みなさん、こんにちは。
失神の鑑別診断は、主に病歴、身体所見および12誘導心電図検査で行われます。
失神の起こったときの詳しい状況(急に起立した、排尿や排便後、激しい咳、労作時、精神的ショックなど)、使用している薬剤、随伴症状(動悸、胸痛、背部痛、顔色、舌咬、失禁)、持続時間、目撃者の証言などを聞き出しましょう。
身体所見では、聴診所見(大動脈弁狭窄雑音、頸動脈血管雑音)、四肢脈拍の左右差の有無、起立性低血圧の有無が重要です。
収縮期雑音があるケースでは、バルサルバまたは「蹲踞から立位」での雑音の変化もみましょう。
失神の原因のうち、約25%が心原性、約35%が非心原性、残りの約40%は各種検査施行後でも原因不明。
心原性の原因では生命予後が重篤なことが多いので、失神の評価では心原性を見逃さないことが最も大切である。
① 心原性: 洞機能不全、房室ブロック、心室性頻拍、上室性頻拍症などの調律異常、もしくは大動脈弁狭窄症、肥大型閉塞性心筋症、左房粘液腫、肺塞栓、肺高血圧、大動脈解離による急性心タンポナーデなどの構造異常に分けられる。
一般的に、何らかの心電図異常がみつかったときには心疾患の可能性が高い。
② 非心原性: 迷走神経性失神などの自律神経の調節障害によるものが多い。
注意すべきは起立性低血圧や薬剤性です。
写真 ドクターヘリの中
医師・看護師の英語論文スタイルブック (「ジェネラリスト・マスターズ」シリーズ 12) | |
カイ書林 |
マンガ「群星沖縄臨床研修センターとは?」が出ました。これで群星沖縄のすべてがわかる。毎月更新されますので、是非ご覧下さい。
好評のメルマガ「ドクター徳田安春の最新健康医学」の最新内容を厳選編集した本の最新版「知っておくと役に立つ最新医学2019」が出ました。一般の方々の役に立つ最新医学知識を満載。グローバル・スケールでの先端医学のホットな話題もわかりやすく解説。特徴はテレビや新聞より早いグローバルな情報、科学的に正確なエビデンスに基づく情報です。
健康と平和について発信する英語版ブログをスタートしました。「Wellness and Peace and Okinawa」 長寿研究で有名なDavid Itokazu先生との共同作業ブログです。
徳田安春、荘子万能の「徳田闘魂道場へようこそ」こちらポッドキャストにて配信中、是非お聴き下さい。
科学的根拠に基づく最新医学情報とグローバル・スケールでの先端医学のホットな話題を提供し、わかりやすく解説します。メルマガ「ドクター徳田安春の最新健康医学」。☆まぐまぐ大賞2018のジャンル別賞の健康部門5位に決定しました。
「こんなとき フィジカル1と2」立ち読みできます。是非どうぞ。
一般向け健康情報ブログ「総合診療医からの健康アドバイス」。こちらもご覧下さい。