読み聞かせ日記@矢野学習教室(千葉県山武市)

矢野学習教室で読んだ本をご紹介。塾の日記も。

『愛するよりも愛されたい』(中学生に紹介した本)

2024年03月01日 | 笑える本
中3生は、国語の教科書で万葉集・古今和歌集・新古今和歌集を学習します。
そこで、先週の中学生国語クラスでは、こちらの本を紹介しました。

 万葉集は、奈良時代末期に成立した現存する日本最古の歌集で、約4500首の和歌が収められています。
歌人は、天皇から兵士や農民など幅広い階層に渡っています。
私は以前から、万葉集は日本人の教養の深さを感じさせる歌集だと思い、興味を持っていました。
この本では、万葉集の中の恋歌が、「当時使われていたであろう奈良の言葉の現代版」=「奈良弁」で訳されています。
しかも、令和の今、恋をしている若い世代が、実際に使っている若者言葉で訳すというこだわり!

天皇が民間人に恋をした歌、夫の不倫を知った妻の怖すぎる歌、そして、今も昔も熱い織姫様と彦星様の歌……。
恋する気持ちは、今も昔も変わらないのだと感じました。
それにしても、1300年前の人が「いにしへにありけむ人も(昔の人も)」などと詠んでいるのを読むと、感慨深いものがあります……。

そして、作者の佐々木さんによる現代語訳(意訳)が面白い!

#(ハッシュタグ)や、「ワンチャン」、「イケメン」……SNSの投稿で流れてきそうな勢いです。

クラスでいくつか紹介したところ、生徒さんたちに大ウケで、授業後も自分たちで読んで笑っていました。

古文は現代語と言葉がかなり違うので、苦手意識を持つ生徒さんが多いのですが、このような本が、古文や和歌の世界に面白さを感じるきっかけになればいいですね!

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『日本人なら知っておきたい日本文学』(中学生向けブックトーク・テーマ「漫画で日本語」)

2022年11月04日 | 笑える本
10月の中学生クラスのブックトークでご紹介した2冊目の本は、こちらです。
 中高生の皆さんにおなじみの、清少納言、紫式部、鴨長明、兼好などの9人についての漫画が載っています。

生徒さんたちは「古文は難しい…」という印象を抱きがちですが、数々の人間味あふれるエピソードに、「あの時代に生きていた文学者も、私たちと同じ人間だ!」と思えること請け合いです。

歯に衣着せずに物を言う清少納言。
当時都で大流行していた「源氏物語」にハマる菅原孝標女。
ミニマリスト(←これは、私のイメージ)鴨長明。
脱サラ・フリーランサー、兼好。(『徒然草』の説話を4コマ漫画化した「ケンコウくん」が面白い)
他にも、藤原道長、陰陽師・安倍晴明なども登場し、読みごたえがあります!
中でも藤原道長の出世ストーリーは、すごい!!

笑いながら、古文の世界を知ることができます。

それにしても、平安時代の女流文学を教えるたびに、「1000年前から女性が活躍している日本って、素晴らしい!!」といつも思います。
視野を広げたり、価値観の多様性を知ったりする上でも、古文の学習は大切なのではないでしょうか。

塾に置いてありますので、是非読んでみてくださいね!
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『日本人の知らない日本語』(中学生向けブックトーク・テーマ「漫画で日本語」)

2022年11月03日 | 笑える本
10月の中学生クラスでは、古典を学習しました。
徒然草、竹取物語などは、私にとってはもちろん定番ですが、初めて本格的に古典を学習する生徒さんたちには、当然ですが初めての内容です。

そこで、10月のブックトークでは「楽しく勉強する手段として、漫画もあるよ!」ということをお伝えしました。
2冊ご紹介したのですが、1冊目はこちら。
 こちらは、日本の日本語学校で外国人に日本語を教える「なぎこ先生」の日常を、蛇蔵さんが漫画にしたものです。
蛇蔵さんといえば、『決してマネしないでください』で知られていらっしゃる知的かつ面白い漫画家さんなので、漫画のクオリティーは◎!
 
さて、こちらに登場する外国人の皆様は、本当に日本愛が強い!!
黒澤映画が大好きなスウェーデン人。
任侠映画が大好きなフランス人マダム。
同人誌を持って帰りたいフランス人…。

また、助数詞の難しさやカタカナの歴史、バイト敬語が間違いだらけであることなど、日本人でも勉強になることがたくさん!現在の日本語に至る歴史を、平安や室町までさかのぼって解説(漫画)が加えられていることもしばしば。

外国人目線で日本を見ると、日本語の奥深さや、日本の新たな魅力に気づかされます。
笑いながら教養も身につけられ、一石二鳥!!

ちなみに、こちらのシリーズは4巻出ています。
塾にもありますので、興味のある方はぜひ読んでみてくださいね!
 
 
 
2冊目に紹介した本は、次回のブログで。
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『でっかいねずみとちっちゃなライオン』(小2に読んだ本)

2021年12月16日 | 笑える本
先週の小2国語クラスでは、こちらの本を読みました。
 あるところに、人間の世界を見たいと思っているねずみとライオンがいました。街を探して歩いていると、妖精が通りかかりました。
小さなねずみが人間の世界に行ったら困るだろうと思った妖精は、ねずみにある魔法をかけました。
また、大きなライオンを見たら人間たちが怖がるだろうと、ライオンの方にも魔法をかけました。
魔法をかけられたことに気づかないねずみとライオンは、人間の世界にたどりつきますが…

大きなねずみや小さなライオンを見た人間の反応が面白い!
そして、本人(本ねずみ?)たちの反応もまた面白い!

生徒さんも楽しそうに聞いてくれました。
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『かたつむり』(小2に読んだ本)

2021年12月06日 | 笑える本
先週の小2国語クラスでは、こちらの本を読みました。
 小6生が以前「柿山伏」を勉強していた関係で用意していたこちらの本。
小2の生徒さんからのリクエストで読みましたが、面白がって聞いてくれました。

主人から「かたつむり」をとってくるように命じられた太郎冠者。
かたつむりを知らない太郎冠者は、主人からかたつむりとはどんなものか教えてもらいますが、藪の中で見つけたのは…

最後の掛け合いがとても気に入った様子の生徒さん。
読み聞かせの後は、動画で狂言の「蝸牛」も見ました。
狂言は、生徒さんにとって印象的で面白かったようです。
発声の仕方も独特で、力がありますよね!

狂言には面白い話がそろっていますので、他の話も読んでみたいと思います。
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