール。久々のポディウムとはいえ、チームメイトに完敗しているので、素直には喜べないといったところでしょうか。気が付くと、ポディウムの面々は全員レーシングポイントゆかりのドライバーですね。今回、ペレスがまさかの初優勝を果たしましたが、残念ながら主役はハミルトンの代役としてメルセデスをドライブしたラッセルでしょう。予選ではあわやのポールポジション、レース中も首位を快走、ファステストラップを獲るなど、正ドライバーのボッタスを凌ぐ走りをみせていました。このレースでラッセルの評価は急上昇。初優勝を逃したのは残念でしたが、自身のキャリアのターニングポイントとなったことは間違いないでしょう。ラッセルとは対照的に評価を落としたのはボッタス。スタートに失敗し、代役のドライバーにレースを支配されました。タイヤ交換のドタバタ劇で古いタイヤを履かされた後、急激に順位を落としていきましたが事情を知らない人がみたら、ボッタスが代役ドライバーに先行され焦ってペースを乱した、可哀そうな先輩ドライバーとしか映らなかったことでしょう。正面にはハミルトンという壁が立ちはだかり、後ろからはラッセルという若手に小突かれているボッタス。周囲からの批判にも晒され、正に四面楚歌とでもいうべき状況です。ハミルトンの出場停止でチャンスかと思いきや、一転ピンチに追い込まれてしまいました。ここが踏ん張り所じゃないでしょうか。”A LOT CAN HAPPEN IN THIS RACE AS WE SAID BEFORE.”レーシングポイントのスタッフがオープニングラップで、ペレスがコースアウトした時に言っていた様に色々なことが起こりました。やはり、外周路を使用した初のレースということもあり各チームデータを持ち合わせていなかったということも多少なりとも影響していたのかも知れません。前回のバーレーンGPもそうでしたが、サーキット全体が衝動的な何かに突き動かされていた様な気がします。何とも記憶に残るレースでした。
※周回遅れのオコンが首位を走るフェルスタッペンにオーバーテイクを試み接触、コースアウト。レースを台無しにされ激昂したフェルスタッペンはレース後、オコンに詰め寄り小突くといった場面がみられた。