みなさん、こんにちは。
三次予防は、病気が発症した後に、その合併症を予防するために行われる医療である。
脳梗塞の発症後、次の血管イベントを予防するために、禁煙、血圧管理、血小板凝集阻害(アスピリンなど)や抗凝固薬(ワルファリンなど)を投与することなど。
血管イベントをおこした糖尿病患者に対しては、血糖・血圧・脂質・体重管理、禁煙指導などのほか、尿中微量アルブミン量の測定と必要に応じて投薬(angiotensin converting enzyme inhibitorまたはangiotensin II receptor antagonist)などを行う。
このような三次予防の医療の多くは、医療機関の外来で行われている。
ときに、心血管イベントを一度起こした患者の次のイベント予防が「二次予防」と呼ばれることがあるが、本来の定義では「三次予防」に該当するのだ。
同じ検査手技でも、症状を有する患者に対する「診断検査」から、一次、二次、三次予防医療の検査手技としてまで広く利用されることがよくある。
大腸内視鏡検査を例に表で示す。
表:大腸内視鏡検査のレベル分類
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
診断検査:血便患者に対して施行
一次予防:大腸癌の危険因子である腺腫の除去(ポリペクトミー)
二次予防:無症状のひとに対する癌検診大腸内視鏡
三次予防:癌切除後の定期サーベイランス大腸内視鏡検査
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「血便や便秘があるので大腸癌検診を希望します」
「咳・血痰があるので肺癌検診を希望します。」という患者がときどきいる。
この場合、「症状」があるので、医療機関の外来で「診断検査」を受けるべきであり、そもそも検診の対象ではないのだ。
写真 FM那覇のスタジオ前
群星沖縄臨床研修センターのホームページです。沖縄の基幹型8研修病院での研修医教育に貢献しています。
マンガ「群星沖縄臨床研修センターとは?」が出ました。これで群星沖縄のすべてがわかる。毎月更新されますので、是非ご覧下さい。
一般向け健康情報ブログ「総合診療医からの健康アドバイス」。こちらもご覧下さい。
徳田安春・公式ツイッター
https://mobile.twitter.com/yasuharutokuda
健康や医学についてのファクトと徳田安春の個人的意見をお伝えします。
好評のメルマガ「ドクター徳田安春の最新健康医学」の最新内容を厳選編集した本の最新版「知っておくと役に立つ最新医学2019」が出ました。一般の方々の役に立つ最新医学知識を満載。グローバル・スケールでの先端医学のホットな話題もわかりやすく解説。特徴はテレビや新聞より早いグローバルな情報、科学的に正確なエビデンスに基づく情報です。
健康と平和について発信する英語版ブログをスタートしました。「Wellness and Peace and Okinawa」 長寿研究で有名なDavid Itokazu先生との共同作業ブログです。
徳田安春、荘子万能の「徳田闘魂道場へようこそ」こちらポッドキャストにて配信中、是非お聴き下さい。
科学的根拠に基づく最新医学情報とグローバル・スケールでの先端医学のホットな話題を提供し、わかりやすく解説します。メルマガ「ドクター徳田安春の最新健康医学」。☆まぐまぐ大賞2018のジャンル別賞の健康部門5位に決定しました。
「こんなとき フィジカル1と2」立ち読みできます。是非どうぞ。